2010年2月県議会
総務委員会 藤井健太郎委員の質問概要記録
○ 2月25日 補正予算等議案審査
○ 3月15日 付託議案審査等
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2月25日 補正予算等議案審査
《質問》 藤井健太郎委員
21年度の最終の補正予算ということだが、経済対策としてかなりの交付金がついている。これを事業化して執行し、有効に活用してもらいたいのだが、繰り越し額が追加で133億円、変更で312億円、合計445億円ある。最終補正で追加した分は年内に執行できないので繰り越さざるを得ないが、6月や9月に出てきた分については事業執行に取りかかったとしても年度末までに完了しないので繰り越すということであった。昨年度もかなりの繰り越しがあった。一方で、職員定数の削減ということで職員数を減員している。
交付金や国庫支出金を確実に事業執行に結び付けていくことが大事である。そのための職員体制、新年度に事業を執行していける体制の見通しはきちんとできているのか。
《答弁》 行政経営改革室長
組織・人員配置については、各課に来年度事業についてもヒアリングを行い、人員の振り分け作業を行っているところであるが、ヒアリングにおいて経済対策関係事業での繰り越しがかなり発生すると聞いており、そのことに対しては配慮している。
《質問》 藤井健太郎委員
どの程度配慮しているのか。入札方法などかなり変更され、期間を要するようになったり、低入の調査もしなくてはならなくなり、過重勤務というか労務密度が増えている。今回は小さな公共事業が増えており、入札件数も増えるであろうから、職員の過重勤務になり、仕事の処理が遅れ、先延ばしにするようなことになる。そうなれば、経済対策効果を発揮させる意味からでも問題になると思う。今回は補正予算についての議論であるから、これだけの補正でお金が付いてくるが、これをきちんと執行できる体制であると受け取って良いのか。
《答弁》 行政経営改革室長
今回の経済対策や基金事業で平成22年度に繰り越される事業があり、それらについては、個々の事業課より繰り越し見込みを聞いた上で、事業量に見合う人員を斟酌し、各課室の人員を決めている。そういう意味で先ほど配慮していると申し上げたものである。
《要望》 藤井健太郎 委員
行政需要が一気に増えるということであり、職員の定数削減だけでなく、行政需要を勘案した中で、適正な人員配置は当然必要であり、事業執行が確実にできる体制にしてもらいたい。また、新年度に事業内容と予算を見て必要であれば議論する。
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◇ 議案に対する採決
議案第17号 平成21年度和歌山県一般会計補正予算
議案第21号 平成21年度和歌山県職員住宅特別会計補正予算
議案第25号 平成21年度和歌山県市町村振興資金特別会計補正予算
議案第26号 平成21年度和歌山県自動車税等証紙特別会計補正予算
議案第27号 平成21年度和歌山県用地取得事業特別会計補正予算
議案第28号 平成21年度和歌山県公債管理特別会計補正予算
は全会一致で原案可決
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3月15日 付託議案審査等
《質問》 藤井健太郎 委員
関西広域連合について、7府県で各議会の審議状況を踏まえながら本年中の適切な時期に足並みを揃えて議案を提出すると説明があったが、6月、9月、12月と3回の議会になってくる。足並みを揃えて議案を提出するとは、どう判断するのか。各府県議会の審議の状況にかなり温度差があるように思う。また、各知事の考え方にも違いがある中で、足並みを揃えてとは、どういう状況を指すのか明確でない。例えば、6月議会までにとか9月議会までにとか、どういう状況が出来ていて足並みが揃っていると言えると判断するのか。
《答弁》 知事室長
議会の皆様、県民の皆様の理解を得ることが第一であり、足並みが揃ったという判断については、それぞれの議会で協議しながら、ほぼ理解をいただいたということを各府県で摺り合わせを行って判断していくものと考えている。
《質問》 藤井健太郎 委員
最終的には議会の議決で決まるとなるが、先ほどの説明の中に2点あり、一つは議会の議員の熟度の方向がほぼ結論の方になってきているような状況であることと、もう一つは県民の理解であると思う。本会議でも、知事は県民の理解を得、分かった上で発足させていくという言い方をしたが、分かった上でとはどういうことかということになる。議員の判断だけではいかない。県民の方とも議論をしているが、中々通じにくい。どうなるか、今とどう変わるのか、中々分かりにくい、説明しにくいという状況にある。本年中と言っているが、県民にどう理解を得ていくのか。例えば、アンケートをして大方の賛同の結果が出たら良しとするなど、基準やバロメーター、県民合意形成のあり方について、何か考えているのか。
