No.14 [2003.2.17]
皆様、はじめまして。私は、1/31に一歳になった娘と、小学一年生の息子の父親です。
職業は、整形外科医です。
娘が、最近、心筋炎に罹患し、ようやく一般病棟に移ったところです。
1/11に、ミルクの飲みが悪く、風邪症状もあったので、救急病院へ連れて行きました。
研修医の先生に、「風邪ですね、点滴をしましょう。」と言われました。
ところが、血管が細く、入らないので、上級医の小児科医の先生がコールされました。
その先生が、娘を一目見るなり、「ただごとではない!!」とおっしゃったそうです。
急遽、血管確保の後、レントゲン、血液検査、心電図で、「劇症型心筋炎による急性心不全」と診断され、
ICUへ入院となりました。
幸い、各科の上級医の先生方がスタンバイしておられたので、直ちに人工心臓を取り付ける手術が行われ
ました。
8日間の熾烈な戦いの結果、なんとか一命をとりとめました。
左心不全が残っているのと、もとからあったダンディー・ウォーカー症候群が増悪したのでまだ予断は許
されない状況ではあります。
もしあの時、点滴が一発で入っていたら、娘はそのまま天に召されていたでしょう。
小児科専門の当直医の先生が常時スタンバイしておられ、心筋炎を的確に診断できる病院は少ないと思わ
れます。
『天使たちからのメッセージを届ける会』から、地域へ、国へ、医療関係者へ、是非強くアピールして下
さい。



もうこのような悲しみは二度と起きてほしくはない・・・。
悲しみから学んだこと、考えたことを多くのお医者様にご意見をいただきながらこれからも「医療」について
考え、情報として発信し続けたいと思います。
(高岡)


メールをありがとうございました。
まだまだ息の抜けない大変な時期であろう時にこのような貴重な声を頂けたことを私たちも大切に受け止めさ
せていただきます。
本当に心筋炎という病気の第1線の現場での浸透生の低さには声を失ってしまうばかりです。
しかし、このH.P.を立ち上げてからは私たちも「心筋炎=発見が不可能」という声が圧倒的多数でもない
という事に気付き始めています。
心筋炎は救命できるという前提でさらなる研究を進めてほしいものです。
(高山)


