恩師退官記念講演・近江長浜観光・コハクチョウ撮影・大阪市立科学館

8:00〜11:00 JR御坊−近鉄奈良
11:30〜12:15 東向通りでベトナム フォーランチ
13:00〜16:30 奈良女講堂 久米先生退官記念公園、文学部棟で茶話会
17:00〜18:00 奈良ホテル喫茶室 同級生7人で談話
18:30〜20:30 5人で興福寺国宝館、栄さんと2人で博物館(お水取り、青銅器展)
20:30〜21:30 県庁前通り 2人でパン入りスープセット
東向き北通り グリーンホテル馬酔木泊

2月10日(日)
6:50〜9:00 奈良−近鉄急行−京都−JR新快速−彦根
徒歩15分
9:15〜11:30 彦根城、博物館

12:00〜12:30 近江牛うどん キャッスルロード「ちゃかぽん」
13:00〜13:30 JR彦根−長浜
14:00〜16:00 黒壁スクエア
16:20〜17:00 慶雲館 盆梅展
17:00〜17:20 テニスコートを通って浜へ、夕日、秀吉像、長浜城
17:30〜18:10 駅前 成駒家 松花堂弁当
駅前 Yes長浜ホテル泊


2月11日(月)
5:55〜6:10 駅前−タクシー−早崎ビオトープ
6:10〜 北から2番目のビオトープで撮影 雨や雪。 飛び立たない。

9:00〜 近江タクシーにTELして迎えにきてもらう。長浜駅まで
9:30〜 JR 米原乗換で大阪まで新快速
11:30〜12:00 ルクア大阪10階 神座ラーメン
12:10〜梅田ヨドバシカメラ 小型双眼鏡、ビデオカメラケース、
13:30〜 阪急百貨店 ブラウス
14:30〜17:00 大阪中之島 市立科学館
18:30〜19:10 和歌山駅サイゼリヤ ドリアセット 白ワイン
20:30 帰宅

 バンドのtulipは元々好きだった。それでも財津和夫のソロコンサートに一度行ったことがあるだけ。大学生の時、同級生がチューリップのコピーバンドをやっていた。その頃、チューリップの人気は絶大で、大阪など大都市のチケットは手に入らないので、彼女は和歌山まで遠征していた。私は、好きではあるものの、コンサートまで行こうという気はなかった。今、いろんなコンサートに足を運ぶようになった。ネットからチューリップが40周年コンサートをやっていることを知った。それで、大阪オリックス劇場12月30日(日)16時開演のコンサートチケットを2枚手に入れた。2枚というのは、母を誘って行こうと思っていたからである。しかし、母には年末の時期に行ったりすると、父が怒るだろうということで断られた。誰か知人を誘おうかとも思ったが、やめた。大阪へ行ったついでに、どこかで遊んで来ようと思った。そうすると、一人の方が身軽でいいやと思えた。それで、コンサートの10日前、ヤフオクで売ることにした。売れたらいいということで、価格設定は、チケット料金そのものの7500円。実はコンビニ引き替え手数料とかも払っているのだが、とにかく売れることが肝心なので、細かいことはいわないようにした。席は2階のど真ん中、前から2列目。割といい筈だ。2日間だけの設定で、一人だけ入札してくれた。私の隣にやってくる人だ。取引していくうちに、京都に住む女性ということがわかった。

 せっかく大阪へ行くのに、他にどこへも行かないのはもったいない。それで、あれこれ考えた結果、久しぶりに奈良へ行くことにした。私は大学の4年間、奈良市内で過ごしている。しかし、だからといって、何度も有名な寺に足を運んでいない。約2年前に、興福寺の宝物館がリニューアルして阿修羅が見やすくなったことが話題になっていた。阿修羅は学生時代に一度見たことがあるが、30年前のことなので、再び見たいと思った。東大寺は小学校の修学旅行で行ったのと、大学に入ってすぐに先輩達に連れていってもらったきりだ。32年ぶりである。また、ちょうど東大寺ミュージアムで期間限定の展示をしていることをネットで知り、いい機会だと思えた。

