2000/11/12 (日) 「銅鏡づくり」

 昨年、私が住む市にある堅田遺跡環濠集落跡から、日本最古のヤリガンナの鋳型が出土し、青銅を溶かしたと考えられる溶炉遺構も発見された。
 今月19日に市主催遺跡シンポジウムが開かれるが、そのプレイベントとして、今日と18日の2回、銅鏡づくりの体験教室が開かれた。20人ずつということで私は募集日初日に予約を入れておいた。
 朝10時から体験は始まった。手順は大体次の通りだった。
@まず固めた黒い砂の板を彫刻刀で彫っていく。デザインを考えておくようになんて言われてなかったのでその場で考えた。 直径10cm位の紙製の円を型紙にして彫っていった。厚さは3mm〜5mm程度ということだった。約1時間後、彫刻は完成。
A注ぎ口(手鏡の持ち手になる)を作る。鋳型にアルコールと何かを混ぜた液をかけて火をつけて液漏れしないようにした。

B接着剤で彫っていない砂の板と鋳型の2枚をくっつけた。
C土の中に鋳型を埋める。

D1200℃以上に熱した青銅(銅と錫)を注ぐ。黄緑色のささらした液体。

E30分後取り出して砂の鋳型を割る。
Fすぐに水につけてさます。

G水洗いして砂を流す。
H周りを電動カッターで削る。
Iコンクリート、電動やすり、紙やすり等で顔が映るまで磨く。


というように途中、現代の材料や電動具を使った。それでも帰る頃には右手が疲労のせいか震えていた。肩も痛かった。2000年前の弥生時代の人は根気強く磨いたのだろうけど。磨きはこの教室だけでは足りなくて、まだ不十分なままだ。持って帰って家族に見せたら、父が磨いてみると言ってくれたので渡してしまった。