No.13 [2001.2.21]
先日、西日本放送のテレビ番組を見せていただき、このHPの存在を知り、本日、いろいろと目を通させてい
ただき、メールさせて頂いております。
小児の救急医療を専門としたいと思っており勉強しております小児科医です。大切なお子様を亡くされました
ご両親のお気持ちは、いかばかりかと思います。自分も子供の親でありますので、そういう悲しいことが少し
でも起きなくてすむように、これからいっそう頑張っていきたいと思います。
こちらのHPを作られている方々は、自分などよりは、よほど心筋炎や小児救急医療について御勉強されてい
るので、今更、このようなことを書かれてもと思われてしまうかもしれませんが、読ませていただいた子供さ
んたちの経過などから、心筋炎に対する診療に関して、自分なりの考えを書かせて頂きたいと思います。
また、小児医療全般、小児救急などに関して、僕の考えている問題点や諸外国との比較なども書かせていただ
きたいと思います(これが皆様方の今後のご活動のお役に少しでも立ちましたら幸いです)。
はじめに、小児救急および一般小児科外来の現場で心筋炎をその初期の段階で見抜くことは難しいとおっしゃ
っているお医者さんがいらっしゃいましたが、これは事実だと思います。
初期症状が風邪と同じであるということが第一の理由でしょう。
ウイルス性心筋炎の原因となるエコーウイルスやコクサッキ−ウイルスなどは、いわゆる夏風邪の原因ウイル
スですから、初期には単なる風邪症状ではじまり、ウイルスが心臓の機能に障害を与えてはじめて、不整脈や
心不全症状が生じるのだと思います。だから、一番はじめに発熱などが始まった段階(ウイルスが心臓に影響
していない段階)では、心筋炎とも呼べないのかもしれません。その段階では、診断は確かに難しいでしょう
(ただし、症状は出ていなくてもこの段階ですでに検査値が動いている場合は十分に考えられます)。
心筋炎の診断の難しい二番目の理由は、循環器内科の先生が書かれていましたが、「小児科科医は心不全症状
に対しては、内科の先生方より診断が苦手」ということです。
これはお叱りを受けるのは覚悟の上ですが、まぎれもない事実だと思います。というのは小児科には内科と違
って心臓関係の患者さんが非常に少なく、その大部分は先天性の心疾患であり、生後数日のうちに診断し適切
な治療を受けなければ死に至るような重症疾患も存在し、小児循環器科という小児科医のうちの循環器専門の
グループの医者がほとんどその診療にあたっているということです。内科の場合は、高血圧や心筋梗塞などか
ら生じる心不全の患者数が多く、急性期以外は一般内科でフォローされている場合が多いので、心不全という
状態自体が、開業の内科の先生でも日常的に目にする状態です。これに対し、小児の心不全の患者さんは、小
児科医のうちのごく一部の循環器専門医がその一生をフォローしているというのが現状です。言い訳にしかな
りませんが、僕たちの世界では見たことがないものを診断するのは非常に難しいことなので、小児循環器のト
レーニングを受けていない小児科医が、心不全症状の初期を小児科外来、および小児救急外来で見逃す可能性
は低くはないと思います(それで良いとは、決して思いませんが、事実だと思います。申し訳ありません)。
では、読ませていただいた子供さんたちの経過から判断して、どうしようもなかったと聞かれると、どの子供
さんの場合も決してそうとは言えないと思います。一つには、子供さんたちの症状は明らかに普通の風邪とし
て片付けてはいけない注意すべき点があり、早期に入院、検査が必要であったと思われます。それはまず第一
に元気がないこと。
倦怠感というように表現されている方もいらっしゃいましたが、熱が高くない割に元気がないというのは小児
科医にとっては危険信号です。高い熱で元気がない子供の場合は、熱が下がると元気になります。解熱剤を使
って熱が下がっても元気がないという場合は要注意です。また、元気がないことそれ自体が、「not do
ing well」と呼ばれ、小児科医が最も注意しなければならない症状です。大人と違って自分の症状を
的確に表現できない子供さんの場合、見た目の元気のなさというのは非常に重要なのです。二つ目に下痢がそ
れほどでもない場合の嘔吐は(ただの風邪の場合ももちろん多いのですが)要注意です。
脳炎・脳症といった頭の病気や、消化管の閉塞なども考えなければなりません。まれには脳腫瘍などという病
気も数こそ少ないですが存在します。とにかく、子供は大人に比べて吐きやすいのは事実ですが、原因が明確
でない場合には気を付けなければなりません。そして何よりも、お母さん方が明らかに子供さんの状態がおか
しい、普段と違うと思われていたことがポイントです。これは、小児科医としては気をつけなければならない
ポイントであり、僕もお母さん方の「いつもとは様子が違う。絶対おかしい」という言葉に、患者さんの病気
を見逃さずにすみ、冷や汗をかいたという経験が何回かあります。もちろん、はじめてのお子さんを持たれた
方の場合など、神経質になられている場合も確かにあります。何でもないケースも確かに多いです。ただ、頭
の中に常に重症疾患を想定していれば、「そんなにお母さんが思われるなら入院して様子を見させてください
。重い病気が隠れている場合があるかもしれません」とか、「おうちで様子を見ていただいても良いと思いま
すが、何かあれば帰る途中でも引き返してきてください。電話でもかまいませんから、変わったことがあれば
すぐに知らせてください。夜中でも必ず診させていただきます」というような対応になるはずと僕は思います
。僕が小児科に入りたてのときに教えてくださった先輩方は、「お母さんは子供の一番の主治医だ」とよく言
われたいましたし、僕は今でもそう思います。
さて、入院した後のことですが、はじめの検査が問題です。小児循環器専門医以外で心臓の超音波検査ができ
る小児科医は皆無だと思いますが、血液検査は誰にでもできます。僕はやはり初期の研修医時代に、入院患者
さんは、血液検査項目として必ずCPKをはかるように上の先生に指導されました。特にエコーやコクサッキ−
などの心筋炎のウイルスが流行る夏場はは要注意なのですが、それ以外の季節にも必ずCPKをはかって心筋炎
の可能性を考えるように言われていました。実際には、研修中には劇症型の心筋炎の患者さんはいませんでし
たが、何人かの患者さんは夏風邪のウイルスの感染で、CPKが上昇していました。退院前には正常値に戻って
いましたが、おそらくはウイルスが心筋に多少到達して、ごく微小な炎症が起きていたのでしょう。
心臓に関する症状は皆無で、胸部X線にも変化は全くありませんでした。胸の写真はたいていどこの病院でも
とれますが、初期の心不全症状が軽度の状態の心筋炎で、どの程度写真上に変化があるかはわかりません。
だから、CPKをルーチンにはかるのが一番でしょう。異常があればその後の再検査をするのはもちろんです
し、臨床症状の推移にもいっそう注意します。ただ、夜間に入院した患者さんの血液検査を受けてくれる臨床
検査技師の当直を置いてくれている病院は多くはないと思いますし、夜間の検査項目は限られていますので、
その中にCPKが入っていない場合もあると思います(成人の救急をしっかり扱っている病院では、心筋梗塞
の初期検査項目の一つですので、CPKを夜間でも測定できるのが常識だと思われますが......)。ただ、検査
うんぬん以前の問題として、入院した患者さんに対しては、「具合が良くなるまではclose obser
vationが第一」というのは常識ですし、やはり研修医時代には「心配なら一日に何度でもいいから、頻
回に病室に行って、患者さんの様子を診るように」と教わりましたから、CPKをはからなくても、患者さん
の状態が明らかに好転するまでは、一晩中でも「一体、原因は何なんだろうと」患者さんに貼りつくのが当た
り前と僕は思います。
では、心筋炎の診断がつき、不整脈や心不全症状が少しでも見られたら、これは一刻も早く専門病院に移すべ
きです。心筋炎では、急性期に重篤な不整脈が起きたり心不全から心停止ということがありえますから、そう
なった場合の一般病院での対応は不可能です。また、事が起きてからでは多くの場合は転送も不可能です。
ただし、大きな病院ならどこでもいいというわけではなく、小児に対して緊急に補助循環を回せる施設でなく
てはなりません。これはECMOとかPCPSとか呼ばれているもので、いわゆる人工心肺の一種です。
これを子供に対して24時間対応で緊急に行える施設は、各都道府県で数施設でしょう。成人の心臓のセンタ
ー病院や心筋梗塞などを扱う三次の救急センターに限られると思います。小児の循環器専門医がいても、手術
的にこの装置を患者さんに取り付けられる循環器外科医がいて、その装置を24時間体制で動かせる専門家が
いなくては、だめだからです(大学病院や各地の小児病院でも対応できないところは少なくないと思います)
。すべての心筋炎の小児が補助循環を必要とするわけでは無論ありませんが、最悪の場合を想定して患者さん
を動かせるうちに搬送すべきだと思います。ただ、どこに送れば大丈夫というような病院間の連携や、情報が
徹底されていない場合、また、担当小児科医にそこまでの知識や病気の危険性に対する認識がない場合は、適
切な時期に患者さんの受け渡しができず、後手後手に回ってしまう危険性が多分にあるかもしれません。
こういった点での小児救急医療システムの問題は非常に大きいのです。
以上が、心筋炎に対する対応に関する僕の意見です。ただ、こういった問題の裏には、先日の番組でも一部が
触れられていましたが、基本的な問題がいくつかあります。番組の中で、救急の待合室のお父さん、お母さん
方が「待ち時間が長い」、「診療時間が短い」ということをおっしゃっていました。確かにその通りなのです
が、このこと一つをとっても背景には様々な問題が関わっています。まず第一に現状の体制で、診療時間を長
くすれば、当然のごとく、待ち時間は長くなります。一人5分で診療しても20人の患者さんがいれば、最後
の人は1時間半の待ち時間になりますが、一人10分なら3時間以上の待ち時間になります。「高い熱がある
ときなどは順番を先にして欲しい」とおっしゃっている方もいました。しかし、心筋炎のように高い熱でなく
ても重症の方がいらっしゃる可能性はあり、診察するまではわからない場合がほとんどですから、熱の高い低
いなどだけで判断して順番を変えるというわけにもいきません。どのお母さんも「自分の子供は具合が悪い」
と思われて夜間にもかかわらず救急に来られるのですから、簡単に順番を変えることは難しいのです。そうす
ると、こういったこと(待ち時間を少なく診察をじっくり)の解決策としては、医者の数を増やすしかないと
いうことになると思います。しかし、毎晩、救急に来られる患者さんが必ずしも多くはありませんから、少な
いときは人手の割に収入が少なくなります。また、番組にもありましたように、小児は日中の入院も、肺炎や
胃腸炎といった救急疾患がほとんどですから、ベッドの使用効率も悪くなります。薬や検査も成人の方に比べ
て少ないので、同じ診療をしても、収入ははるかに少なくなります。そこにもってきて、医者を増やすとなる
とますます病院としては採算が取れなくなります。また、小児の夜間救急の担い手の病院は、昼間でも小児科
医が3−4人の中規模のところが多いでしょうから、そのうちの二人を当直に回すと、昼間の診療が成り立ち
ませんし、月に15回の当直では長続きはしません。これに対し成人の場合は、小児科医よりも病院における
人数が多いので当直を楽にまわすことができます。結局のところ、病院全体の小児科医を不採算を覚悟で増や
すか、もともと小児科医の多い大病院に救急患者を集中させるかしか解決策はないと思います。不採算を覚悟
するとすると、その分はどこがお金を出すのかということになります。諸外国の例を考えますと、カナダやイ
ギリスでは国や州が大きな小児病院を運営し、不採算は予算でまかなわれます。こういった国の税金は日本よ
り高く、消費税などは倍以上であったりします。アメリカの場合は個人の保険でまかなわれます。診療費は日
本よりもはるかに高く、保険のない人たち(日本と違いアメリカは国民皆保険制度ではありませんから)は高
度医療を受けるのは困難です。小児の救急を考える場合に、医療費をどうするかという問題は一つ考えなくて
はならない問題になります(小児医療を含めた医療全般の充実のために消費税を引き上げるといったことが、
世間一般の方に受け入れられるかどうかといったことは僕にもよくわかりません)。
小児科医の教育システムも考えていかなくてはならない大きな問題です。前の方の記述で、小児科医は心不全
がみれないとか、心臓の超音波検査ができないとか書きましたが、僕は決してそれでいいとは思っていません
。小児科医は急性疾患を扱う機会が他の科より多く、救急の現場で何百人の風邪の患者さんの中から、重症疾
患を見つけ出さなくてはならない責任のある科だと思いますから。しかし、現在の大学卒業後の小児科医の一
般医療・救急医療に関するトレーニングシステムは個人任せ、大学病院任せであり、非常にあやふやなものです
。大学病院とはいっても決して臨床的に最も優れているとは言えず、むしろ、専門家の集まり(小児循環器、
小児神経、小児内分泌、小児アレルギー、その他)が、自分たちの専門の患者さんだけを診る施設になってい
るのが実情です。特に、大学では、いかに患者さんを的確に診断・治療するかよりも、以下に有名な雑誌に多
くの発表をするかのほうが重視される傾向にありますので、そこが非常に問題だと思います。ただ、これは厚
生省が「救急や一般臨床を重視させるために」という名目や、医療費の削減をはかるためにと言った理由で、
優秀な研究をしている大学以外は一般病院にするというような政策をとっているため、それがかえってあだと
なっており、研究をできなくなっては困る教授(日本の医学部の教授は、たいていの場合、どのくらい良い研
究をして、どれだけ数多くの発表をしたかで選ばれた人たちですので)としては、「臨床だけをやっているよ
うなものは出ていけ。優秀な研究ができるものが必要だ」という体制を組まざるを得ないのです。これには、
「大学のためには、小児科もこれくらいの発表をしてもらわないと」というような、他の科の教授たちから小
児科の教授へのプレッシャーもあることでしょう。現状ではほとんどの小児科医が卒業後の初期教育を大学病
院で受けておりますので、救急医療などの教育はほとんどあなたまかせ(個人の努力による)というのが実情
です(実際、日本の医学部の小児科の教授で、循環器が専門でない方で、心筋炎を診断し、的確な施設に送れ
る方は、ほとんどいらっしゃらないと思います)。外国では、卒業後の教育システムが日本とは根本的に異な
っており、卒業後の研修プログラムが、各小児病院などで組まれています。大学を卒業した小児科医はそれに
応募する形で、そこの病院で研修を行い、自分の教育を行います。そして、日本の初期研修と異なる最大のポ
イントは、そういったプログラムでは、小児救急医療や新生児医療、一般小児医療や小児集中医療といったも
のを重要視し、専門分化を二番目にしているということです。日本の場合、早くから専門領域に偏った研修に
なり、救急などの基礎知識や技術がおざなりになっている場合が少なくないと思います。
また、欧米の小児病院は救急医療に対して力を入れているのに対し、日本の小児病院は全国に十数カ所はある
と思いますが、地域の救急をしっかり行っているところは残念ながら皆無と思われます。小児救急をしている
とうたってはいても、自分の病院で普段から見ている(特殊疾患を持つ)患者さんや他施設の紹介状をもった
患者さん以外は、そう簡単に診てくれない小児病院が大部分だと思います。これらの病院は専門科医の集まり
なので、自分の専門の病気以外は見るのが苦手であったり、いやであったり、ましてや、風邪の患者を診るの
は自分たちの仕事ではないと考えられている先生方が多いと思います。これは、地域での医療体制上の位置付
けがそうなっているため仕方ない点もあるのかもしれませんが、小児科医がたくさんいて、たいていの場合、
各種専門医や小児外科医、小児循環器外科医までが揃っている病院ですので、救急に力を入れないのはもった
いないなあと僕には思われます。また、発熱の患者さんが小児病院のとなりの家に住んでいても「うちは高機
能病院だから見ません。他に行ってください」と言ったり「こんな風邪の熱程度でこの病院にかからないで下
さい」と怒ったりするのは、どう考えてもおかしな話です。これにも厚生省の政策が一部関与していて、各地
の小児病院を高機能病院と位置付け、これらの施設に紹介状なしでかかる場合には、数千円を患者側が負担す
るというような制度ができています。夜間に救急をしっかり受け付けてくれる施設の多い成人の領域では、そ
れでもいいのかもしれませんが、小児の場合は小児科医が夜間常駐する施設が限られること、小児の疾患の中
には急速に症状が悪化し、一次病院、二次病院、三次病院と転送していては、手遅れになる可能性がある点な
どから考えて、あまり良いやり方とは思われません。この点、諸外国の小児病院は発熱や喘息発作、切り傷な
どの軽度の外傷から、重症疾患、交通事故による多発外傷までを、小児病院の救急部で(もちろん、紹介状な
しの発熱の患者さんも)しっかり診療しており、その体制の中ではじめて、重症患者を見逃さず拾い上げ、自
分の病院の専門家に即座に依頼し、小児専門の集中治療室に収容して24時間体制で診療するという体制がと
れます。補助循環も24時間可能ですので、軽症の心筋炎の患者さんが重症化しても、院内で対応可能で転院
先を探すといったようなことは不要となるのです。そして、そういった中で新卒の小児科医も救急疾患の診断
、対応のトレーニングをされていくことになるとのことです。小児科医でさえ診断が困難な重症疾患があるの
ですから、お母さん方が夜中に発熱の子供さんを抱えて不安になった場合に、家庭で自分の子供が重症かどう
かの判断が困難なのは当たり前のことです。そういったお母さんやお父さんたちに、地域の小児病院に、夜中
でもいつでも受診してもらえる体制を作り、風邪ならそれで「良かったですね」と言えば良いし、少しでも疑問
があれば入院してしっかり経過を観察するということが、各地の小児病院で可能となれば、日本の小児救急医
療ももっと良くなると思われますが.....。これにも予算とかお金の問題がついてまわることと思います。。
予算やお金のことに関して付け加えれば、海外では子供病院のためのテレソン(日本では日本テレビの24時
間テレビが有名ですが)などがあります。有名な歌手や、タレントが番組に登場して、一般の方々に募金を呼
びかけるのは日本と同じですが、テレビを見た人たちがその病院のためだけに募金をし、集まったお金はその
病院の検査器械や患者さんの環境整備のために使われます。企業や有名人の病院に対する寄付や支援も様々な
形で行われています。テレソンなどを通じて、一般の人たちに情報公開がされるため、そういった小児医療や
小児救急医療に対する理解も深まるようです。日本の小児医療体制には、まだまだ、海外に見習うべき点が多
くあると思われます。
心筋炎のことから始まって、自分の普段考えていることをとりとめもなく書いてしまいました。ただ、これが
僕が把握している日本の小児医療の現状です。間違っていることもあるかもしれません。ただ、少しでも一般
の方々にも知っておいて頂きたいことを書かせていただきました。最後になりましたが、子供さんを亡くされ
ました皆様のご心痛は察するに余りあると思います。僕ら医療従事者は亡くなられた患者さんをお見送りする
と、ついつい物事が終わったような錯覚に陥ってしまう傾向にあります。僕も今までに何人かの子供さんたち
をお見送りした経験があります。
その度に思うのは、「お父さんお母さんたちは、これからお通夜があり、お葬式もあり、決して今日が終わり
の日ではないんだ。むしろ、今後何十年とこの子が亡くなったことを背負われて生きて行かれるんだ」という
ことです。医学の力を最大限に使ってもどうにもならない場合は、もちろん数多くあると思います。重症先天
性心疾患や悪性腫瘍、脳炎・脳症などの病気は、まだまだ、治療法が確立していないものも多々あります。
ただ、どうにかできたというような場合も、日本にはまだまだ数多くあると思われ、そういう悲しいことが少
しでも減るように何とかできたらと考えております。ただ、これには、小児科医の力だけでは難しい点(各病
院での小児科医の削減、小児ベッドの削減、小児病棟の閉鎖など)も多々あります。こういった問題が広く一
般の方々にも理解され、子供さんたちの健康を守るのに少しでも良い方向に、いろいろなことが進んでいって
欲しいと思っております。
皆様に対する医療関係者の心無い言葉には、医師として心底お詫び致します。大変申し訳ないことと思います
。また、自分では気をつけていても、患者さんやそのご家族に不愉快な思いを抱かせてしまっているケースは
少なからずあると思います。今後とも自分への戒めと考えて、日々の医療に気を配っていきたいと思います。
HPは家内と一緒に拝見しました。HPにあふれるみなさまの子供さんたちへの思いを、自分への叱咤と受け
止めて、少しでも良い小児医療をできるように頑張っていこうと思います。みなさま、大変な思いの中からこ
のHPを作られているのだと思います。読ませていただきまして、本当にどうもありがとうございました。


