2008年6月県議会 福祉環境委員会 概要記録

2008年6月24日

《質問》 奥村規子委員
 先日、福祉環境委員会から、松田商店を見学させていただいてたいへん勉強になった。ゴミの処理とリサイクルの問題について、ゴミを作らないようにしなければならないと強く感じた。それと併せて、分別の徹底の作業をしている方が、ほとんどが女性であったが、分別の仕分けがきっちりされていなくて、作業の環境も埃っぼく、マスクもしないで、またどんな危険物が入っているかわからない状況で、プラスチックの破片などで怪我をしないか心配をした。ゴミを減らすということで、いろいろ施策をされている中で、実際にゴミが減っているのかどうか、その点で、家庭ゴミ、事業から排出されるゴミを含めて、どのように考えているのか。

《答弁》 御前循環型社会推進課長
   ただいまの質問は、ゴミの排出の減量だと思うので、それについてお答えさせていただく。最新の県内のゴミの排出量の実績は、平成18年度になる。平成19年度については間もなく集計される。平成18年度実績は、県下全体で44万3千トン、ちなみに前年度実績に比べまして約5千トン余り増えているが、この要因は、市町村合併に伴う粗大ゴミの無料収集等の特殊要因による増加によるものである。ちなみに、リサイクル率は、13.6%という状況である。

《要望》 奥村規子委員
 県民のゴミを減らしていくという意識の問題で、分別していく中で、分別した後の行き先、この間、見学させていただいたので少しわかったのだが、ゴミの行方がどうなるのかということも含めて、県民の皆さんが理解できるような啓蒙浩動に力を入れていただけるよう要望する。


《質問》 奥村規子委員
 穿刺器具の不適切な使用があった124施設について、原因の分析は行っているのか。
 また、先日薬の作り置きを行った事件があったが、そういったことがなぜおこったのか、現場の状況を把握すると共に、和歌山の医療現場でどうなっているのか、ぜひ見ていただきたい。これは要望である。

《答弁》 若宮医務課長
   まず周知徹底が大事であると考えている。そういう観点から医療機関に文書等の情報を正確に伝えることをしっかりと行っていきたい。

《要望》 奥村規子委員
 周知徹底を行う中で、なぜ、このようなことがおこったのか、器具自体のコストや廃棄物の問題など、このような問題がおこった背景があると思うので是非掘り下げた指導をお願いしたい。


《質問》 奥村規子委員
 妊婦健診の件であるが、30市町村の中で、6町は少ないのではないかと思う。
 まずは5回は実施し、国としては14回が望ましいという中で、他府県の7回、8回を目指してほしい。
 この問題は、公費で負担を軽減するということで、本会議でも質問したところであるが、救急医療の側面からの関係でも大切であると考えている。
 先ほどの救急医療の報告を25,288件と聞いたが、このうち、妊婦・周産期の内訳はどうなっているのか。

《答弁》 若宮医務課長
   救急医療情報センターの件数は、県民からの相談件数であり、委員のご質問は、分娩や異常分娩の状況であると考えるが、異常分娩数の調査は、毎年調査は行っていない。平成17年度の総分娩数が8,433件、そのうち早産等の異常分娩が1,537件であり、約18.2%となっている。

《要望》 奥村規子委員
 他府県と比べてどうなのかということはわからないが、18.2%はかなり多いと思う。救急医療で、奈良の事件は、主治医がいない、かかりつけ医をもっていなかった。現場では、血液型もわからない、そこから母子ともに健全な出産となれば、非常にリスクが高い状況となるので、財源の問題もあるが、市町村で妊婦健診を実施できるように、がんばっていただきたい。


《質問》 奥村規子委員
 障害者の作業者や施設において、原材料やガソリン等の高騰により大変な状況にあり、京都府がガソリン価格の高騰分を助成すると新聞に掲載されていたが、どう考えているか。

答弁》 巽障害福祉課長
   ガソリン価格の高騰については、障害者自立支援対策臨時特例交付金による事業所コスト対策において、前年度のガソリン高騰分を補助できることになっており、平成19年度の高騰分については補助ができる。
   また、平成20年度についても補助対象となるよう、平成21年度以降についても、報酬単価の見直しに当たり、物価高騰分の影響を反映いただけるよう国に要望する。