《答弁》 知事室長
今議会でも知事から答えたが、県民の友やホームページ、知事自身が報告会などで県民に説明を行い理解を得ていく。県民の理解が得られたかどうかについては、議会の議論の深さによると考える。議会の判断をもらうことが、県民の理解を得ることにつながると考えることから、議会の理解を得られ、議決を得ることが第一であると考える。
《質問》 藤井健太郎 委員
広域連合の分かりにくいところは、今示されている第一フェーズの事務はどの府県も当てはまるような事務なので分かりやすいが、小さく産んで大きく育てるということで、利害が対立するような場合や、国の出先機関の事務を権限移譲、財源移譲を受けてどういうことを行うのかという場合、将来的に大阪府の知事は道州制、兵庫県の知事は広域連合があれば道州制は不要と言われており、先が全く不透明である。こういうところに足を踏み込んでいくのはどうか、非常に不透明である。一部事務組合ならこの事務を行うために設立するといったように非常にはっきりするが、広域連合はどんどん広がっていくということであり、先が見えない。今の段階で説明できるわけがない。説明できないものに同意を得るのは、難しいのではないか。
《答弁》 知事室長
閑西広域連合で取り組む事務については、規約に限定的に書かれることになっており、その事務について、小さく産んで大きく育てる中で、広げていく場合には、それぞれの議会で審議、判断いただくことになる。したがって、事務が野放図に広がっていくという懸念については、知らない間に広がるのではなく、議会で審査する仕組みになっていると理解している。
また、広域連合委員会の中で、重要事項については全員一致で決定していくことを仁坂知事が申し入れて、そういう方向へ持って行くようにしている。和歌山県の県民が知らないところで大きく動いていってしまわないという歯止めになるものと考えている。
《質問》 藤井健太郎 委員
2つあると思う。一つ目は、住民の広域連合に対する理解、職員体制も取らなければならないことや予算もかかることから、それを上回るようなサービスの向上につながるのかどうかという見極めをする必要があるということである。もう一つは、規約案で具体的な事務を定めるということであるが、広域連合委員会では、府県知事の合議制で全会一致若しくは多数決で決めると言われるが、多数決になると、和歌山県にとって不利益な事業については撤退をする、参加をしないということもきちんと規約に明記できるかどうかであるがいかがか。
《答弁》 政策審議室長
国の事務が法律に基づいて広域連合に移譲されることに関しては、国全体での問題であり、本県が異を唱えることはできない。広域連合が主体となって国に権限移譲を求める場合は、規約の変更について府県議会の議決を要することになり、歯止めとなる。県民の理解を得られないということは、当然、県議会の理解も得られないことから、本県としては参加できないということになると考えている。
《質問》 藤井健太郎 委員
規約に書かれる事務については、抽象的なものや具体的なものがあるが、今言われたのは、広域連合が将来国の事務の権限移譲を受けて行う場合のことである。財源が付いてきた場合、箇所付け等も行ったり、整備する順位を付けたり、事業内容をどうするのか、といったことについて、おそらく調整がつかないのではないか。そのような場合、和歌山県の立場を主張しなければならない。それがうまく行かない場合、広域連合から抜けることは難しいと思われるので、そんな場合の合議制のあり方については、十分研究しておかないと中々難しいのではないか、それは広域連合委員会が知事の合議体であるという限界からきていると思われ、調整するのは難しいが、そういった歯止めの担保を取っておかないと、和歌山県にとってプラスにならないことが起こりうると考えるがいかがか。
《答弁》 知事室長
和歌山県の意見が埋没することのないように、重要事項については全会一致にするよう申し入れを行っている。今後も、和歌山県が不利な扱いにならないよう関係府県と協議していきたい。
《質問》 藤井健太郎 委員
発足してから協議していくということになる。開設してからテーブルに乗ることから、そこのところで、第2段階に進んで良いかどうか判断することになる。県議会との関係で、県議会の意向を汲んで知事が広域連合委員会で発言することが大事であると思う。発足してしまったら、知事に白紙委任状を渡すことではないと考える。ここのところについて、しっかりと手続き的に県民の合意を取れるようなあり方を作って欲しいと考えるがいかがか。
