伊勢母娘二人旅(2026年4月21日〜23日)
弟、父が一年以内に相次いで亡くなった。弟は持病の心不全による突然死。父は96歳老衰死。父は最後まで家に居たいと言ったので、母と私で数ヶ月間、自宅介護。最後の1ヶ月弱だけ在宅医療と訪問看護をしてもらった。私にとっては初めての経験ではあったが、精一杯やったつもりである。弟の一周忌と父の四十九日を兼ねた法要を無事済ませたら、しばらくできなかった旅行をしようと計画を立てた。
伊勢を選んだのは母の希望。母は八十八歳であるが、今まで伊勢を訪れたことがない。戦前の小学生は修学旅行で伊勢を訪れていたそうだが、母は終戦時小学校二年生。京都大阪だったらしい。私は3度目の伊勢であるが、母の希望を叶え、私がまだ行ったこともない場所へも行こうと計画した。
母の脚力を考え、自家用車による移動、車いすをできるだけ使うことを考えた。ちょうど車をセダンからミニバンに買い換えたところで、新たに購入した車いすを余裕で積み込められた。ネットで調べて、伊勢神宮では玉砂利でも動ける電動車いすをレンタルできることがわかった。余裕をもって二泊三日にした。完全な二人旅なのでホテルだけ押さえておけば何とかなるだろうと3月初めに予約を入れた。自分一人ならできるだけ安いビジネスホテルにするのだが、母との二人旅なので、食事付きの旅館が良かろうと結構良いランクの旅館にした。一泊目は夫婦岩に一番近い大石屋、二泊目は英虞湾でサミットが行われた時からチェックしていた賢島宝松苑。4月11日の法要後、GWまでの平日ということで4月14日(火)から16日(木)に決めた。しかし、いったん予約したものの、日が近づいてくると天気が悪そうなので、1週間後の21日(火)から23日(木)に変更した。実際、21日、22日は雨は降らなかった。最後の23日は激しい雨に見舞われたものの、その日は朝から帰路につくだけだったので問題はなかった。
1日目 2026年4月21日(火)
伊勢までの予定行路
7時30分自宅出発〜 和歌山JCT 〜 京奈和自動車道 〜 五條 〜 天理 〜 西名阪自動車道阿 〜 名阪国道 〜 伊勢自動車道 〜 伊勢西IC出口 〜 伊勢神宮外宮 (予定3時間30分 高速料金3710円 268km)
休憩しながら行ったので、伊勢神宮外宮まで4時間ちょっとかかった。
母は窓から見える風景を喜んでいた。特に奈良や三重の田園風景がを楽しんでいた。
伊勢外宮第1駐車場には11時40分着。すんなり駐車できた。
近くの喫茶店風の「外苑」でおすすめ半熟卵とろろがのった伊勢うどんを食べた。今まで食べた通信販売の伊勢うどんより格段に美味しかった。
火除橋近くの衛士見張り所で電動車いすをレンタルできた。予約不可で10台もないようなので、借りられたのはラッキーだった。
電動車いすの操作は初めてで、初めのうちは怖々だったが、やがて慣れた。
少し行くと、何かの行事が行われていた。古式ゆかしい装束をした神主さん?やマスコミ、素人のカメラマンが大勢居た。そこを通り抜けさせてもらい、大体一回りしてレンタルした所で車いすを返した。予定通りの滞在約1時間だった。
車で7km移動して、伊勢神宮内宮に着いた。(滞在2時間)
予定していたA1A2駐車場は「満車」表示が出ていたが、入っていったら何とかすぐに駐車できた。駐車料金は前払いの1000円。脚が悪い母のためには、そこに置くのが最善だったので良かった。
宇治橋手前の衛士見張り所で無料電動車いすをレンタルできた。そこの車いすは外宮のとは微妙に違い、操作の加減が若干難しかった。砂利道は簡単だったが、橋など滑らかな場所ではスピードの操作が難しかったので母には降りてもらった。
一番奥にある正宮に着いた。母に階段を上がれるか尋ねると、行くとのこと。母は、手すりを持ちながら何とか行けた。私は、母に式年遷宮のことを簡単に説明した。写真撮影は不可で、お参りだけして下りた。
衛士見張り所で車いすを返し、そこから歩いてすぐのおはらい町へ行った。
入口近くの岩戸屋で伯母へのお土産用に岩戸餅を買った後、 「鼻くそ丸めてまんきんたん」で知られている薬屋で「まんきん飴」を買った。まだまだ奥に店があるが、母に歩けそうか尋ねると、「もうここでええわ」とのこと。おかげ横町まで行かずに引き返した。
駐車場に戻り、旅館(二見 大石屋) に向かった。大石屋の前まで行くと、旅館の人が居て、駐車場は少し離れた所にあり、そこまで案内するとのこと。母とスーツケースを降ろし、旅館のマイクロバスの後について行った。駐車場は1kmくらい離れた場所にあった。そこに車を置いて旅館の車に乗り換えた。母はフロントに居た。チェックイン手続きを済ませ、部屋まで行った。この旅館は廊下やエレベータの中まですべて畳。だから、スリッパを使わず、靴下のまま歩いた。内装をやり直したばかりのようで、全部綺麗だった。
予定より早く着いたので、夫婦岩の方まで行った。風がとても強かった。干潮だったのか夫婦岩は海に浸かっていなかった。カエル岩や二見興玉神社、天の岩戸を見物。
お風呂にした。母は脚が悪いので大浴場だと転びそうで危ないと思い、部屋にある風呂に入ってもらった。湯を入れてあげた後、私一人で大浴場に行った。空いていたのでゆったりできた。