メールをいただきありがとうございました。
医学のことに関してはなんの知識もない「母親たち」が、わが子の死を無駄にしたくはないという思いから立
ち上げたHPに、小児科医の先生から心のこもったご意見をいただき胸が熱くなりました。
「お母さんは子供の一番の主治医だ」の言葉に思わず涙がこぼれました。
私たち母親は子供が病気になるととても心配になり、いろんなことを思います。
「こんなことを聞いてはいけないのだろうか・・・」しかし、不安や心配を抱えたまま看病することが怖くて
思いきって質問したときに、一笑されてしまったとき、とても不愉快な思いをします。
私たち母親が何か疑問に思ったとき、あるいは心配がよぎったときは、たいてい的を得ているような気がしま
す。
こんなことがありました。
おむつかぶれで小児科に行ったとき、「アンダーム」という塗り薬を処方されました。しかし一向に良くなり
ません。それどころか悪くなっているのです。
心配になり本で調べてみると、「おむつかぶれで薬を塗っていても良くならない場合、カンジタ皮膚炎である
ことが多い」ということがわかり再度受診した際に、控えめに良くならないことを告げると「お母さんが不潔
にしているからです。きれいにして薬をつけていると良くなるから」とぶっきらぼうな返事。
おむつかぶれになっている子供を更に不潔な状態にする母親がいるでしょうか?
その後皮膚科に行き完治しましたが、ごく一般的な病気でさえ診断できない医師に怒りを覚えました。
一つの病気をとってみてもその症状の出現は人によっていろいろです。
自分の状態を的確に表現できない子供の病気を診断するのはとても難しいと思います。
でも母親の言葉に耳を傾けることで、大事に至らないことも多くあると思うのです。
小児救急に関しても24時間受け付けてくれる病院は私たちの住む町にはありません。
夜間受け付けてくれたとしても検査は翌朝まで待つしかないのです。
不安の中で看病を続け、私は大切な大切な宝物を失いました。
子供の病気は悪くなると加速度を増し悪くなります。
症状や数値にばかり気を取られて、一番大切な患者自身を診るという基本を忘れてしまった医師や看護婦に、
娘を奪われたと私は思っています。
もうこのような悲しみは二度と起きてほしくはない・・・。
悲しみから学んだこと、考えたことを多くのお医者様にご意見をいただきながらこれからも「医療」について
考え、情報として発信し続けたいと思います。
(高岡)