《答弁》 知事室長
先程、協議していくと言ったのは、発足してからではなく、今、協議しているということである。広域連合委員会での決定の仕組みは規約事項ではなく、申し合わせ事項である。また、広域連合委員会では、議会の意向を斟酌して知事が発言等を行うものと考えている。
《要望》 藤井健太郎 委員
そういったものを成文化して、分かりやすい資料をもらえたらと思う。県民向けにも分かりやすいものを作ってもらいたい。歯止めの問題、各府県には思惑があることから、和歌山県にとってプラスになるのか、県民にも判断できるよう、また、県民の合意が得られるようにしていかなければならないと考える。
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《質問》 藤井健太郎 委員
2015年の国体開催を契機に県民のスポーツに親しむ機会の拡大につながればいいが、そのためにも施設整備は不可欠であり、ビッグホエールのようなことにはならないと思うが、後々気軽に安い料金で使用できるような施設にしてほしい。
また、スポーツ施設では、施設を利用するだけでなく、いろいろと指導してくれ、的確なスポーツの向上、運動機能の向上につながるような指導員の配置もなされればいいと思っている。
スポーツ振興については教育委員会が担当しているのか。
《答弁》 国体推進監
基本的には、教育委員会の所管になる。
《質問》 藤井健太郎 委員
新年度の国体関係の経費がいくらか計上されているが、全体の経費はどのくらいになるか。また、新年度において、ここに書かれている通常経費以外にも5億円ほど積み立てをしていくことになっている。他にも施設関係の経費がここには出ていない。県立体育館の請負契約が議案に出ているが、債務負担行為で24億円ほど経費が出されているし、秋葉山の県営水泳場も基本設計が終わったと聞いている。スケジュール表から言えば、紀三井寺公園にしても南紀スポーツセンターにしてもほぼ基本設計、基本構想が終わってきたところではないかと思う。そういったことも含めて、全体事業費がどれくらいになるのか今の段階でわかっているものがあれば示してほしい。また、県民の皆さんにもお示しして、理解を得ていくことが大事なことだと思う。そういった全体事業費を明らかにするのはいつ頃になるのか。新年度の国体関連の経費について、全部をまとめるとどのくらい計上されているのか。
《答弁》 国体推進監
今手元には、新年度のトータル予算を集計したものを持っていないため、お詫びする。
国体関係のトータル的な予算、全体的な経費については、現時点ではすべて固まったという状況ではない。開催に当たってのソフト面での開催経費と、体育館やプールといったハード面の経費を合わせたものがトータルな経費となるが、体育館については、新聞等でも公表されたように約26億円となっている。プールについてはプロポーザル方式で基本設計を進めているが、その中で数字として出ているのが80億円という条件がついている。紀三井寺運動公園については現在、設計を進めている段階であり、まだ数字が出ていない。また、南紀スポーツセンターについては、田辺市が現在の三四六公園と南紀スポーツセンター周辺を一体的な運動公園にするという計画があるので、それについて検討中ということで、これについてもまだ数字が出ていない。
国体関連経費として、施設整備を入れるのか入れないのかというのは、各県によっていろいろあり、既存施設を国体を契機に整備するというものもあるし、まさに国体用として整備する場合もあろうかと思うが、各県それぞれの考え方があり、トータル的にこれが国体関連の施設整備費だというのは言いにくい面がある。
運営経費については、まだ「開閉会式をどうするか」「輸送をどうするか」「宿泊をどうするか」といった具体的な計画ができておらず、専門的な委員会を立ち上げて、これから検討していただく状況にある。 運営経費はそういったものをトータルとして上積みされるが、先催県の状況を見ると、50億円から60億円が運営経費に充てられているという状況である。
本県においては財政状況厳しい折であるので、既存施設の有効活用と併せて、できるだけコンパクトな、しかし特色のあるものにしたいと考えている。
《質問》 藤井健太郎 委員
