大阪湾は、古来より「チヌの海」と呼ばれており、チヌの宝庫として知られていました。
ここ和歌山県も紀州釣りと呼ばれる独特の釣法が江戸時代に発祥しており、紀伊水道はもとより、
沿岸すべてにチヌの魚影が濃いところでした。
然るに、高度成長期において海水汚染が進み、数年前には全くチヌの魚影を見なくなりました。
この事実を憂慮した釣り関連三団体(日本釣振興会近畿地区支部、全釣協の各府県支部及び、
大阪、兵庫、和歌山の釣船組合)は、「チヌの海をふたたび」をモットーに近大白浜栽培センターの協力を得て、
昭和58年8月より稚魚放流を実施しており、当店も日本釣振興会和歌山県支部の指導のもと、
毎年チヌ稚魚放流事業に協賛して、放流を行っております。

2010年8月26日 『平成22年度チヌ稚魚放流』の模様
恒例の『チヌ稚魚放流』を今年も行いました。
午前7:00過ぎ、『第拾 尾張屋丸』は、松下副船長、釣客の実森さんの計3名を乗せ、
セレモニー会場の和歌浦漁港へと出港しました。
残暑は厳しいならが当日は、良い天気でちょっとした船旅の中、無事に和歌浦漁港に着岸しました。
間もなく、放流前のセレモニーがはじまり、関係者様の挨拶や説明に耳を傾けます。

 
日本釣振興会和歌山県支部の浜田晃平支部長の挨拶を熱心に聞いている実森さん(左)と松下副船長(右)
セレモニーも一通り終り、いよいよ稚魚の積込みです。
慎重かつ手際良く、チヌの稚魚3000匹を『第拾 尾張屋丸』に積み込み、糸谷に向けて帰港しました。

 
関係者の指示に従い、バケツリレーで稚魚を船に積み込みます
昼過ぎ、糸谷に無事帰港し、体長7〜8cm程の稚魚を早速筏の周りに放流し、元気に泳いで行く姿を見守りました。

 


実森さんと松下副船長が均等に稚魚を放流してくれました
桟橋では、子供たちも放流を手伝ってくれ、「大きく育て!!」と祈り、今年の放流事業は、無事に終わりました。
 
  放流の準備です                稚魚を手にする三男です
 
        今年も次男、三男は、やる気満々       松下副船長の娘さん『颯花(ふうか)』ちゃんもお手伝い   

暑い中、チヌ稚魚放流事業にご参加いただき、ありがとうございました。