和議第43号
             国立大学法人運営費交付金に関する意見書(案)

  国立大学法人は、地域の「知の拠点」として欠かすことのできない存在であり、多様な人材の育成や産業振興、教育・文化の充実など、地域で果たす役割は大きく、特に地方における国立大学法人の役割は極めて重要である。
 しかしながら、平成23年度予算においては、国立大学教育研究特別整備費の新設等により、国立大学法人化以降初めて基盤的経費の削減に歯止めがかかったものの、運営費交付金は減額されている。
 本県の和歌山大学では、近年の国立大学法人運営費交付金の削減等の中においても、地域の個性が求めるミッションに応えるため新たに事業を起こすなど、望まれる地方国立大学像を追求し、積極的な大学運営がなされているところであるが、このような時に運営費交付金の削減など教育予算の縮減を国立大学に課すことは、まさに教育の舵を「負の方向」に切ることに他ならず、国家的損失につながることは免れない。
 資源の少ないわが国にとって、優れた高等教育を受けた将来を担う人材の育成と研究は欠くことのできないものであり、その原動力である大学への財政支援の拡充は、未来への先行投資であることは言うまでもない。
 よって、国におかれては、将来の日本を担う研究の推進や優秀な人材の育成のため、国立大学法人運営費交付金の確保・充実を図られるよう強く要望する。


 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


  平成23年12月16日


          様
                                         和歌山県議会議長 新島 雄

                                                    (提 出 者)
                                                     中村 裕一
                                                     長坂 隆司
                                                     雑賀 光夫
                                                     角田 秀樹
                                                     山下 大輔
(意見書提出先)
 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 財務大臣
 文部科学大臣
 内閣官房長官