華美に豪華にならずに必要な機能を十分満たしながら、かつ粗末なものにはならないという難しいことがあろうかと思うが、債務負担行為で組んでいく施設整備については、今、決して楽な財政状況ではない中で予算をはめ込んでいくわけだから、他の経費にどうしてもしわ寄せがいくことになる。そういう意味で、早く全体事業費を出して予算のはめ込みをしながら、県民の皆さんの理解も得るということも必要であろうと思う。
新年度の事業費トータルについては後でいいので集計して各委員に渡してほしい。
職員の体制について、平成21年度には国体推進員というのが関係部課に兼務発令されているが、国体関係で必要な人員数は機構改革を含めてどのように考えているのか。
《答弁》 国体推進監
平成21年度に教育委員会から知事部局に所管が移り、国体推進監と国体準備課という組織ができ、さらに本庁の関係各課室と振興局に28名の推進員を配置して、横断的に準備を進めてきているところである。
先ほども述べたとおり、今後、宿泊や交通や式典など様々な分野でより具体化していくことが必要になっていくことから、平成22年度には人事当局に対して増員の要望をしているところである。
さらに国体推進員だけでなく、公共建築課長は、国体関連施設担当と言うことで21年度から兼務発令されているが、そういった専門分野についてもこれから中心になってもらわなくてはならないということで、どうしていくのかいろいろ議論しているところである。
いずれにしても平成22年度については、何人かの増員要求をしているところである。
《質問》 藤井健太郎 委員
要求は何人ぐらいか。
《答弁》 国体推進監
今の時点で、内部の交渉状況であるので差し控えさせていただきたい。
《意見》 藤井健太郎 委員
全体で定数削減がかかっているので行政需要との関係で難しいが、必要なところは人がいないとできないので要求してもらったらいい。
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《質問》 藤井健太郎 委員
コスモパーク加太について、平成15年に122億円の債務負担行為を設定し、6年が経過した今、33億円の支払いが終わり、来年度以降14年間で、88億円を支払う予定である。企業誘致をして加太菜園が営業しているが、これも規模を縮小することになっている。企業誘致で行政効果を上げていくということであるが、見通しはどうか。どういう中長期的な計画を持っているのか明らかにして欲しい。
行政財産にするといった方策もあると思うが、防災対策用地として来る大地震に備えて整備をするとか、明確な方針を聞きたい。
《答弁》 コスモパーク加太対策室長
企業用地と防災用地として利活用を進めている。22年度については、企業誘致に全力を挙げたいと考えている。
《質問》 藤井健太郎 委員
従来からの答弁のままである。莫大な資金を投入している。関空の土取り事業でつくった借財、これは県民の負担で返済せねばならないのだから、少しでも行政効果が上がり、県民にとって福祉の向上につながるような利活用となる計画を、企画部として示すべきではないか。
《答弁》 企画部長
今、言えることは、防災用地としての活用と、企業誘致をすることに尽きる。いくら、立派な計画をつくっても、実行できなければ何にもならないので、現在、企業誘致に全力を尽くしている。企業誘致については商工観光労働部と連携を密にし、コスモパーク加太対策室でも研究機関等、いろいろなところに赴き、アプローチしているところである。
《意見》 藤井健太郎 委員
当時は、関空の土取り用地として関空会社に土砂を売り、赤字が出たとしてもその分は土地区画整備で埋めるということで絵を描いた。加太開発推進機構という会社を設立してやっていくということであったが、機構から1社、2社抜けていき、絵の法的拘束力もなくこのような結末になった。そういう結末は最初から指摘していた。漫然と「努力している」とばかり言うが、本当に真剣に考えているのか。これだけ多額の金を開発公社に支払うのである。すでに30数億円支払ったが、歳入だけをみれば加太菜園からの借地料のみである。あと14年間で88億円の賃料を支払っていくということであるが、厳しい経済情勢の中、このような状態がいつまで許されるのかという事になってくる。このままの状態が続くと行政の責任とか反省とか、今後厳しいものがあるのではないかと思う。
《答弁》 企画部長
藤井委員の指摘はもっともであり、企業誘致に頑張ってまいりたい。
《意見》 藤井健太郎 委員
頑張っていただきたい。
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《質問》 藤井健太郎 委員
過疎という言葉は好きではないが、東京など都市への一極集中により、社会資本整備が遅れ、産業も追いつかない、その中で高齢化が進行し、若者が都市へ流れていく。
