2002年2月4日   どんぶり勘定

どんぶり勘定とよく言うけれど、このどんぶりはカツ丼とかを入れるどんぶりの事だと思っていた。朝のテレビで、50年くらい前までの大工さんが付けていた前掛けのポケットの事だと説明していた。紺色の前掛けには4つのポケットがあり、それぞれ懐中時計、さし、かんなとかなづち、お金を入れる。お金をそのままポケットに入れたり出したりしている様子からどんぶり勘定と言われるようになったらしい。
私の祖父は大工だった。1898年生まれで、仕事中の事故でやめるまで80歳まで大工を続けた。仕事をやめてからはめっきり体も弱くなり88歳で亡くなった。そういえば、父が以前こう言っていた。「祖父が若い頃、スイス製の懐中時計を持っていた。あれ、どこへ行ったんやろ。ええもんやったから、あったら使うのに」と。私が覚えている限り、祖父がどんぶりがついた前掛けをしているのを見たことはないが、もしかしたら若い頃は使っていたかもしれない。そして、懐中時計をそこに忍ばせていたのかもしれない。