00/01/25 (火)  「南京」

 22(土),23日(日)の2日で小林よしのりの「新ゴーマニズム宣言戦争論」を読んだ。400ページ書き下ろしの作品だ。この漫画を買った理由は、1月16日(日)に図書館で本多勝一の「中国の旅」を読んだこと、もっと言えば正月に南京へ行ったことに端を発する。本多のことは外国のことをよく書いた人というくらいは知っていて、学生時代に知人の部屋の本棚に作品が多く並んでいたが、私は今まで彼の作品を読んだことはなかった。題名に中国という文字が書かれていたので何気なく手にとってみたら、これが戦争のことばかり書かれている。その場で南京の所だけ読んだ。南京虐殺の写真や中国人による証言が載せられていた。そして、その本とジョン・ラーベの「南京の真実」の2冊を借りた。自宅に戻り、弟にそのことを話したら、彼は、「南京虐殺の写真は偽物だということを小林よしのりが書いていて、それを立ち読みしたことがある。その本には本多勝一の事も書いていたと思う。」と言った。22日になって本屋へ行き、雑誌「サピオ」の新ゴーマニズム宣言だけを立ち読みした。チベット問題のことが書かれていた。チベット問題は以前から興味があったので特に新しい知識は得なかったが、南京問題のことを書いている本を読みたいと思い、単行本のコーナーへ行ったらあった。かなり分厚いし、じっくり読みたいと思ったので買った。
読んでみて、彼の、写真が偽物であると主張する理由、国つまり公と個人主義に対する思いがわかった。なかなか説得力があった。私の家では私が高校生の頃からサンケイ新聞と朝日新聞の両方を購読していたが、経済的理由により、昨年の8月より朝日新聞だけになった。両方購読していた頃は、時間があれば、同じ事件をそれぞれがどう書いているか読み比べたりしていた。戦争関連のことは、確かに朝日とサンケイでは全く正反対の立場であった。南京のことも書いていたとは思うが、その頃はあまり興味もなくて記事をじっくり読んでいなかった。
新ゴーマニズム宣言を読み、正しいのは何なのか、更に興味がわいてきた。あらゆる立場の人の意見に耳を傾けたり、書物を読まねばと思った。