議案第100号 平成15年度和歌山県一般会計補正予算

(補正額 10億7,555万1,000円)

主要事業

●総務部<防災局>

(新)防災センター整備・・・大規模災害の発生に備えた防災体制の充実強化並びに手狭になっている本庁舎の行政機能の一部移転を図るため、防災センターを分庁舎として整備する。(4,185万円)

●福祉保健部<社会福祉局>

紀南大規模年金保養基地管理運営・・・財団法人グリーンピア南紀が、民事調停の調停条項案に基づき、金融機関への債務を履行できるよう、出資者である那智勝浦町(15%)、太地町(15%)とともに県が負担する経費。(県は70%で1億3,636万8,000円)

<健康局>

地域医療推進病院施設整備補助・・・地域医療の質と効率化を図るため、病院事務の情報化に対し補助(済生会和歌山病院、日赤医療センター、南労会紀和病院に電子カルテを導入する)。4億5,992万5,000円(国1/2、事業者1/2)

●商工労働部<商工政策局>

(新)IHSリーディングオフィス整備・・・田辺・白浜地域の自治体で空きのある保養施設にIT産業を誘致し、IHS構想の推進を図るため施設整備に対して補助。(5千万円)

●農林水産部<農業生産局>

(新)和歌山の果樹ブランド強化対策・・・本県独自の優良品種への改植転換を支援。(県1/4、事業者3/4)(1,500万円)

果樹立国わかやま活性化・・・果実内部の糖度と酸度を調べることができる光センサー式選果機の導入に補助(県1/2、農協1/2)(2億6,435万8,000円)

議案第101号 平成15年度和歌山県用地取得事業特別会計

(補正額 385万1,000円)

主要事業

●県土整備部<道路局>

京奈和自動車道用地事務・・・国の委託事業である紀北東道路(高野口町〜打田町)・橋本道路(橋本市〜高野口町)の用地取得の促進を図る(紀北東―3,360万円、橋本―637万4,000円)

議案第102号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例

「雇用保険法」の一部改正にともなう規定の整備

議案第103号 和歌山県税条例の一部を改正する条例

「地方税法」の一部改正に伴い、@個人の県民税の配当割(平成20年3月31日までは3%、以後は5%の税率)及び株式会社等譲渡所得割(平成19年12月31日までは3%、以後は5%の税率)の創設並びに、A賃金・地代・利子にも課税対象を広げて赤字企業にも課税する外形標準課税の導入(資本金1億円を超える企業が対象)を行うほか規定

議案第104号 特定非営利活動法人に対する県税の特別措置に関する条例

@収益事業を行うNPO法人に対し、赤字の年度に係る県民税を3年以内に限り課税を免除する、NPO設立の日から3年以内にA不動産を無償で譲り受けた場合B自動車を無償で譲り受けた場合に課税を免除するなど、NPO活動を活発にするための特別措置

議案第105号 和歌山県庁舎及び議会棟等建設基金の設置、管理及び処分に関する条例の一部を改正する条例

改正内容 

和歌山県庁舎及び議会棟等建設基金→和歌山県庁舎及び議会棟等整備基金(基金名の変更)

建設に必要な経費→整備に必要な経費(設置目的の改正)

議案第106号 和歌山県立自然公園条例及び和歌山県の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例

@物の集積・貯蔵の規制、指定動物捕獲等の規制の追加、

A県、市町村、公園管理団体が土地所有者等と協定を結び、県立自然公園内の自然の風景地を管理する制度の創設、

B市民等による自発的な自然風景地等の保護を推進するため、知事が管理主体を指定できるようにする制度の創設、

C罰則規定の改正

議案第107号 和歌山県青果物出荷規格条例を廃止する条例

うんしゅうみかん、はっさく等の柑橘類及びかきを出荷する際の規格(「包装はダンボールでなければならない」等)を定めた当該条例を廃止するもの。

議案第108号 和歌山県使用料及び手数料条例の一部を改正する条例

インターネット上でオークションを行う業者が公安委員会の認定を受ける際の審査手数料を定めるもの<1件につき17,000円>(届出制であり、この認定がなくても業務は行える)

