2008年9月県議会 反対討論 奥村規子

2008年9月26日

議長のお許しをいただきましたので日本共産党県議団を代表して、議案第106号、109号の2議案と、議請第11号の不採択に反対する立場から討論いたします。

   議案第109号は、和歌山県軽費老人ホーム無憂園の利用者に対して退去を求める調停の申し立てをするものです。
   軽費老人ホームは生活の困難な高齢者が低額な料金で入所できる、県下唯一の施設です。
   現在入居されている人の多くは終の棲家ができ、毎日安心して心穏やかにすごされていました。ところが平成18年の耐震診断結果を理由に退去を求められ、平穏な日々から一転不安な生活に追いやられています。昨年より再々にわたり、移転先の紹介や見学が進められてきました。
   高齢化社会が進行する中、ますます安心して住むことができる施設が必要となっているいま、施設の廃止は安心の高齢化社会に逆行するものです。
   県は入所者の命を守ることを第一に考え移転促進をしているということですが、入所者一人一人の意向を大事にし、充分時間をかけて話し合うことが第一であると考えます。
   入所されている方は身寄りのない方や家庭環境など事情のある方が多く、無憂園入所に至るまでさまざまな思いをされています。やっと入所者や職員との人間関係も築け、空気にも馴染め、安住の地を得ることができたと喜ばれていました。
   こうした方々に裁判所を使って、調停という手段で退去を求めるというやり方には問題があると考えます。賛成できません。
   次に議案第106号は災害緊急砂防事業6箇所について、事業費の一割を市町村負担金として徴収するものです。市町村負担金については負担率の一層の軽減、廃止を求める立場から反対するものです。

   議請第11号、「後期高齢者医療制度の保険料の軽減をもとめる請願」の不採択とすることに反対するものです。
   後期高齢者医療制度については、「年寄りは早く死ねというのか」という怒りの声がうずまいています。政府当局者の中からも「国民の理解が得られない」という発言まで出されています。こうした中で、制度の中止・廃止を政府に要求し、当面の負担軽減のための措置を求めることは当然のことだと考えます。
   こうした請願が不採択にされることには同意できません。

   以上で、反対討論を終わります。


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