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2006年05月12日 | 【 3.月刊『お前だえよ!』 】 |
欽ちゃんが和歌山にやって来た
「和歌山に欽ちゃんがやってくる!」関西にあまり馴染みがない萩本欽一さんだが、今回は自身が率いる野球のクラブチーム「茨城ゴールデンゴールズ」と和歌山唯一のクラブチーム「和歌山箕島球友会」の試合を行う為。これは、‘夢クラブ‘といってプロアマ問わず野球経験者方々が中心となって、野球を通して子供達に夢や希望をもってもらおうと活動しているNPO団体が主催するもので今回は、紀三井寺球場にナイター設備が整った記念のお祝いも兼ねて開催されたものである。
僕は、自身の番組の生中継があり試合開始の午後4時より以前に現地入りした。会場である紀三井寺球場前では、たこ焼きやチームグッズなどの出店などが立ち並びお祭りムードが始まっていた。
さて、関西の人間はとかく関東の芸人を嫌う節がある。今はあんまりそうでもないが、「あんなんドコ面白いん?」とかなんとか。まあ文化圏が違うから仕方がないんやけど、欽ちゃんだけは別だ。僕ら‘欽どこ世代‘からしたらお笑いの神様的存在。今もなお老若男女皆に親しまれている重鎮なのである。関西には、残念な事にこのカリスマは居ない。
そんな欽ちゃんと会う事ができるという僕にとってビックな一日に朝から胸がドキドキ。
TVの本番中に到着し、インタビューすると言った段取りにいつもと違うテンションの僕。
時間が経つに連れて、順調に放送も進みいよいよ欽ちゃんと対面!という時間になっても本人が来ない。聞けば、国体道路が渋滞していて車が中々動かないという知らせ。本番中に欽ちゃんに会う事が出来ない。待つだけしか出来ないスタッフ一同がウロウロ。
生放送も終わりの時間に近づき、皆も諦めムードが立ちこめ始めたその時!なにやら関係者が騒ぎ出した。もしや!そう!細い通路からさして事情が分からずこっちへ向かってくるほんまもんの欽ちゃんがいた。向かって行く先にはおばちゃん姿の僕がいる。さすが天下の欽ちゃんでも警戒心いっぱいな目で見てる。デレクターが僕を指差し何べんも頭下げ説明してくれてるその偉大さを感じて、いよいよインタビュー開始。
「和歌山は初めてですか?」との問いに、「うん、初めて。移動して初めて見たのがこれ(僕)でしょう!印象わるいね~」と軽いジャブ。粋に返す言葉も見つからず、僕は全くの素人になっていた。風見慎吾とかとのやりとりを昔みていて「あ~頼りない返しやなあ」と思ってたがそれも無理もないと瞬時に後悔する。しかし、このままでは終わるわけには行けないと僕だって芸能生活20周年、限られた時間に何とかと最後に「すいません?あで~としてくれませんか?」とお願いすると以外や以外「これいいね!」とカメラに向かって「あで~」としてくれた。懐の深さに感激し、一瞬だけでも欽ちゃんファミリーの仲間入りをした気分になった。そして、時が流れて試合開始。欽ちゃんのマイクパフォーマンスが見せ場と聞いていたが、野球と一体どんなコンビネーションなんやろうと期待しスタンドで見ることにした。当日は、春先の寒さにも関らず8000人もの人で埋め尽くされてビックリ!緊張感漂う選手たちとは対象的にチャンジの度、欽ちゃんはマイクを片手に次々とお客さんに笑いを誘う。全盛期を知らない小さな子供までもが「欽ちゃ~ん」と叫ぶと「あいよ!」とやさしく返す。場内アナウンスとの掛け合いも絶妙!これは、スポーツと笑いとのアミューズメントに違いなかった。試合が終わり、両チームを労い惜しげもなく観客と掛け合いをした後には、必ず笑いが起こり温かい気持ちが残る。目に映るもの全てに優しさをもってこそ笑いが生まれる。そう身をもって教えてくれた貴重な体験でした。
Posted by sisomaru at 2006年05月12日 00:10