2010年6月県議会 総務委員会 藤井健太郎委員の質問概要記録
2010年6月18日
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《質問》 藤井健太郎 委員
 (関西広域連合設立の議論のなかで)広域連合を進めていっても府県がなくなるものではないと言われた。地域主権改革ということで議論が進められているが、道州制についても議論の課題にして進められている。道州制については、もちろん新しい法律が必要となるが、道州制ができたとしても広域連合が残るということなのか。

《答弁者》 知事室長
   道州制は府県を廃止して道州を設置するということであり、府県を前提とした広域連合は残らないと理解している。

《質問》 藤井健太郎 委員
 広域連合を進めていっても府県がなくなることはないと言われた。広域連合を作ってやっていく議論と同時に、道州制の議論もあることから法律によって変わっていくのではないか。広域連合ができて、その組織を残して府県をなくせば道州制に衣替えできるということについては、協議の中でも否定はしないけれどもビルトインはされていない。それは今後の実績を見ながら検討されていくことであるということで、道州制につながっていくという道を残しているのではないか。

《答弁者》 知事室長
   道州制を受け入れるかどうかについては、関西それぞれの地域の住民の判断になってくると思われる。それを受けて、国家が法律を制定していくものであると考える。
   今、法律の範囲内で、広域行政、国の事務移譲の受け皿となるための方策としては広域連合が一番ふさわしいと考えている。理解いただければ、法律改正を待たずにでき、元気な関西圏づくりのために一番良いということで議論を進めている。道州制を前提とするというのは、別の話であると認識している。

《質問》 藤井健太郎 委員
 関西広域連合に加わろうとする府県の知事の中でも、道州制については意見が分かれている。広域連合を一つの踏み台、ステップにして道州制をつくると公言してはばからない知事もいる。そういう点では、知事の認識がそれぞれ違う。先ほど言われた、広域連合を進めれば府県がなくなることはないという表現は正確ではないと考える。和歌山県としては、関西広域連合に設立当初から参加するということで、知事にも一般質問で道州制との関係を質問したが、道州制になるということは否定はしないがビルトインもされていないということであり、道州制に対する広域連合の関係は明らかにされなかった。どう考えているのか。

《答弁者》 知事室長
   先ほど言ったのは、広域連合は府県の存在を前提として行う制度であり、広域連合ができたからといって府県がすぐに道州制を進めていってなくなることではないということである。関西の知事の中でも道州制を目指している方もいるのではないかということであるが、先日の近幾ブロック知事会においても、理想型としては道州制であるが、関西広域連合が道州制につながるとは思わないと、大阪府知事ははっきりと発言されていた。和歌山県としても、道州制につながるものではないと埋解している。

《要望》 藤井健太郎 委員
 広域連携とか一部事務組合であったら業務が限定され、はっきりしている。広域連合については、小さく産んで大きく育てると言われている。現に国の方では道州制の議論が進んでおり、知事会でも道州制の委員会が設けられて、同時並行的に議論が行われている。我々も勘案しながら考えていかなければいけない問題である。広域連合とは自治法で定められた府県間の連合であり、府県を前提にしていることは百も承知しているが、一方では、道州制の議論が活発にされている中で、見極めをどうしていくのかということも大事な問題であるということを言っておきたい。

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《質問》 藤井健太郎 委員
 地方交付税の話にまで入るとどんどん深くなってしまうが、地方交付税にしても、国の予算の範囲内では足りない分を臨時財政対策債として借金に頼っており、後年度の交付税で算定される。
 それは別の話としても、国の税制が地方経済に与える影響についても検証してほしいと思うが、そのような準備はあるか。株式の譲渡所得・配当所得の税率が下げられて、和歌山県としては株式の取引が活発になって税収が上がったのかあるいは下がったのか、地方経済への影響はどうなったのか、検証してみるというのはいかがか。

《答弁者》 総務部長
   少なくとも税務部局においては、賦課徴収という法令に則った業務を行っており、そこまでを行えるような状況に無い。

《要望》 藤井健太郎 委員
 とにかく釈然としない。株へ株へと誘導して経済活性化されたかというと実際そうはなっていないし、一方で、利子が下がって資産そのものが減っているなかで、依然として20%の税金がかけられているわけで、そのようなことも含めて、和歌山県内に本店があって上場している企業の株をみんなで買おうというのならまだ分からないでもないが、地域の住民の立場で、和歌山県の経済の状況からも税制のあり方も考えてもらいたい。

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◇ 議案に対する採決
議案第89号和歌山県税条例の一部を改正する条例については、賛成多数で原案可決
議案第84号 平成22年度和歌山県一般会計補正予算
議案第85号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
議案第86号 職員団体のための職員の行為の制限の特例に関する条例の一部を改正する条例
議案第87号 職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例
議案第88号 職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
議案第90号 和歌山県民文化会館設置及び管理条例の一部を改正する条例
は、全会一致で原案可決

◇ 知事専決処分報告
報第1号 和歌山県税条例の一部を改正する条例
報第2号 近畿圏の都市開発区域における県税の特別措置に関する条例及び和歌山県過疎地域における県税の特別措置に関する条例の一部を改正する条例
ついては全会一致で承認

◇ 所管事務調査宣告
「7電源立地問題について」を削除し、8件に決定
なお、「3地方分権及び市町村合併について」の市町村合併については、法期限切れに伴う協議を行ったが、継続することに決定
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