2001/11/21  「芦屋ビゴで聞いた話」

11月9日、そこで修行した近所のパンやさんの紹介で2名の生徒と芦屋ビゴを訪れました。本店なのでパン工場と隣接しています。親切な山本店長さんの2時間に及ぶ説明と見学でパンのことがよくわかりました。わかったことをまとめておきます。

売れ筋パンは?
  @バタール
  Aルバン(ブドウからつくった天然酵母を使う)
  Bクロワッサン
   売れるパンの60%がフランスパン

フランスパンはどうして外側が固いのか?
砂糖を使わず、蒸気をかけて焼くから

冷凍パンについてどう思うか?
経済的なことを優先すると仕方ない。店の個性でいい。
どこの店でも使っているが、ビゴでは使ってない。

ビゴの一番いいところは何か?
最高のフランスパンの焼き方を習うことができる。

ビゴの方針は?
フランスではフランスパンの種類によって重さが法律で決まっている。
ビゴはフランスの伝統的な作り方で作っているが、明太子入りパンなどの日本独特なものもニーズに応じて作っている。

おいしい食べ方は?
バタール、パリジャンは焼いて3時間経ったくらいが一番おいしい。
天然酵母のパン(ルバンなど)は次の日がおいしい。

フランスパンの作り方
@予備発酵をさせる。イースト(フランス製顆粒状)、イーストの3倍の38〜40℃のお湯、1/5の砂糖をを混ぜて泡立てる。
Aミキサーに強力粉、水、発酵させたイースト、モルトエキスを入れる。ちなみに生イースト(日本製)は食パン、菓子パンに使う。(日本人に合わせて糖分が多いから。)モルトエキスはイーストを助け、風味をつける。
B成形(下の写真を見てください)
C乾燥ホイロ(桜の木がよい)に入れ、発酵させる。25〜30℃、湿度70〜80%、湿り気がなければふくらまない。30分〜1時間。菓子パンの場合は2時間。
C蒸気をかけながら焼く
 神戸で一番大きな石窯を使っている(よくテレビ撮影される)。1回にバタールで180本焼ける。1日に5回焼く。200度以上。
 焼き上がりはパチパチ音をたてる。ビゴさんは天使が音をたてていると言う。
 フランスパンは6時間半かかる。

ミキサーでこねてます かたまりに分けます 左のかたまりを機械に入れると下から長く変形したかたまりが出てきます
形を整えます ヒダに折ったテントに使うような布の上に並べていき、シートをかぶせます。
桜材の乾燥ホイロ 焼き上がりを出す 店内


デニッシュパンの作り方
・これは前の日の夜中から始める。
・4℃の部屋で作る。他の店は作業のしやすさから15℃くらいでやっているがビゴはよりよい低温の部屋で行う

付け足し

「フロインドリーブで聞いた話」(販売員さんに突撃インタビューしました。彼女はパンについてはあまり知らないので本店に行ってほしいと言ってましたが・・・)

ドイツパンから始めたがイギリスパン、フランスパンなどもたくさん置いている。
日本人の好みに合わせてきている。
店はお菓子がたくさん並んでいた。

売れ筋パン
@トースト(ハードタイプのイギリスパン)
Aウイナー(ドイツコッペ)
Bポンパニッケル(黒く重いライ麦パン)
Bソフトトースト(震災後から販売)

私たちが買ったパン・・・サワライスライス
 ライ麦55%。サワー種で発酵。かなり独特の酸味があるパン。そのままよりオープンサンドにして食べた方が食べやすいと思いました。