地域で住み続けていける町づくりを進めていくためには県だけでは限界があり、国による社会資本整備や産業の再配置、教育や文化全体のバランスを考えた国土形成が必要ではないかと考えている。
その中で、新規事業がいくつか出てきているが、県は過疎対策をどう進めていくのか。
ふるさと定住センターを農林水産部から企画部へ移し、また、新たな地域交流事業にも取り組んでいるが、他にも緊急雇用、ふるさと雇用再生、中山間地域等直接支払、山村整備の総合対策などいろいろなメニューがある。それらを上手くまとめ、地域に見合った形、地域の人達の力を引き出し、自由に使える形で補助金や交付金として支援していく方法がいいのではないかと考える。
今回、「移住推進空き家活用事業」や「過疎集落再生・活性化支援事業」などとの関連も含め、和歌山県の過疎対策として目指すところ、方針を聞かせて欲しい。
《答弁》 地域交流課長
委員指摘のとおり、国土政策面でも過疎問題は重要な問題であり、先週、全会一致で過疎法の拡充延長が認められたところである。
本県としても様々な提案をしており、過疎債の対象範囲について、ハードだけでなくソフトも対象とすることなどを盛り込んでいただいた。
また、今回の法律には盛り込まれなかったが、いわゆる限界集落というような地域にどのように対策を打っていくかについて、過疎生活圏という考え方を提案してきた。住民生活の一体性という観点からすれば、昭和合併前の町村への対策が効果的であると考える。内容的には、医療・福祉の充実、生活必需品の確保、生活交通の確保、地域の産業・文化の振興等が大きなテーマになってくると考えている。
これらを縦割りではなく、横串をとおすように総合的に考えていかなければならない。住民の主体性は当然のことながら、行政、場合によれば外からの力の必要性も考え、「移住推進空き家活用事業」等も積極的に活用し、総合的に過疎対策に取り組む。
《質問》 藤井健太郎 委員
県下でも市町村合併が進み50市町村から30市町村になり、スケールメリット、財政の再配分効果ということが言われたが、なかなか過疎対策としては上手くいかなかったという思いがある。
今後、県として何ができるかということで、新政策がどういう効果を発揮するかに注目している。
先ほども言ったが、過疎対策にはたくさんメニューがあり、市町村が選択しなければならず、また、それぞれに縛りがあり自由がきかない。地域主権が言われているが、地域ごとに独創性のある策を展開するに当たり、自由に使える交付金や補助金があればいいのではないか考えるが、そのことについてはどうか。
《答弁》 地域交流課長
これまでの事業は法律や制度に縛られていた。これからは地域の住民の立場を活かした形で、地域住民のみなさんの参画の中で施策を行っていきたい。
《意見》 藤井健太郎 委員
過疎対策にはたくさんのメニューがあるが、この事業は新政策であるので、注視しながら必要に応じて提言をしていきたい。
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《質問》 藤井健太郎 委員
医大について、不適正支出に関わった研究者51名と聞いたが、県の職員もかなり派遣されているが、今回の不適正経理に直接関わっていたということはあるのか。
《答弁》 総務部参事
関わっていたのはすべて医学部の教員であり、派遣職員は関わっていない。
《質問》 藤井健太郎 委員
評価委員会の庶務が福祉保健部に変わるが、これは大学への運営費交付金や委員会の所管が変わるということか。
《答弁》 総務部参事
そのとおりである。
《質問》 藤井健太郎 委員
それは総務部で担当するより福祉保健部で担当したほうが、公立大学法人の事業を推進していく上からも県政との関わりの上からも適正なのかということに関して説明されたい。
《答弁》 行政経営改革室長
医科大学の所管変更については、行革室より提案したという経緯があるので、行革室より回答する。
今まで大学の指導ということで、私学を担当する総務学事課が所管してきたが、医大の目標である医学・医療の教育・研究、地域医療への貢献といったことで、これまでも福祉保健部の医務課が中心になり医師の養成や附属病院の整備など大半の業務について指導や助言を行ってきたという経緯がある。特に平成22年度からは、医科大学、独立行政法人の中期目標等の策定作業が開始されるため、医療行政を担当する医務課が直接担当したほうが適切だと提案した。
《質問》 藤井健太郎 委員
大学という視点から医療という視点に変えていくという理解でよろしいか。
《答弁》 行政経営改革室長
医科大学としての人材育成や附属病院もあり、医務課が所管することが適切であるという考えである。
