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2005年07月26日【 3.月刊『お前だえよ!』 】

個性溢れる感性に是非触れに来てください

盟友、カメラマンの河相裕之氏がこのお盆に僕の写真展を開催してくれる。
とっても嬉しく感謝している。
河相さんと出会ったのが今から4年前。とある呑み会の席で一緒になった時の事、いきなり「落語演ってる時を撮らしてよぉ!」とつぶらな瞳で言うてくれた。
出会ってまだ時間が経っていないせいもあり人見知りの激しい僕はたぶん無愛想で感じが悪かったんちゃうかなぁ~と振り返る。

今まで、スタジオでポスター用の写真の撮影は何度か経験した事はあるが本格的にライブを撮ってもらうのは初めて。プロとしての真剣さが穏やかな口調からでも充分伝わってきて僕もそれに応えなければとホールを借りて撮影現場と決めた。
広いホールにたった二人。落語を演じる僕の声とリズミカルに刻まれるシャッター音。時折僕を360度ぐるり至近距離で撮る姿は、何とも言えない緊張感が漂っていた。
以来、町の公民館からホールまで規模や距離に係わらず、僕の写真を撮り続けてくれた。
楽屋でタバコを吸っている時。着替えている時に打ち上げで酒を呑んでいる時、気がつけば河相さんがカメラを手にして僕の横に居るのが当たり前で自然と溶け込んでいて大変リラックスした空間となっていた。
そして、多くの人に見てもらいたいと8月11日から一週間和歌山近鉄百貨店で個展をする事になった。4年間で約20000カット!シャッターを押す一つ一つが友情の証である。一通りみせてもらったが、自分とは思えない程にカッコイイ。
動きがあり、左右にセリフを振り分けて喋る落語は本当に撮りづらかったと思う。
しかし、出来上がりを見せてもらうと演じていた自分も分からなかったぐらいの表情を押さえている。それは、まさしく河相さんの感性だ!他の人では絶対作れない作品が出来あがった。当日は、広い会場に100点以上の僕の写真が河相さんらしい自由で楽しい演出を凝らして展示される。普段とは違う僕にきっと出会える筈です。表現できるものがあるというのは実に幸せな事である。最近、若者をみてると何かに乗っかり自己表現できる人と出来てない人とかなり極端に別れているようにも思う。
自分の周りでプロと呼ばれている人は幼い頃から夢みてきた事の延長で今まできている連中が多い。僕もサラリーマン経験がなく今まで落語家として続けて行けてるわけなんやけど最近、継続していく大事さを実感してきた。 「出来ること」「出来ない事」「やりたい事」や「やれない事」一生懸命、何かに向って行かなければわからい事ばかりである。
そこに頑張っていれば自分のスタンスが必ず見えてくる筈。
自分とは違う感性に沢山触れるという事は本当に楽しい事です。
今回の写真展もそのひとつです。和歌山在住の二人の表現者こだわりは何か心に迫ってくるものがあると思います。是非見に来てください。
それと、最後になりましたがこのエッセイがこの号で11年目に突入しました。
周りの景色が変われども、この「書く」という作業が変わりなく続けて行けてるわけです。この充実した時間は僕にとりまして宝物です。これからもよろしく読んじゃってよぉ!

Posted by sisomaru at 2005年07月26日 15:50


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