2003年8月18日   南紀の地層観察

地方の小中教員が行っている夏の臨地研修に参加した。
★串本町橋杭岩
和歌山県には現在,火山はない。しかし,1400万年前には3つの大規模複雑な火成活動があった。橋杭岩は南北に50km以上続く石英斑岩岩脈の一部である。

橋杭岩の表面
★串本町和深駅下の海岸(牟婁層群)
地層のでき方がわかる。砂泥互層。重い砂が下,軽い泥が上に同時にたい積。そのくり返しで地層になる。
断層が多数有る。れき岩がごろごろしており,観察用に持ち帰った。

泥層は細い筋の部分。浸食されやすい。
砂層は赤っぽく見えて広い部分


断層が右上から左下にかけてある
★串本町見老津・戎島
東西に走る火砕岩岩脈(結晶質酸性凝灰岩の岩脈)がある
これは白浜,椿,周参見の各温泉の熱源になっている。
★天鳥
しゅう曲 で有名。教科書にも載ったことがある。

★本宮の温泉
仙人風呂で有名な川湯温泉がある本宮は,東西にのびる本宮・阿田和弧状岩脈と十津川弧状岩脈がクロスしている場所にあるので,今でも熱い温泉が出る。その温度は90℃,和歌山県で最高。地下はもっと高温のはず。1400万年かかって冷やされてもまだそんな程度である。ゆっくり冷やされるというのはそういうレベル。