 駅近くの駐車場に車を預け、7時の大阪行き快速で天王寺まで行き、環状線で鶴橋まで行った。近鉄線奈良行き急行に乗った。高校のラグビー全国大会が花園でやっていて、東花園駅に臨時駐車した。朝からずっと雨だった。にもかかわらず、多くの人が下車した。雨の中の観戦なんて、よっぽど好きな人か、家族など関係者だろう。近鉄奈良線に乗るのは、何十年ぶりで、外の景色を見ていたが、覚えていた風景はほとんどなかった。
 奈良駅に着き、地上に上がると、記憶していた行基像は周辺の工事で囲われて見られなかった。大学へも行ってみたかったが、時間がないので、目的の興福寺に向かった。

 興福寺の五重塔が見えた。こんなに大きかったんだと感心した。今まで色々な塔を見てきたが最大級である。大学時代に見ているはずだが、大きいという認識が全然なかった。宝物館と東金堂の共通券を買った。宝物館も一度見ているはずだが、阿修羅を見たという記憶だけで、他はすっかり忘れていた。入館してすぐに置いてあった仏頭のお顔がすばらしく美しかった。他にも美しい顔の仏像がたくさんあった。阿修羅は小顔8頭身で手足が細く、むしろ仏像らしくない。若くして亡くなった女優の夏目雅子みたいな顔で、アイドルっぽい。向かって左側の顔は口を食いしばったようで、右側の顔は自分を見つめているようだとの説明があった。映像の説明では、阿修羅には鼻の穴や小鼻がなく、耳の前にある出っ張りもなく、人間のようで、そうでないとあった。

 外に出て、東金堂に入った。はっきり言って中はたいしたことなかった。2030年完成予定の建物を工事していた。その覆いの横を通って西の端にある八角堂に向かった。そこは外から見ただけで、近くにあった階段を下りて猿沢池に行った。ここも行ったことはあるが、こんなに小さかったんだと思った。もっと大きかったという記憶があった。池の南側を半周すると、旅館の窓に京都市立伏見工業高校の旗が掛けられているのを見つけた。ラグビー部の宿である。そこには数軒、旅館がかたまっていて、隣の旅館にも東北地方の高校が泊まっていた。

 東大寺に向けて、奈良公園の中を横切って行った。可愛い子鹿がいると、撮影した。多分、この道は大学時代でも通ったことはなかったはずだ。若い頃には思わなかった公園の良さに気づいた。こんないい所に住んでいたのに、もったいなかったな。

 東大寺の入口から本殿までの参詣道がこんなに長かったのも認識していなかった。多分、小学校の時は、バスの駐車場が本殿に近いので、こんなに歩かなかったのだと思う。また、大学の時は、大学からの近道を通ったのだと思う。よく知っているはずの奈良でも、あらためて訪れてみると新たな発見がある。ミュージアムに先に入った。興福寺ほどの感動はなかった。東大寺本殿に行き、三度目の大仏と対面した。今までに比べてじっくりと前・横・後ろから観察した。大仏の後ろにある壁のようなものの厚さに驚いた。鼻の穴と同じ大きさの穴が開いた柱は、記憶では大仏に向かって左側にあったように思っていた。しかし、それらしきものはなかった。大仏の後ろを回っていくと、半周したところに、穴の開いた柱があり、子ども達がくぐっていた。私も、小学校六年生の時はくぐれたが、今見てみると絶対くぐるのは無理である。あんなに自分も細かったんだなと懐かしくなった。

 参詣道を戻り、県庁前の道との交差点にあるうどん屋さんに入った。柿の葉ずし三個ときつねうどんのセット八五〇円を食べた。若い頃は、魚の寿司が苦手で、奈良で柿の葉寿司は一度も食べなかった。しかし、今は、柿の葉寿司が大好物だ。奈良では平宗(ひらそう)が老舗らしい。それさえ知らなかった。私は、いつも、たなかの柿の葉すしを好んで食べている。こんなに美味しいものを若い頃に食べようとしなかったことも残念なことのひとつ。