「母親は主治医」という目で見ると、日常のささいな我が子の仕草がたとえそれがくせであっても、「何か病
気を隠しているのではないか」と不安になります。
言葉が少ない子供の病気や症状を発見するのは本当に難しいと思います。
「もしかして・・・」という不安がよぎったとしても果たして何人の母親が実際に検査のできる大きな病院ま
で出向いているでしょうか?
いやがる子供を泣かせてまでも必要なのか・・・
検査の副作用は・・・ など、心配、不安は山ほどあるのです。
そんな時、近所のホームドクターである程度消化できたら・・・と思います。
小児科のあり方も、もっともっと専門を極めるべきではないでしょうか。
ある意味、耳鼻科、皮膚科も外科も総合的にもう一歩踏み込んでほしいと思っています。
(高山)


No.12 [2001.1.13]
はじめまして。
私は、民間病院に勤める循環器内科医です。
12月に大腸出血を起こし、入院するはめになり、退院間近に医局でネットサーフィンをしていて、このホー
ムページの存在を知りました。
亡くなられたお子様の事例や、お母様方の気持ちを読み、胸が詰まりました。
私にも6才と4才の子供が居ます。また今回の私の入院が、結構危険な状態まで行ったものですから、「患者
様の気持ち」というものに対して色々考えさせれ、このホームページの内容がより印象深く感じました。
私は内科医ですが、夜間の当直帯は小児科診療もしなくてはなりません。
成人の患者様の場合、感冒症状を主訴に来院されても、通常の経過と異なっていれば、循環器疾患や急性肝炎
などを疑って診療を行います。
しかし、小児の場合は本当に難しいなと思います。私は研修医の時期に2ヶ月間だけでしたが、小児科研修も
行いました。でも日常の診療で経験を積んで得られる一種の「勘」のようなものがありませんから、「あっ、
これはおかしいのでは。」というような気付きがなかなか得られません。
このホームページで何度も繰り返して述べられている、「母親こそが、最良の観察者である。」ということは
全くその通りだと思います。現在の医療情勢の中で、夜間救急医療とりわけ小児医療は全く不十分なままとな
っています。専門外であっても当直医が適切な診断に近づけるよう、遠慮なく普段と違う点について言ってい
ただければありがたいと思います。
またこのようなホームページの存在が、世論を動かし、小児医療の充実につながっていければと思います。
私は今回の入院で、不安がいっぱいの生活を余儀なくされました。
これまで自分が医師として、あまり気にとめなかった医療行為の一つ一つが不安の材料になりました。
「この点滴の挿入部から細菌感染を起こさないだろうか。」「種々の薬剤の副作用は大丈夫だろうか。」
「また出血したら自分の人生はどうなるのだろうか。」「医者は淡々と説明するが、病気をしている本人は大
変なんだぞ。」などなど。
今回の入院で得た「患者の立場」と、このホームページの内容を胸に、まずは自分の身体を治して、再び診療
に頑張ってゆきたいと思います。
皆様も裁判や裁判の支援などで大変かと思います。お身体に気をつけて頑張ってください。


メールをいただきありがとうございました。
お医者様として、一患者としてのメッセージは、私たちにとってとてもありがたく、身近に感じました。
「子供の病気」は親にとっては一大事です。
たとえ医師の目には「大したことではない」こととして映っても・・・。
同じ小児科医でも、患者に対する病気の受け止め方がとても違うことに憤りを感じています。
私たちの住む町には小児科医がいません。
一番近いところで車で40分。小児医療に力を入れている病院で24時間体制をとっている病院は、1時間半
かかります。
そんな不安な状況の中、診察の依頼のため電話を入れるとある病院は、午前中診察した症状から判断し診察も
せず、「朝、診察した時異常がなかったから大丈夫です。気になるようでしたら明日診察に来てください」と
言われ不安な夜を明かしたことがあります。
片や「ちょっとでもおかしいと感じたらいつでも連れてきてくださいね」「僕たちは、お母さんたちから情報
をもらわなければ詳しい診断を付けることが出来ないのだから・・・」と言ってくれるのに・・・。
私たち患者は、医学に関しては無知です。
でも我が子のことに関しては、誰よりも鋭い目を持っていると思うのですが、そんな「当たり前」なことが通
用しない現状に、私はいつも思うのです。
「医療の質を向上させるのも低下させるのも出会った医師次第だ」と・・・。
傲り高ぶらず、常に緊張感を持って患者のために誠実に対応してくれる医師が増えれば、悲しい事故を減らす
ことが出きると思います。
そしてそれは決して不可能なことではないと私は思います。
先生のご病気が一日も早く完治することをお祈りしています。
ゆっくり静養の後、先生の診療を受けたいと待っている多くの患者さんの為に頑張って下さい。
まだまだ寒い日が続きますが、どうかお身体ご自愛下さい。
(高岡)


現在の医療現場のおそまつな状況に一番疑問を投げかけているのは、
他でもない医師だという話を聞きました。
「何とかしなければこのままでは大変なことになるぞ」と皆、思っているのになぜ、なんにも動かないのでし
ょう。
国を動かしている政治家の方々やその家族は、行けばすぐ診てもらえるつてがあるから切迫感がないのでしょ
うか。
「このH.Pが世論を動かし、小児医療の充実につながっていけば・・・」
本当にそうなりたいです。
ありがとうございました。
(高山)


No.11 [2000.7.21]
私は大学病院の循環器内科で13年修行の後、開業して10年を迎える一開業医です。
大学にいる時はできるだけ臨床の研鑽をということで積極的に一線病院に出てゆき、内科専門医の試験も積極
的に受け、心筋炎についても成人例のみですが8例を経験し、うち2例は激症心筋炎でしたが、1例はCCD
での寝ずの治療、1例は重症不整脈をペースメーカ治療によって命を取り留める等、幸いなことに全員を救命
できました。
しかしこの4月、このホームページの存在を教えられたある御家族の御子息を最初に診察したのが私で、結果
としてはその御子息は激症心筋炎で翌日なくなられました。
確かに、今年小学校にあがられる御子息を診た時、最後に小さな声で胸が痛いといったのを今でも覚えていま
す。
でもその他は38℃台の熱と、いわゆる感冒様症状意外なにもなかったのです。
顔つきも悪くなく、むくみもなく、心膜摩擦音もありません。
不整脈も出ていませんでした。
あとから思えば小さな声で胸が痛いといったことを重要視しなかった私の罪かも知れません。
でも私が調べたところによりますと、特に激症型の心筋炎は非常にラッシュに症状が進行し、初診時の症状は
ほとんど風邪と区別がつかない例が少なからずありました。
レトログレードに物事を考えた場合、なぜあの医者はこんなことも気付かなかったのかと非難することはたや
すいことと思います。
でも1日80〜90人の患者さんを診て疲れも出ている時に今回のようなケースがきたらどうでしょうか。
先のケースを激症型の心筋炎の初期ではと疑える人が何人いるでしょうか。
勿論、私はいま自分を責めています。そして混同しないために言っておきますが、ふつうの、経過がある程度
長い心筋炎を風邪といって見逃しているのは言語同断です。
これは明らかに誤診であり、医者の怠慢です。しかしこと激症型に関しては、わたしの経験および調べあげた
限りでは、診断および治療をきちんと下し、まして救命することは私には神業に近いものと思っております。
発症翌日に急変して死亡する例がほとんどですから。
皆様方のお気持ちも十分わかります。私も日頃は医療ミスはするな。
患者さんに情報は開示しろの方向で活動しております。
しかしこの病気(激症型心筋炎)だけは今度次の症例に出会っても自信をもって診断できるか今も答えが浮か
びません。
最後に激症型は、ビールスが極めて短期間に心臓まで達するということで宿主の免疫がかなり低下している可
能性が示唆されています。
そういった意味でも、学童期発症の心筋炎については、お子様がたに試験勉強、クラブ活動その他で過大な負
担をかけ体力を消耗させないよう、免疫力を低下させないよう親御さん達に配慮していただくことも、心筋炎
予防にとって重要なことではないかと考えております。
これからも研鑽は続けて参るつもりですが、医者も人間であり、一方で限界があることも御理解いただきたく
、このようなメールを送りました。
御批判は多々あると存じます。忌憚のない御意見をお待ちしております。