夕食は6時半にしてもらっていた。私は体調がよくなかったので、多くの料理を残してしまい申し訳なかった。母は完食。母は私がエビなどの天ぷらを全部残したので「もったいない」と言った。刺身もほとんど残し、何をたべたのか覚えていないくらいだった。
2日目 22日(水)
予定では、日の出までに夫婦岩に行き、朝日が昇るのを見ることにしていた。二人とも早朝に目覚めてはいたものの、私は体調が悪く、また雲が多く朝日は見られないだろうと予想して、行きたいとは思わなかった。母も特に夫婦岩の方まで行こうと言わなかった。窓から見下ろすと、夫婦岩の方へ歩く人を何人も見かけた。
朝食を食べた後、しばらくしてチェックアウトの手続きをしにフロントへ行き、賓日館へ行ってから旅館へ戻るので、その後、駐車場まで送って欲しいと御願いした。すると、賓日館は今、耐震工事中で入れないとのこと。どうやら今年初めから工事に入り、6年間位は見学不可とのことだった。とりあえず、塩ようかんを買ってくるので、それから送って欲しいと頼んだ。塩ようかんとは、神社参道にある五十鈴勢語庵の塩ようかんのことである。ここは 8:30開店。そこまで二人で歩いていった。店が開くまで店の前で腰掛けていた。ほぼ時間通り開店し、塩ようかんを2つ買った。他に客は居なかった。
旅館に戻る途中、外から賓日館を見た。ここは明治天皇の母が二見を訪れるために建てられたと書かれていた。その後も、皇族や要人の休憩・宿泊所と使われてきたそうだ。
見るからに立派な建物で庭木の松も美しい。
旅館の人に駐車場まで送ってもらい、鳥羽水族館に向けて出発した。
水族館の駐車場に車を入れて、そこから少し歩いた。開館は9時半、少し早く着いたが、既に大勢の人が並んでいた。
時間になり、入場したが、ほぼ全員同じ方向に行く。どうやらラッコを見に行くみたいだ。私たちは取りあえず車いすを借りようと、近くにいた係の人に尋ねた。すると近くのエレベータ乗り場の前に置いているので勝手に使って良いとのこと。本当にすぐ近くにあり、母を載せてラッコの方へ向かった。既にそこには人々が並んでいた。望遠レンズ付き一眼レフカメラを持っている人も大勢いた。ラッコは2匹しか居なかったが、飼育員さんが手なづけた可愛い芸をやってくれた。後で知ったのだが、今、日本に居るラッコはこの2匹だけらしい。
それも高齢のメスで、決まりで新たに海外から入れることができないらしい。貴重なラッコたちだ。この旅行から帰ってすぐにその1匹が体調不良になったとニュースで報じていた。
アシカショーを見た後、館内を一通り見た。母は伊勢が初めてなので、ジュゴンや動物の多さにとても喜んでいた。
9:30〜11:30 鳥羽水族館(2時間)
水族館からは少し歩いてミキモト真珠島に行った。そこは観光客は水族館よりずっと少なかった。そこでも車いすを借りた。
海女さん達のショーを見たかったが、運悪くちょうどショーが終わったばかりだった。次のショーは2時間後ということで、見ないことにした。
御木本幸吉のことを詳しく展示していた。また、真珠も売っていたが、どれも私たちが買えるような価格ではなかった。
11:40〜13:00 ミキモト真珠島(1時間)
朝しっかり食べていたので、昼食は抜いた。
パールロードを通っていく予定だったが、ナビで横山展望台と入れてしまい、最短路を行くことになった。その時点でパールロードのことは頭になかったともいえる。
横山展望台から見る景色は、リアス式海岸らしく多数の島が見え、素晴らしい眺望だった。
私一人で一番上の場所から眺めた後、母が居る所に戻ると、母は隣にいる老人男性と話していた。その人も80歳を超えていたが、大阪から一人でドライブしてきたそうだ。明るく楽しそうな人だった。
13:30〜14:00 横山展望台
15:30のクルーズ船を予定していたが、早めに乗り場に着いたので、14:30出発に乗船することになった。結構急いだが、乗船できたのは出発5分前だった。当然私たちが最後だった。デッキに上がると、親切な女性が居て、母に座る場所を空けてくれた。私は立ったままだった。観光船なのでスピーカーから説明してくれる。やがて風が冷たく感じられたので、私は母を残し、船内に下りた。母は下着を着込んでいたせいか、全然寒くなかったらしい。
14:30〜15:20 賢島エスパーニャ(英虞湾)クルーズ(50分)1800円 乗船15:30までなら時間指定なしで乗れる
15:40 ホテル賢島宝松苑 到着 4月6日予約済み
夕食7時半
3日目
この日は帰るのみ。朝食を取った後、ホテルの1階から外に出られる場所があった。そこは、安倍総理時代、サミットのスピーチが行われた場所だった。
ホテルロビー付近の売店で土産のお菓子を買い、8:30 出発。
行きとは違うルートで帰りたかった。そこで選んだのが、紀伊半島山中ルート。ナビを入れると、いったん伊勢に戻り、そこから高速道路で熊野まで行き、次に山中を進み、上富田から国道42号を通るルートだった。
途中から予定通り強い雨に見舞われたが、車で帰るだけなので何てことはない。途中、野中の一方杉に寄り、中辺路のドライブインでうどんを食べた。美味しそうなクロワッサンを買い、車中で食べた。
午後4時前に無事帰宅。