 県庁前の道を近鉄奈良駅に向けて歩いた。興福寺関連の看板が目に入った。それによると、国内にある国宝仏像彫刻の17%が興福寺にあるとあった。ちょっとした驚き。道理で、興福寺の宝物館がすばらしかったわけだ。見て得した気分になった。

 難波まで直通で行った。そこから、北向いて心斎橋筋をぶらぶら歩いていった。ここでも韓国語や中国語があふれていた。大学生くらいの若い子達が自分たちで旅行しているらしい。最近、観光地へ行くと本当にアジアからの旅行者が増えたと思う。

 オリックス劇場に向けて左折した。御堂筋の高級ブランド店を横に見ながら更に北上した。適当なところで西の方へ曲がり、高速道路高架下を通り、コンビニでトイレを借り、お茶を買った。オリックス劇場付近は、私と同じような年の人たちであふれていた。意外に男性が多い。中に入っても、男女半々くらい。若い人も老人もいない。本当に私くらいかちょっと上の人たちばかり。トイレは並んでいた。コンサートへ行くたびに、この長い行列を我慢しなければならないのだが、今回はコンビニで借りておいてよかった。

 16時10分くらいにコンサートは始まった。1部と2部に分かれ、途中15分の休憩。1部は財津さん以外の人のボーカル曲が多かった。2部はヒットした曲が多く、特に財津さんの「青春の影」が圧巻だった。前に財津さんのソロコンサートに行ったことがあるが、そのときよりずっと声が冴えていたように思う。高音が響き渡り、これが60歳を超えた人の声だろうかと思った。ダブルアンコールの最後の曲は魔法の黄色い靴。全員こぶしを振り上げて大合唱。それが終わってもアンコールを要求して帰ろうとしない人たちが大勢いた。私も様子を見ていたが、これは無理だろうなと思った時点で、席を立った。今日のコンサートは「青春の影」を生で聴けたことが一番だった。

 御堂筋は青いライトアップで綺麗だった。心斎橋筋を歩き、韓流ショップに寄り道などしながら、道頓堀まで行った。松竹座の横の弁当屋さんに行列ができていた。松竹座では猿之助の歌舞伎をやっているようで、観劇中に食べるための弁当を買う人たちと予想された。私は金竜ラーメンを目指した。金竜ラーメンの手前に四天王ラーメンがあって、店先にいた女の子に誘われた。四天王は食べたことがないので、これにしようと思った。店の前にある食券機で食券を買うようだ。メニューが多かったので、女の子にどれがオススメかと聞いた。彼女は「どれも美味しいです。」と言った。それでも私は、「こんなにメニューが多かったらわからないわ。」と、困った様子を見せた。それで彼女は「濃い味が好きな人は味噌ラーメン、薄い味が好きな人は塩です。」と言った。やりとりをしているうちに、発音から、彼女は日本人ではないとわかった。あんまり、その場所で立ち止まっているのも悪いなと思ったので、味噌ラーメン750円にした。食券を持って2階に上がり、そこにいた店員に券を渡した。窓向いた席の端っこに座った。どうやら隣は、中国系若者2人連れ。後ろも中国系の集団。どうやら、周りは皆、外人だった。店先に、アジア系の女の子を立たせている理由がわかった。外国人を呼び込みやすくするためだった。味は、豚骨系でまあまあの味。悪くない。汁も全部飲んだ。汗が出た。店から出ても、暑かったのでコートを抱えて歩いた。当然、外は真冬なので、そんな格好をしている人はいなかった。

 難波駅まで歩き、そこから地下鉄で天王寺まで。JRに乗り換えた。和歌山駅で乗り継ぎがよくなく、特急のくろしおに乗ることも可能だったが、ケチって普通で帰ることにしたら、そこで20分間待たされた。電車内でipodを聞いていると、とても眠たくなった。しかし、近くの駅が近づくと不思議なものでシャキッと目が覚めて乗り過ごすことはなかった。家には11時半頃着いた。