《質問》 藤井健太郎 委員
今回の不適正経理という不祥事の問題で総務部長から、大学と協議しながら再発を防止するためのシステムを構築していきたいという話があったが、このシステム構築についての報告は総務委員会で聞けないということになるのか。
《答弁》 総務部長
4月以降所管変更をすれば、その所管する委員会でということになる。
なお、システムの構築については、既に今年度からいろいろな改善策を講じつつあり、教職員に対する公費の取扱いのあり方や意識改革などについての研修の頻度を増やす、また、来年度に向けて内部の監査体制を強化するという取組をしているところである。
《要望》 藤井健太郎 委員
全体的な方向がどうなるか気になるところであった。今まで総務部、総務委員会が関わってきたことについて、総括や問題についてのけじめとして報告をしてもらいたい。
藤山委員長
委員長として、藤井委員から話のあったことについて、報告書の提出を要望する。
《答弁》 総務部長
提出する。
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《質問》 藤井健太郎 委員
昨年の12月議会だったか、私立高校に通う生徒の低所得家庭への授業料の軽減・減額補助制度について、県内の高校に通う生徒だけを対象としていることに対し、県外の高校に通う生徒の家庭にも検討を要望していた。今回、公立高校の実質無償化に併せ、私学への就学支援金が所得要件を2段階に設けて国の方でされることになっているが、県の単独の減額補助制度は新年度どのようになっているのか。昨年議会で要望した点を含め、説明願いたい。
《答弁》 総務学事課長
22年度の新制度については、入学後に家計急変したことにより低所得となった世帯を対象に補助を行う。入学時には続けていける状態であったが、学費を負担する者の失業や死亡等、入学後において家計が急変した場合に就学が困難となった場合、所得状況によって、2段階の区分によって県内私立高校の平均授業料を上限に補助するものであり、2段階にすることにより、対象範囲の拡大を図った。また、現行制度は、家計急変した年度、単年度の支援だったのを、翌年度も家計の状況が改善されない場合は翌年度以降も継続して支援するというように拡充した。対象とする生徒は、和歌山、大阪、奈良の学校に通う生徒である。また、もう一つ、家計急変によらない、低所得世帯を対象に補助を行う。現行制度では、一定の低所得の世帯を対象に年間10万円を補助していたものを、補助対象となる世帯の収入に照らして、所得要件に該当することになった世帯に対し家計急変と同様、県内の私立高校の平均授業料を上限に補助するよう充実したところである。対象となる生徒は県内の私立高校に通う生徒である。
《質問》 藤井健太郎 委員
国の就学支援金に県の従来の軽減補助金を上乗せする形で実施することは、家計の負担軽減になり非常にいいことである。ただ、県内の高校生だけを対象とするということは変わっていないのか。
《答弁》 総務学事課長
変わっていない。
《質問》 藤井健太郎 委員
従来は学校が授業料を軽減した場合、その部分を助成する。私学振興という名目があったが、今回の支援のしかたは所得区分により助成するということであり、私学振興というより授業料軽減のための家庭への経済的支援ということであり、家庭の所得状況を把握するために家庭が申請するという手続きが必要になるのではないのか。
《答弁》 総務学事課長
そのとおりである。
《質問》 藤井健太郎 委員
そうであれば県内の高校、県外の高校と分ける理由はどこにあるのか。同じく、保護者が県内在住であるから、私学の振興ということより家計を応援することに着目した制度に変わるのだから、県内、県外に分ける理由はない。通学可能な範囲である大阪、奈良を含めたほうが、制度の公平性、合理性から見て妥当ではないのか。
《答弁》 総務学事課長
今回の制度については、家計急変ということで学業を続けていく見込みが突然絶たれるという事態になった生徒を支援するということを第一に制度化した。
入学時の就学計画が急変して学校を続けられない生徒を支援する。すぐに支援しなければならないということで、急変の世帯について、県内から通っている大阪、奈良の学校の在学者も対象にした。さらに、県内私立の振興ということも考えなければならないので、大阪、奈良の生徒については、急変の場合のみ対象とした。
《質問》 藤井健太郎 委員
急変した場合を対象にしたということは、それはそれで評価する。該当する家庭の方が、そういう制度があるということが分かるように、周知の方法もきちっと工夫してやってもらいたい。国の就学支援金は学校が代理受領するとのことであるが、県の制度は家庭へ給付するということになるのか。