貴重なご意見ありがとうございます。
医師や看護婦にとって患者との関係はその死をもって終わりますが、遺族にとってはそこから始まる終わりの
ない悲しみ、苦しみ、後悔があります。
「ああ!もう、しんどいよう!」の言葉を最後につま先からあっという間に全身にけいれんが走り、壮絶な死
を遂げたわが娘・・・。
私は、その時の医師の言葉は一生忘れません・・・。
「しんどいのはしんどかったかもしれませんが、苦しみはなかったと思います」と言ったのです。
医師も看護婦も生身の人間ではありますが、人間として生身の患者に対するやさしさも大切にしてほしいと思
います。
日本の医療において改善すべき点は、喪失家族にとってのケアだと思います。
医師として患者やその家族に対する正しい知識の普及、意見、その後のケアが十分になされれば、最悪の状態
を回避できると思うのです。
いただいたメールの中で、なにより私たちが救われたのは、「私は今自分を責めています」の言葉でした。
私たちは、やさしい医療を望んでいます。
たとえ医師や看護婦であっても一人一人の患者の苦しみまで到底理解できるはずはないのですから・・・。
                                            (高岡)


メールをありがとうございました。
私の娘と全く同じ経過をたどったこの患者さんを知った時、ものすごく衝撃を受けました。
どうにもならない、どうにもならなかった事かもしれませんが、どうかこの事を無駄にしないで下さい。
これから1人1人の患者を前に、いつも思い出して下さい。
それが私達みんなの願いです。
(高山)


No.10 [2000.5.15]
はじめまして。
大阪で勤務しています34歳の外科医です。
医療過誤記事の検索をしていて、貴ホームページを拝読しました。大変ショックでした。
心筋炎という病名は知っていますが、このような被害がでているとは恥ずかしながらいままで知りませんでし
た。
私も2児の父であり、とても人ごととは思えませんでした。
そして医療機関にかかりながら愛児を失われた皆さま方にかける言葉が見つかりません。
私の長男も生後2週間の時に、尿路感染から敗血症を引き起こし、生死の境をさまよいました。
発病した際に受診した妻の実家の救急病院では、当初、赤ちゃんを暖めすぎた(!)のだろうと言われ、帰さ
れかけたそうです。幸い義母が、様子がおかしいとねじ込んだため、精密検査となり、入院しましたがひとつ
間違えば、いのちを失っていたことでしょう。
勤務先に連絡を受け、駆けつけた私が見たのは点滴をつながれぐったりしている我が子でした。
義母に感謝するとともに、医師でありながら我が子に何もしてやれない自分に歯痒い思いをしたのを今でも覚
えています。
医師であっても専門外の疾患では無力に近いことをこの時に思い知らされたのです。
ましてや一般のかたが、我が子が罹患した病気がなんであるか、どうすれば診断、治療ができるのか判断する
のは不可能でしょう。
私は医者になって11年になりますが、心筋炎の患者さんを診たことはありません。
ホームページに記載さています症状を見てもはたして診断が下せるか、疑問です。
しかし、今回このホームページに巡り会ったことで、風邪様症状にかくされた恐るべき疾患は私の中に深く刻
まれました。今後、私は風邪症状の子供さんを診察する際には、この疾患を常に念頭に置き診察にあたりたい
と思います。
これ以上悲しむ親御さんと天使たちをつくりださないように....
医師からのメッセージの中には、心ない意見のものもありました。彼(おそらく)に代わりまして皆さまにお
詫び申し上げます。ただ皆さまに知っていて欲しいのは、夜間の救急病院では経験の浅い医師が一人きりで限
られた設備と条件の中で奮闘しているのが現状です。
現在の日本の医療システム(特に小児救急)に問題が多いことは我々医師も承知しています。
そしてこれを変えていかねばならないと思っています。
皆様方の努力が実を結びますよう心からお祈り申し上げます。そして一人でも多くの人にこの事実を知って欲
しいと思います。


今、小児救急について、いろんな問題が起こっています。
24時間体制という看板をかかげていても、夜間は医師の数が少なくなり、緊急の事態が起こると受け入れて
もらえず、私たち母親は不安を感じています。
私たち母親が安心して子育て出来る医療体制を願わずにはいられません。
小さな力ではありますがいただいたメッセージを励みに、母としての想いを発信し続けたいと思います。
ありがとうございました。
(高岡)


貴重なメッセージをありがとうございました。
現在の救急医療の現状に疑問や不安を抱えているのは、なにも親ばかりではなく、現場で働く医療従事者の方
々も同じなのですね。
何もしなかったら、何も変わりません。
何か   せめて、双方が安心できるような何かができないものでしょうか。
(高山)


No.9 [2000.3.25]
はじめまして。
大都会で開業しております医師です。
CMINCというメーリングリストでこのホームページの存在を知り、早速拝見したところです。
わたしは総合病院の整形外科で12年研修したのち学生時代からの夢だった家庭医を目指して開業しました。
整形外科・内科を標榜しています。
小児科は標榜はしていませんが、地域医療の担い手として、地域住民のお子様を拝見する事はよくあります。
心筋症の存在は学生時代に習った覚えはありますが、実際に患者さんを見たことがありませんでした。
わたしも、開業医をやって地域医療の一端を背負っている以上、門外漢だとは言っていられないと痛切にかん
じました。
医者はいい意味で臆病にならねばならないと思っています。
全ての病気に精通する事なんて平凡人のわたしにはできませんが、患者さんの状態に「なにかおかしいぞ・・
・」と感じられる感性を磨く事が大事だとあらためて思いました。
皆様の悲しみは同じ子供を持つ親の一人としてお察し申し上げます。
読んでいて涙が止まりませんでした。
早速仲間のメーリングリストにも流しました。
一人でも多くの医者にこの素晴らしいホームページを見てもらおうと思っています。
医者にもヒトの気持を思いやる事のできない輩がいます。
あなたたちを傷つけて平気な顔をしているヒトもいるでしょう。
でも、多くの臨床医は患者さんの健康を守ろうと言う使命感に燃えて一生懸命頑張っているのだ、と信じてい
ます。
どうか、あきらめないでご活躍下さい。


メールをいただきありがとうございました。
悲しみの中でやっとの思いで立ち上げた会のホームページが、お医者様の目を通して「すばらしいホームペー
ジです」と言っていただいたことは、私たちにとってとても励みになりました。
ありがとうございました。
いただいたメッセージを心の支えに、これからも頑張って活動をしていきたいと思います。
(高岡)


「1人でも多くの医者にこのHPを見てもらいたい」
お医者様からそう言っていただけることは、私達にとって何よりの励みになります。
私が最近、お世話になった小児科医が、「私達が今やっている事はお母さんたちの心配事や気がかりの集大成
なんです」と言われてました。
診察室の椅子に座った瞬間、つい私達母親は少しでも我が子をよく診てもらいたい一心でへり下ってしまいが
ちです。
でも、こうして励ましのメールや温かい言葉をいただくと、ほんの少しですが自信がわいてきます。
ありがとうございました。
(高山)


No.8 [2000.3.16]
お便りいたします。
東京で開業している小児科医2児の母です。
素晴らしいママ達ですね。
胸がしめつけられる思いで読ませていただきました。
そして、可愛らしいお子さん達の写真と病状の経過。しっかり読ませていただきました。
お子さんを亡くされた悲しみの上にさらに医療従事者のこころない態度や言葉で傷つき、それ以上に我が子に
すまないというお気持ちでご自分達を責められていますね。
医療従事者の一人として申し訳ないと思っています。
ごめんなさいね。
子どもが大好きで小児科医になりました。
いつも我が子ならどうするか?って考えながら診療していますが、もっともっとママ達の心配に心を寄り添わ
せて診療します。
このような形でお子さん達からのメッセージを送るママ達。
天国から”ママ、ありがとう!”って聞こえてくるようで涙があふれました。
素敵なHPをありがとうございました。