《質問》 奥村規子委員
 物価高騰による福祉施設への影響はどうか。

《答弁》 巽障害福祉課長
   福祉施設から要望等は受けていないが、会議等において施設の方より食材料費の高騰による影響があることを聞いている。



《要望》 奥村規子委員
 医師不足の問題であるが、指導医の充実が必要だと考えている。指導医は現場でも中心的な役割を果たしていることから、そのような対策を今後考えていただきたい。


《質問》 奥村規子委員
 肝炎対策について、インターフェロン治療費助成制度があるが、本人が感染に気づいていない、そのような面から啓発の具体的な進め方についてはどうか。
 まず、検査が無料になったり、インターフェロン治療が所得に応じて1〜5万円の自己負担で受けられるが、この制度を知らない方にとっては、肝炎治療が長きにわたり生活も大変な状況にある。出産時の輸血や交通事故による輸血などで肝炎になった人に対し、インターフェロン治療が受けられるよう周知徹底することが必要であると考えるが、その取り組みについてはどうか。

《答弁》 黒田難病・感染症対策課長
   B型・C型ウイルス肝炎インターフェロン治療費助成については4月から制度が始まっている。部長説明にもあったが、4月・5月で241名に肝炎インターフェロン治療受給者証を発行して治療を受けていただいている。この制度の開始に当たっては、まず医療機関へ周知が必要であり、県医師会・県病院協会等に情報提供するとともに、各医療機関にも通知した。また、県内7カ所で医療機関を対象に説明会を開催し周知徹底を図った。患者さんに対しては、医療機関にポスターを掲示をするとともにリーフレットを作成し医療機関等に配置し周知を図った。
   肝炎ウイルス検査についても、保健所で無料検査を実施するとともに、今年度は524医療機関においても無料で受けることができる。今後とも、シンポジウムの開催等を含め、あらゆる機会を通じて県民の方への周知、啓発を進めて行きたい。



《質問》 奥村規子委員
 診療報酬の件についてであるが、後期高齢者医療制度の中での診療報酬について、本会議でも質問させてもらった。今回の議案で、こころの医療センターの使用料手数料の改正というところにもある。診療報酬が、今回の4月改定で、全体として、地域医療を良くしていくというよりも、4月から実施されて、期間がまだそうないのであるが、医師の団体のアンケートや新聞でも見たが、マイナスというか、経営が大変になるということが言われている。そういった点で診療報酬については、どのように考えているのか聞きたい。

《答弁》 事前健康づくり推進課長
   診療報酬については、中央社会保険医療協議会でいろいろ審議をされて、国の方で決定されている。そこには、さまざまな立場の方々が入って議論をしていると伺っている。今回の改定も、それぞれに置かれている立場を勘案して検討されたものと聞いているが、国で、2年ごとに改定されているので、われわれとしては、地域の実情を今後とも伝えながら、より地域医療を守れるように、国に要望していきたいと思う。

《質問》 奥村規子委員
 後期高齢者医療制度の目的というのは何と考えられているのか、何のために、この後期高齢者医療制度が設置されたのかを教えてほしい。

《答弁》 事前健康づくり推進課長
   後期高齢者医療制度に関しては、高齢化がどんどん進展しており、その中で医療費が将来とも伸びていくということが推計されている。そういった中で、国民皆保険という、わが国が誇る制度を将来とも持続可能なものにしていくために、医療制度を改正したものと考えている。従来も、若い世代の保険料等で支えていたが、皆がともに支え合うという保険制度をよりわかりやすい形で制度化したものと考えている。


《質問》 奥村規子委員
 医療費を減らす、削減していくということではないということか。

《答弁》 事前健康づくり推進課長
   医療費は、将来伸びていくと推計されているので、その伸び方を少しでも抑制するということが、県民にとっても必要なことであると思う。そのためには、この保険制度だけではなく、いろいろな施策を総合して取り組むことによって、達成できるものと考えている。



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