2011年6月和歌山県議会
  請願不採択に対する反対討論
          雑賀光夫
   議会中継録画 (17:00〜)


2011630
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 議請第1号「所得税法56条の廃止についての請願」につきましては、総務委員会委員長の報告では、「不採択にする」と多数意見で決したということであります。

 総務委員会のあと、委員会を傍聴されたお一人からお電話が入りました。
「どうして、私たちの思いを分かってくださらないのでしょう。私たちは税金を負けてほしいと言っているのではないのです。業者婦人の人格・人権をみとめてほしいといっているのです。
 白色申告している業者婦人は、朝早くから夜遅くまで、夫とともに商売や事業を支えています。しかし、妻の労働は評価されず、「所得証明」もとれない、「家のローン」も組めない、事故はあっても休業補償もない、働くものとしての人格が認められていないのを、何とかしてほしいのです」というお電話でした。

 現行の「所得税法第56条」というものは、中小零細業者の自家労働を評価せず経費算入しないものですが、それは先進主要国の中では、日本ぐらいであります。妻を夫の付属物とみる明治時代の世帯単位課税の考え方であり、「シャウプ勧告」により個人税制に変わったにもかかわらず、残された遺物といわなくてはなりません。最近では、国連の女性差別撤廃委員会でも、配偶者の地位が低いととりあげられた問題です。
 「青色申告なら経費算入もできる」といいますが、だからといって白色申告の零細業者婦人の人格・人権を無視していいわけがありません。所得分割云々するなら、青色でも白色でも同じではありませんか。

 総務委員会では、わが党県議団の松坂議員が、「参考人を呼んで実態を聞いてはどうか」と提案をしたのですが、それも受け入れられずに不採択にされたことは大変残念です。

 よって、総務委員会委員長報告には反対し議請第1号の採択を求めるという立場を表明して討論を終わります。

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2011年6月県議会、雑賀光夫 反対討論=6月30日