ただ、ただ涙がこぼれました。
ありがとうございます。
いつまでもあの子の母であり続けたい・・・
その想いだけで頑張ってきました。
これからも大きな励ましのメッセージに支えられながら頑張って活動していきたいと思います。
(高岡)


たとえどんな早急に医者にかかていたとしても、どんなに懸命な治療を受けたとしても、我が子の大切な命を
守れなかった時、私達母親は自分を責めます。
どこまでも時の流れをさかのぼっても「あの時こうしていれば」と、一生重い重い十字架を背負っていくので
す。
そんな苦しい日々を送っている私達に本当に温かいメールをありがとうございました。
お医者様として、そしてお母さんとしてよせられた一言一言に救われました。
(高山)


No.7 [2000.2.7]
初めてお便りさせて頂きます。
私は埼玉県で小さな病院を父と一緒に営んでいる消化器外科医です。
また、本年は40歳以下で組織する(社)日本青年会議所の分化団体である医療部会(医科・歯科・薬科・福
祉事業者等を生業としているメンバーの集まり)の部会長をさせて頂いております。
「天使たちからのメッセージを届ける会」のHPを、福岡県飯塚市で薬局を営む高山幸蔵氏に伺い、拝見させ
て頂きました。
一人の人間の命の重さ、そしてその儚さが改めて心に沁み込んできます。
最愛の人を亡くした時、しかもその際に、もっと出来る事があったのではないかと考えられる時を経て、皆さ
んが勇気を持って「声」をお出しになっている姿に感動しました。
一人の医療人として、医師は生涯勉強であり、医師の知識の欠如は犯罪ですらあり得る、ということを痛切に
感じます。
私達医療人は、知りうる全てを勉強し、人々の為に役立てなくてはなりません。
貴HPを拝見して、つくづくそう思っております。
皆さんの「声」と「心」を大切に、今後の診療に当たって行きたいと思います。


あたたかいメールに涙がこぼれました。
娘が受けた医療は“医療”と呼ぶにはあまりにもずさんなものでした。
医学的知識をもたない私は医師や看護婦たちの言葉を信じるしかありませんでした。
でも娘を亡くした今、声を大にして言えることは、母親は我が子に関しては誰よりも専門家であるということ
です。
医療の改革を願うには、心筋炎で最愛の我が子を亡くした私たちが可能な限りの努力をし、納得の出来る医療
を受けるために、悲しみの中で立ち上がらなければ、何も進歩はないと思っています。
小さな力ではありますが1人でも多くの人に心筋炎について理解してもらうこと、それが医療改革に向けての
第1歩だと思っています。
(高岡)


「医師の知識の欠如は犯罪ですらあり得る」 この言葉、本当に痛切に感じます。
一体何人の医療者がその思いを持って現場に立っているのでしょうか。
「仕方がない」「無理だ」という言葉とともに私達の大切な我が子の死は言い訳として使われています。
1日も早くこのような現実が改善される日が来るように、微力ではありますが、声をあげ続けていきたいと思
います。
(高山)


No.6 [2000.1.28]
ウイルス性心筋炎の検索をしていて偶然このHPを見つけて驚いています。
現在カナダで心筋炎の基礎研究をしています。
循環器領域の中では心筋炎は頻度も少なく比較的陰の薄い存在ですが、医師として常に頭に置いておく必要が
あります。
現在の医学研究の流れとして、分子生物学や遺伝学といった先端分野に走り過ぎる傾向がありますが、最終的
にはそれらの研究結果が患者さんに還元できるものでないといけないと感じています。
私はこの会の存在を医師として、研究者として謹んで受けとめ、診療と研究、後輩医師の指導に生かしたいと
思います。


メッセージをいただきありがとうございました。
とても心のこもったメッセージに感動いたしました。
何度も何度も読ませていただきました。
お医者様からいただくメッセージには、心筋炎の診断の難しさばかりを訴えるものが多く、とても悲しい思い
をしていました。
私たちはこのホームページで悲しみの告白をしているのではありません。
二度と私たちのような悲しみが繰り返されないように、そして、私たちの悲しい出来事が医療の現場で生かさ
れることを願ってホームページを開設しました。
私たちは心筋炎の診療と研究が進むことを願っています。
本当にありがとうございました。
天使になった子供たちに変わってお礼を言わせていただきます。
そして私たちは、いただいたメッセージを励みにこれからも頑張って心筋炎の早期診断・早期治療を願って活
動していきたいと思います。
(高岡)


小さな力だと思っていた私たちの活動がこうして専門家の目にとまる事ができた事を嬉しく思います。
私たちは専門知識も特別に持たない「1人の母親」ですが、大切な我が子に関しては世界中の誰よりも「専門
家」なのです。
これから、この心筋炎という病気の発生、経過など日常の生活の中のほんの小さなサインまでも、収集してい
こうと思っています。
健康状態を全て知りつくしている「母親の目」で少しでも役に立てたら、天使たちにとっても、私たちにとっ
てもこれ以上の喜びはありません。
(高山)


No.5 [1999.9.3]
何とも言えない気持ちでこのHPを拝見いたしました。
私は4ヶ月になる娘を持つ小児科医です。
新米の母親ですが、子供を失う辛さは想像すると涙が出て来るほどの恐怖です。
ここでも叫ばれていましたが、現場で小児を診察する際、私は『お母さんの訴え』にしっかり耳を傾けようと
心に誓っています。
お母さんの訴えは本当に的確である事が多いです。
いくら経験をつんだ医者であっても、毎日その子供を見ている母親の目には絶対に勝てないと思います。
いろいろと診察したり検査をしたりした結果、大きな問題がないことのほうが実際は多いかもしれません。
それでもここに記されている残念ながら召されていった大切な命のような悲しい結末がなくなっていくように
・・・これからもしっかりと教訓を肝に命じて医療に取り組んでいこうと思います。
可愛いお子さま方の御冥福とともに、お母さま方の心が少しでも癒されますように、心よりお祈り申し上げま
す。


メッセージをいただきありがとうございます。
このHPは医療者にとって決して心中穏やかではないHPだと思いますが、癒されぬ傷を負った私たちの心に
しみこむようなあたたかいメールをいただきましたこと感謝しています。
どうか私たちの悲しい経験がこれからの医療現場で生かされますように・・・
そして、天使たちのメッセージが1人でも多くの人に届きますように・・・願っています。
ありがとうございました。
(高岡)


メッセージありがとうございます。
お医者様として、そしてお母さんとして、発せられるその一言一言がどんなに嬉しく心強く思えたことでしょ
うか。
お医者様が多忙な毎日の中でほんの片すみにでもいいから私達の大切な子供たちの事を、そして残された私達
の事を思って下さればと願っています。
私達が懸命に植えつけた小さな根が芽を出し、みなさんで育てていけるようなそんな社会を夢みています。
私達は無力かもしれません。どうか力を貸して下さい。
(高山)


No.4 [1999.5.1]
わたしは大学病院の内科勤務医で、循環器が専門です。感想を言わせていただきます。
風邪をひいた子どもさんはほぼ100%が小児科を受診している(母親が受診させる)と思いますが、私は小
児科医の先生方すべてが循環器を診れるとは思っていません。つまり、心音の異常を聞き分ける、胸部X線で
心陰影や肺の陰影の異常を指摘できる、心エコー診断が出来るなどといった循環器領域のことは循環器を専門
でやった人にしかできないということです。
心筋炎が恐ければ、心エコーのおいてある小児科の医院につれて行かれたらどうでしょうか。
もうひとつ、いっておきたいのは風邪をひいた子ども全員に風邪の段階で心エコーを実施できません。
診察(視診、聴診、打診、触診)をして心筋炎を疑われれば、[心筋炎の疑い]もしくは[肺炎の疑い]など
の病名をつけて、胸部X線をとってみて、その結果あやしい所見があれば心エコーをしましょうといった段取
りがあるのです。とてもルーチンでやれるものではありません。


