2000/03/28 (火)  「ノッティングヒルの恋人」

 ビデオを見た。一昨年前の夏、ロンドンのノッティングヒルを歩いた。この映画が日本に来たとき、懐かしさを感じて映画館に足を運ぼうと思ったが、迷っているうちに上映は終わってしまった。
 ノッティングヒルの町の一部はパステルカラーに彩られていたが、画面でもそこは映し出されていた。ポートベロー通りという骨董品街が有名で、私はそこで真鍮でできた電話機や望遠鏡などを何度も手にとって溜息をついたものだった。私の予算よりも高かったのだ。画面で見るノッティングヒルは、当たり前だが私が歩いた街そのもので、あの赤い壁の骨董品やさんは映っていないかと、主人公より町並みの様子を注意深く見てしまった。
 ストーリーだが、世界的に有名なハリウッド女優が、たまたま訪れたノッティングヒルの本屋の主人と恋をし、終わりは女優をやめ(多分)、ロンドンで結婚するというもの。ハッピーエンドというわけだが・・・。
 見た後、私は考えてしまった。二人は何故恋に落ちたのだろうか。エピソードがはっきりしない。それと、この女優は最初から売れていたというわけでなく、努力と運で、今、絶頂期なのだ。それを敢えて辞めてロンドンのしがない本屋と結婚するだろうか。あるいは、結婚したとしてもやがて彼女は過去の名声を懐かしみ、二人の仲はうまくいかなくなるのではないだろうか。やりがいのある仕事より結婚を選ぶというのに私は共感できなかった。
 まあ、この映画を見た目的がノッティングヒルの町並みを画面で見たかったということだから、目的は達したといえる。それにしてもジュリア・ロバーツって顔はいまいちだけど、姿はいいね。