2002年6月16日   朝食

 私は、ここ4〜5年ほど、朝食は毎日といってよいほど冷凍ピザだ。スーパーの冷凍食品3割引きや4割引の日に大量に買っておいてもらう。ただ、途中1年ほどトーストに変えたことがある。それは、一昨年、婦人科の病気が見つかったとき、動物性脂肪の摂りすぎが、その病気の一因であると知ったからだ。昨年夏に手術をして以来、体調はすこぶるよく、また再発もしていないということで、好きなピザに戻した。
 ピザを毎日食べ始めた頃、父によく「こんなもんばっかり食べて体に悪い!日本人の食べるもんと違う」と言われた。私は仕事の都合で7時前に朝食を食べる必要があるが、父や母は何時に食べても自由である。それなのに、父は、年のせいか、早く起きて、自分で朝食を用意して食べている。父は栄養にはとても気をつかっていて、朝食には、ご飯、青菜、納豆かウルメイワシの一夜干し、あさげを必ず食べている。納豆の代わりに豆腐ということもある。本当はあさげなんかじゃなく、だしからとったみそ汁を飲みたいのだと思うが、父が退職した頃からあさげに代わった。私が子供の頃は毎朝鰹節とこんぶのだしからとったみそ汁を飲んでいた。
 今朝は日曜でゆっくり起きたら、鰯を焼いたそそられる香りがしていた。私だって本当は鰯が大好きである。日頃は朝忙しくて焼いていられないというのが実情なのである。食卓を見ると鰯が3匹のっていた。父が母のために焼いたものだったらしいが、私は食べたいと思った。私に「食べるか?」と訊いてくれたので、「うん」とだけ答え、冷蔵庫から小松菜のお浸し、タクアンを出し、あさげを用意して久しぶりに純和食の朝食を食べた。父は、「純和食やな」と言っていたが、内心は満足しているのだと思った。私が日頃ピザを朝食にしているのが、今でも気にいらないというのは、口には出さないが態度から明白である。大体、昔から私たちに色々なことを押しつけてきた父だからわかる。
 私は朝はこんな感じだが、昼は給食だし、夕飯はほとんど焼き魚、青菜を中心としたものを食べている。これは母が家族の健康に気を使ってくれているからである。父は頑固なほど栄養に気をつけている。私としてはそれがうっとうしいと感じることもあるが、父や母が健康で長生きしてほしいと思っているので、彼らの栄養に気をつける態度は本当はうれしいのである。