メッセージをいただきありがとうございました。
何度も読ませていただき、正直言ってただくやしさだけが残りました。
私たちは風邪の段階で心エコー検査をして欲しいと訴えているのではありません。
心筋炎は風邪と似ている症状ですが、根本的に違う病気です。
倦怠感が強かったり、顔色が悪かったり、風邪としてはちょっとおかしいと思われる時に心エコーや心電図、
血液生化学検査、レントゲン検査を実施して欲しいと訴えているのです。
時間を追っていろんな症状が出てくるこの病気の症状の一つ一つを大切にして欲しいのです。
小児科医の先生方すべてが循環器を診れるとは思わないと言われてしまえば、私たち母親は一体どこで我が子
の命を守ってやれるのでしょうか?
娘も最初は「風邪」そのものの症状でしたが次第に顔色が悪くなり、倦怠感が強くなり、何度も病院に連れて
行き、3つ目の病院を受診する際にはかなり病状が悪化していたにもかかわらず、簡単な血液検査と尿検査の
みで担当医は「心臓か腎臓が悪い」と疑いながらもそれを追求することなく、肝臓が腫れていないから大丈夫
だと判断し、「脱水症状」と決めつけ診断したのです。
心臓や腎臓が悪いのかもしれないと少しでも疑ったのであれば、なぜ詳しい検査をしてくれなかったのか(心
エコーをおいてある病院です)親の目から見て異常にうつる娘の病状は、医師にとっては単なる風邪としか診
断出来なかったのがとてもくやしいです。
夜間回診に来なかったばかりか、ICUに運ばれた時も死亡が確認された時も、担当医は姿を見せませんでし
た。
その後、説明を求める私たちから逃げ続けた医師としてのみじんの誠意のない、あの担当医を私は一生許すこ
とは出来ません。
心筋炎の早期診断は難しいことは私たちも理解していますが、だからこそ、母親の訴えに真摯に耳を傾けてほ
しいのです。
予測外の事態に直面すると適切な判断が出来ない医師に、私たちは大切な我が子の命を奪われたのです。
                                             (高岡)


メッセージ、ありがとうございました。
このHPを開設した時、私たちは「どのような情報に対しても平等であろう。そして“現実”として大切に受
け止めよう」と誓い合いました。
しかし、正直言ってあなたのメッセージには動揺と・・・そして“遺族”としてではなく母親として怒りを覚
えずにはいられませんでした。
「心筋炎が怖ければ心エコーのある病院へ行ってはどうか」という質問に対して、娘が亡くなる前日かかった
小児科は心エコーはもちろん、CTスキャン、心筋炎の検査(CTP)・・・ほとんどを備えていました。
症状のわりに尿検査での値が脱水3+と高かったため、血液検査、血圧測定(ここでも異常を感じた様子)な
ど行いました。
全ての数値を承知のうえで医師が「ただの風邪」と下した診断に医学的な知識を持ちあわせていない私たちの
異論がどこまで受け入れられるというのでしょうか。
HPにはあえて載せていない部分もたくさんあります。
必死に異常を訴え続けた私たちに医療の現場で与えられた言葉は、「手足が冷たいのは点滴しているからあた
りまえ」、「ねむたいのは(深夜だから)あたりまえ。僕だってねむたいですもん」でした。
心筋炎という病気の早期発見が難しいことは私たちも充分理解している事実です。
そしてその一方で命の灯が消えようとしている我が子の姿を必死で訴える母親の叫びを一笑されたということ
も事実なのです。
この2つの微妙なバランスをなんとか保ちながら「心筋炎の早期発見への最初の第1歩」を踏み出し、これか
らも歩んでいくつもりです。
(高山)


No.3 [1999.4.12]
何をお伝えしたらよいのか、わかりません。ただ、もう胸が痛くて・・・・。
どんな言葉を言っても気安い同情になってしまいそうな気がします。
子供をなくした親の気持ち、どんなに自分に置き換えても決して解ることにはならないと思います。
でも、少しでも悲しみや苦しみをわかれたらと思います。
医療従事者にとって医療過誤についてや患者さんの会にはできるだけ避けて通りたいと思うのが正直なところ
です。
私も重い気持ちでこのページを読ませていただきましたが、そんなうしろめたさよりも、せつなくて、せつな
くて、お便りを書かずにはいられなくなりました。
私たちは、大学でも「異常の早期発見」「問題視すること」「疑問に思うこと」をまず始めに学び第一にと教
えられてきています。
私も心筋炎やウィルス性の疾患について、鑑別が難しいが重篤な症状を発すると診断できる医師の少なさ、意
識の低さ、かなり強く授業で教えられました。
卒後一年は、病棟に立つのがほんとに怖かったのです。自分には知識はあれど、そんな力はない。そんな立場
を持ってこの場にいてもいいのかと。
でも、それから何年か経つと怖くなくなる変わりに自分の経験が余計な自信につながるのです。
確かにお母様方の多くは大事な我が子のことをほんとに心配します。そして、よく見なれている症状が殆どな
のです。忙しさのため、短時間で判断することが問われるのです。でも、「母親の言うことをもっと聞いてく
ださい」という言葉、「医療者が信頼できない」という言葉はほんとに体が引き裂かれるような思いで受け止
めさせてもらいました。
医師、看護婦が命を助けられると思いこむのは思いあがりだと思います。また、自分には偉い資格があるとい
う気持ちも排除しなければならないです。だんだんと、そのような意識になってしまっていくんです。
医療従事者にとって、死は日常のことになりつつあります。また、一人に時間がかけられない、食事の時間も
とれないほどの忙しさもあります。でも、それを自分の間違いや無力さのいい訳にしては決してならないと思
うのです。
一番恐ろしいことは慣れのために目の前にあることを正しく分析できないことです。
でも、その難しさを克服できるという約束で資格を貰っているのですから私たちには、少しでもかけがいのな
い命に助力を尽くす、また知識を広めていく努力が必要です。 
もちろん、そういうことも大学で学んではきます。そして、そういう内容のこともそれぞれレポートで書いて
いるはずです。しかし、それが活かされないままに没してしまうのです。
慣れはどうしても起きることではありますが、机上のことではなくほんとに常に意識改革が必要です。
そのために自分が何をできるのか、みんなに呼びかけるしかないのです。つらい思いをして公開して頂いてい
るこの天使たちのメッセージの存在はほんとにありがたいです。
みなさまのメッセージを読ませてもらって、医師のこころある一言がない事に腹立たしさを感じますが、それ
は常に訴訟のことがあるからです。患者側はそんな事を考えてはいなくても、一言でも自分の非があることを
発言しないように気をつけるのです。
私は、ある医師が「うまく説明できたろ」というのを聞いて腹立たしく、患者さんがわに訴訟を勧めました。
内部告発になるわけですが、あまりに非情なのです。でも、訴訟を起こしても決して救われたり心休まること
はないんですよね。ただ、悔しさのため何かをせずにはいられないというだけで・・・。
長々と書いてしまって申し訳ありません。
私にも6ヶ月の子供がおります。そして、改めて命について考えさせられました。
常に念頭に置き、まず行うべき問題視することがいつしか難しいことになってしまう、また医療者側の驕りを
代表して謝罪させていただきたいです。
天使ちゃん達のためにも、努力させていただきたいと思います。

「医師や看護婦は一体どこまで患者の気持ちがわかってるのだろう」というお言葉がありましたが、私は学生
の時、受持ちの患者さんを亡くしました。
それで、自分の無力さと共感した悲しみで何もすることができず、生活することさえ難しくなり、お恥ずかし
い話ですが実習を続行できずに留年しました。
その時の先生の言葉は「確かに患者さんの気持ちを理解することを教えてきたけれども、共倒れしてどうする
の。あなたの患者は他にもいるのよ。まずは、自分が働ける立場にならなければ患者さんに何もできなくなる
んだから」というものでした。
確かにもっともだと考え、私は協調しすぎないように努力してきたのです。
自分は医療者側として、きちんと対面から見なければ、亡くした家族のケアもできないのです。
弁解する気は無いのですが、ほんとに悲しむことができるのは勤務を終え自分の時間になってからなのです。
よく、「ほんとに苦しいのだから、自分がやってみろ」とか、「自分が苦しいわけじゃないのに、勝手なこと
をいうな」と言われますが、あまりに同調してしまうと仕事ができなくなってしまうのです。
涙を飲んで時には子供を押さえつけることもあります。その姿を見られると母も子もパニックになるので診療
中外にいてもらうこともあります。決して正しい方法だとは思っていないのですが、それでもやるしかないん
です。仕事をするということと同調する気持ちとの中で苦しい思いをしています。
あまりにひどい医療者の対応ですが、私は携わった一人ずつが自分の時間になった時に、悲しみ、後悔してい
ることだと信じています。 そうあって欲しいです。
ほんとにしつこくてすみませんでした。
決して休まることは無いと思いますが私も天使ちゃん達のことを考え、忘れないようにしたいと思います。
心より、ご冥福をお祈りします。