議案第109号 訴訟の提起について

県営住宅の家賃滞納等に伴う住宅明け渡し及び滞納家賃等の請求の訴訟を提起するもの

議案第110号 債務額確定調停事件に係る調停について

財団法人グリーンピア南紀が株式会社紀陽銀行に対して1億9,481万315円の支払い義務があることを認めたことを受け、県、那智勝浦町、太地町が出資金の割合に応じて負担することとし、県は当該財団法人に対して1億3,636万7,221円支払う

議案第111号 財産の取得について

県道路公社が所有する高野龍神スカイラインの道路及び施設の取得について議決を求めるもの。取得金額は273億452万5,000円。

議案第112号 和歌山県土地開発公社の定款の一部変更について

国の構造改革特別区域に認定されたコスモパーク加太や打田町の北勢田ハイテクパークなどの土地を売却だけではなく、賃貸も可能になったため、県土地開発公社の定款を一部変更することについて議決を求めるもの。

議案第113号 工事請負変更契約の締結について
議案第114号 平成15年度和歌山県一般会計補正予算
(6月13日提出)
 (119,221,000円)
 「ダイオキシン類等環境汚染対策」(橋本市)として。
議案第115号 和歌山県人事委員会の委員の選任につき同意を求めるについて(6月30日提出)
 和歌山県人事委員会の委員 青木孝祐氏が平成15年7月13日をもって任期満了となるので、その後任として 西浦昭人氏を委員に選任することについて議会の同意を求めるもの。
議案第116号 和歌山県収用委員会の委員の任命につき同意を求めるについて
(6月30日提出)
 和歌山県収用委員会の委員 吉村善雄氏が平成15年7月14日をもって任期満了となるので、その後任として 江海康子氏を委員に任命することについて議会の同意を求めるもの。

採決結果
第100号、第103号、第110号・・・・・・・・・・・・・・日本共産党県議団は反対(写真)
第101号、102号、104〜109号、111〜116号・・・全会派賛成

今議会に提案された議案、第100〜116号はすべて可決されました。

日本共産党県議団による反対討論<全文>
(藤井健太郎県議が団を代表して討論に立ちました。)

 日本共産党議員団を代表して、今議会に提案されている議案のうち、議案第100号、103号、110号に反対の討論を行います。

 議案第100号は、平成15年度和歌山県一般会計補正予算で、歳入歳出それぞれに10億7,555万1千円を追加するものです。私たちは、予算全てを否定するものではありません。問題にしているのは、3款民生費中1項社会福祉費において、一般財源で、グリーンピア南紀への負担金、補助および交付金として1億3,636万8千円が計上されていることです。関連議案として、議案第110号、債務額確定調停事件に係る調停について、が提案され、財団法人グリーンピア南紀が負うべき紀陽銀行への債務1億9481万315円の支払いについて、県に1億3,636万7,221円の支払いを求める内容となっています。これは、財団法人への支出であり、財団法人を清算するにあたっての負担金および補助金という性格になっています。地方自治法では、自治体は公益上、必要があると認められる場合に補助金の支出ができるとしており、県が出資した法人に対して、法人を清算するために出資金の範囲を超えてまで負担することが、公益上必要なのか、疑問が残るところです。したがって、債務額全額を出資者がその出資割合に応じて負担しあうという調停の内容については、納得がいかないものであり、この調停にもとづく支出については、反対するものです。

 議案第103号は、和歌山県税条例の一部を改正する条例で、地方税法の一部改正に伴い、規定の整備を行うというものです。その中に、法人事業税に外形標準課税制度を新たに創設するとあります。この制度については、従前より導入すべきではないという意見を申し上げてきました。外形標準課税は、事業活動で生まれた利益に対して課税されるのではなく、人件費、支払い利子や賃借料なども含めて課税されるところから、赤字法人にも課税されることや、ひいては企業の人件費や設備投資の抑制につながりかねない要素ももっています。この税制が県税収入や県経済に及ぼす影響が検証されていないもとで、今日の経済情勢下にあっては、より慎重に対応すべきではなかったかと考えるところであります。

 以上、申し述べまして反対討論を終わります。