1998年8月23日(日) 香港から日本へ

6時半頃、チェックアウトのためにドラゴンインのフロントの方へ行った。人が居ないように見えたが、よく見ると床にふとんを敷いて誰かが寝ているのに気付いた。「excuse me?」と言うとおじさんが飛び起きた。そしてノックしてくれたらというような事をそれでもやはりにこにこしながら言った。鍵を渡したら「thank you, bye bye」と言ったのでこちらも同じ言葉を返した。

エレベータに乗ると黒人が二人乗っていた。彼らはスーツケースその他を持っていたので空港へ行くのだと思った。「何やらエアポート?」と言ってきたが、無視したらもう一人が「イエス、サー」と言ってくすっと笑っていた。バス停へ行き、待ってたら彼らもやってきた。よく見ると、彼らの服装はシャツ、ズボン、靴すべておろし立てだった。鞄もすべて新品だった。香港で仕入れて国へ帰るのだろうか。バスが来たので用意してた33H$を払って乗り込んだ。彼らは運転手におつりないよと言われていたが、そのまま乗った。

空港へ着き、キャセイパシフィックのエコノミーでチェックインしたらあの黒人達も居た。カウンターの女性は丁寧で愛想よかった。50H$払ったら小銭が残った。出発まで3時間あったし、お金を使い切ろうとレストランへ行った。割引券をもらったので使える店を探した。中華のファーストフードでせいろに入ったシュウマイ2種類とジュースを買ったらほとんどお金は残らなかった。ファーストフードでもエビシューマイはとても美味しかった。さすが、香港!と思った。あの黒人達もその店で食べていた。重慶では黒人ばかり見たが、その日の空港では他の黒人は見なかった。おみやげのお菓子を買ったりブランドの店を冷やかしに行ったりしたが、それでも待ち時間は長かった。やっとゲートの表示が出たので行った。ロビーは冷房が効きすぎて我慢できなかった。少し離れた人があまり通らない通路の方へ行ったら少しはましだったが、シートなんかないので床に直接座ってしばらくぼーとしていた。

出発30分前になったのでロビーの方へ行った。ゲートが開き、バスに乗りに行った。バックパックを背負った20才位の女の子が「excuse me」と言ってきた。じっと彼女を見たらその女の子は、「日本人ですか?」と聞いてきたので、「そうです」と答えた。「CX251はこのバスでいいんですか?」と聞くので、そうだと答えた。バスはかなりの距離を行った。着いた所はキャセイの飛行機ばかりだった。その一つに階段を登って入った。席は大画面の真ん前の端だったので足を充分伸ばせた。理由はわからないが出発予定の30分後になってようやく飛行機は動き始め飛び立った。

遅れは取り戻せず、関空にも遅れて着いた。ワールドキャッシュで引き出しをしたら自然に全額戻された。電車で帰り、駅から電話を家にかけて迎えにきてもらった。家に着いたら、怪我もせず、盗難にも合わず、無事に帰れたことが嬉しかった。英語できなくても旅はできる!と自信ができた。


終わり