心のこもったメールをいただきありがとうございました。
何度も何度も読ませていただき、涙が止まりませんでした。
医療従事者にとって、決して心中おだやかではないHPだと思いますが、このようなメールをいただき心が救
われる思いがいたしました。
私も最初から訴訟を考えていたのではありません。
真実が知りたくて病院に何度も足を運び説明を求めましたが納得のいく回答が得られず、あげくに病院側から
弁護士を通じて病院の処置には問題がなかったという内容の文書を送りつけられたのです。
病院の全てを知った思いがしました。
真実を知らなければ娘に申し訳ない・・・。
その一心だけでくじけそうになる気持ちを奮い立たせているのです。
(高岡)


救われるようなメッセージでした。
本当にありがとうございます。
微力ではあるけれど私たちのやった事は形になっていると確信しました。
現実的な視点からみれば厳しいことは充分承知してます。
でも、もしかしたら、医療従事者の方たちが「医学」という固まった観念から離れ、ソフト面から人間対人間
として患者と向かい合えるようになれば、もう少し道が開けるようになるのではないかと思います。
最後に一言・・・。
もし私が病に犯された時には、あなたのような人間の温かい感情を持った方にめぐりあいたいと思います。
                                           (高山)


No.2 [1999.3.16]
はじめまして、このホームページを非常に興味を持って読ませていただきました。
実は私は小児科医として勤務しております。
私の勤めている病院は、この地方では大きい県下でも有数の総合病院でして救急医療にも力を入れています。
従いまして皆様方のお子さま方がお亡くなりました、死に至るような心筋炎の患者さんも運ばれてきていまし
て私も何例か経験しましたので医療者サイドからみた感想を述べさせていただきます。
私個人、心筋炎という病気は、多くは風邪のウイルス(特にインフルエンザなど新聞にでましたが)によって
引き起こされていまして、潜在的な(軽症)患者数はかなりの数がいると思われその多くは風邪として治療さ
れ、自然完治しているのではないかという印象を持っています。
この場合死亡に至る心筋炎は劇症型心筋炎といわれていますが、やはり初期症状は風邪そのもので、ある程度
進行しますと心原性の症状(呼吸困難、胸痛等)を来しますが、子供さんの場合自分からの訴えに乏しく、脈
拍、血圧の測定も成人よりも評価に難しく(泣くという要素もあって)医療サイドとしての把握は成人の場合
よりもより困難です。
しかもこの劇症型の場合ここからの進行は著しく早いことが多く数時間ときに心臓内の電気伝導系の障害を来
すとわずかのうちにショック状態となってしまいます。
確かに早期に気づいて早めの治療をして改善する例もありますが、早めに気づいても手の打ちようがない例が
存在するのは事実なのです。
そういった場合私としても無力感を感じます。
こういった例では少し話題になっていましたが補助循環という方法はあるのでしょう。
成人領域では循環器内科、心臓血管外科医を中心にしてPCPS(経皮的心肺補助法)、IABP(大動脈内
バルーンパンピング)、さらに補助人工心臓等を駆使する事により救命できたという報告もありますし、一部
小児領域での報告もあります。
しかしこれらの機器、それも小児用を用意し、さらにそれらを素早く小児に運用できる施設は大変限られてい
るのが実状です。
劇症型心筋炎の場合、地域の中核病院に運ばれますが、多くの場合はそこまでの医療はできないでしょうし、
できる施設に運ぶことすら患者さんの状態から困難なまま亡くなっている例が多いのではないでしょうか。
ではどうしたらいいのかと言われても私に明確な答えを持ちません。
今後心筋炎の発症、悪化の十分なメカニズムの把握と早期での対応方法の確立が必要だと思うのですが・・。
悲観的な実状を申し上げたようでこちらもつらいのですが、以上のことは御理解ください。
最後になりましたがお子さま方のご冥福をお祈り申し上げます。


首を長くして私たちはお医者様からのメッセージを待っていたのでとてもうれしかったです。
医療現場の現状を詳しく説明して下さりありがとうございます。
私たちは医療に携わる医師や看護婦と敵対したいのではありません。
しかし、一方で救命出来る医師やその異変に気づく看護婦がいるのに、一方では心筋炎を疑うことすらなく
心筋炎に対する治療を一切行わず、死に至った場合“稀にしか発症しない劇症型心筋炎で救命は不可能な病
気”だと家族に説明するのは、あまりにも悲惨な現状だと思うのです。
心筋炎の難しさはある程度私たちも理解していますが、少しでも心筋炎の早期診断・早期治療に結びつくよ
うに行動を起こしたのは、しんどいながらも健気に治療に専念し、(その治療がより心臓に負担をかけると
も知らず)おそらく“死ぬ”ということも知らずに逝ったであろう娘を思えばこその親としての懺悔にも似
た気持ちからでした。
「退院したら何が欲しい?」「大きなうさぎさんのぬいぐるみ」そんな約束も叶えられないまま、あっけな
く私の手からすり抜けていった娘の死を決して無駄にはしない・・・。
救命の可能性がわずかでもあるのなら、小さな命の叫びを教訓に医療の改善を訴えたい・・・。
せめて育児中のお父さんやお母さん方の頭の片隅にでも『心筋炎』という病気についての知識が深まるよ
う、心筋炎で最愛の子供を失った母としての立場から情報を提供していきたいと思っています。
これからもお医者様からのご意見や情報をお待ちしております。
ありがとうございました。(高岡)


心待ちにしていたお医者さんからのメッセージ、本当に嬉しいです。
何度も何度もくいいるように読ませていただきました。
私たちは、このHPを作るまで各々が必死の思いで恐怖や不安と闘いながら心筋炎というものを学んできま
した。
ですから、このメッセージは充分理解もできます。これが医療現場の「現状」だということも分かっていま
す。
    
だからこそ、私たちはこの会を作ったのです。
医者が心筋炎を語る時、どうして消極的な言い方になるのか。
稀な病気だったら、逆にその経験をたくさんの人に伝えてもらいたいのです。
どうか、私たちが必死の思いで公開した我が子の死に関する情報を受けとって下さい。
・・・これからもたくさんのお医者さんからの意見、お待ちしてます。
(高山)


No.1 [1999.2.12
ニュースJAPANの報道でこのホームページを知りました。
私は、広島で外科医として働いている32歳の母親です。
3歳の娘を持つ私にとって突然子供を亡くすことがいかに辛いことか、皆様の気持ちをお察し申し上げます。
私も日常の診療の中で小さな子供さんに限らず風邪の患者さんを診察することはしばしばあります。
その中で、この患者さんが心筋炎を併発するかも知れないと考える患者さんが何人いるでしょうか。
実際には非常に頻度の少ない病気ではあると思いますが、その可能性については知っておかなくてはならない
と思います。
お母さんからのメッセージの中に書かれていた、医療側の怠慢は決してあってはならないことです。
この報道を通して、また、このホームページによって、私たち医療関係者も日々勉強し、謙虚な気持ちで診療
に携わらなくてはならないと痛感いたしました。


せめて育児中のお父さんやお母さん方の頭の片隅にでも『心筋炎』という病気についての知識が深まるよ
う、心筋炎で最愛の子供を失った母としての立場から情報を提供していきたいと思っています。
これからもお医者様からのご意見や情報をお待ちしております。
ありがとうございました。(高岡)


今まで「病気」や「死」というものは自分からだけは遠くにあるものと思っていました。
人ごとだと思っていました。
ましては自分の子供からはとうてい結びつけることのできないものでした。
でもそうじゃなかった・・・。
亡くなる前々日まで元気一杯に走り回っていた我が子に「死」は突然訪れたのです。
「頻度の少ない病気」。
でも可能性は0ではない限り絶対に背を向けてはいけないと思います。
(高山)