《答弁》 総務学事課長
国の制度と同じく、個人には給付しない。
《答弁》 総務部長
国の就学支援金は今、国会で法律が審議されているが、それぞれ家庭が申請し、学校設置者が代理受給するもので、県の補助は学校に対する補助であって従来と同じ。実務上は学校が国の制度において所得を把握し所得段階に区分するということで実務上はそこで県単独補助の事務ができる。法的な整理では代理受給ということではなく、学校に補助するといことで、従来と同じである。
《要望》 藤井健太郎 委員
県内、県外に差がある。大阪府も、上乗せの制度は府内在住者で府内の学校に通う生徒を対象にするのかもしれないが、県内在住の保護者の生徒であって大阪へ余儀なく行かざるを得ない状況の中で、低所得であって経済的に困窮している場合、県内私立高校に行く生徒と同様に支援していくことが適当であると思う。新年度では対象となっていないが、対象とするように検討してもらうことを要望する。
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《意見》 藤井健太郎 委員
これは意見に留めておくが、職員定数が知事部局で80人削減される議案が出されている。これは、補正予算のときも議論したことだが、職員の配置は適材適所、適正数の配置が原則である。今回の80人の削減というのは、退職者と新規採用者の差になってくると思うが、実質は国体や植樹祭の準備や新たな行政需要への対応という課題があるため、それ以上の削減数になっていることは間違いない。今、経済対策ということで取り組んでおり入札制度が変更され、入札してから落札まで1ヶ月以上、場合によっては2ヶ月もかかるということが起こっている。また、道路工事では、地元協議が何ヶ月も遅れることも実際に起こっており、その原因を聞くと、仕事が手一杯であるからという話である。
前回も言ったことだが、住民サービスの後退やサービスの停滞、多額の予算繰越が発生しているが、それが確実に仕事につながるように、また経済対策効果を最大限に発揮するための職員配置体制をお願いしたい。今回提案されている条例に、超勤から代休に振り替えるという制度改正があるようだが、そうなるとますます勤務日程が過密になってくるだろうと思う。そういうことが、ひいては怪我とか病気につながり、無理をして過労につながる。その結果、職場に迷惑をかけることになりはしないかと懸念している。行革プランは平成20年3月に策定され、経済対策はその後12月から開始されているが、職員の配置は、まず行革プランどおり何としても遂行していくというように感じる。予算が年度内に確実に執行されるように、それに必要な職員の配置をしてもらいたい。
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◇ 議案に対する採決
議案第32号 和歌山県職員定数条例の一部を改正する条例については、
賛成多数で原案可決(共産党は反対)
議案第31号 和歌山県公立大学法人評価委員会条例の一部を改正する条例
議案第33号 知事等の給料の特例に関する条例の一部を改正する条例
議案第34号 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
議案第35号 職員の育児休業等に関する条例の一部改を改正する条例
議案第36号 一般職の任期付研究員の採用等に関する条例の一部を改正する条例
議案第37号 一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を
改正する条例
議案第38号 職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
議案第39号 職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
議案第40号 和歌山県の事務処理の特例に関する条例等の一部を改正する条例
議案第41号 和歌山県市町村合併推進審議会条例を廃止する条例
議案第58号 和歌山県使用料及び手数料条例の一部を改正する条例
議案第61号 全国自治宝くじ事務協議会への相模原市の加入及びこれに伴う
全国自治宝くじ事務協議会規約の一部の変更について
議案第62号 包括外部監査契約の締結について
議案第64号 財産の取得について
は全会一致で原案可決
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10年2月議会 藤井健太郎プロフィール、質問一覧