和議第61号
               LNG火力発電所の建設促進にかかる決議(案)

 平成23年3月11日に発生した東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故を起因として、原子力発電所に対する国民の目線は厳しくなっており、既存発電所における定期点検後の再稼働も見通しが立たない状態になっている。その影響で、関西電力管内においても電力の安定供給に対する不安が拡がり、昨夏に続き今冬も事業所や各家庭に対し節電の要請があったところである。
 特に、本年2月20日まで稼働していた高浜発電所3号機が定期点検に入ったことで、関西電力管内すべての原子力発電所が停止することになり、今後の深刻な電力不足が懸念されている。
 一方、平成9年に開催された第135回電源開発調整審議会では、出力370万キロワットの和歌山発電所が電源開発基本計画に組み入れることが承認されている。その後、関西電力は和歌山県との間で平成12年3月に「和歌山発電所に係る建設協定書」及び「和歌山発電所環境保全協定書」を締結し、平成13年には地盤改良工事に着手した。しかし、電気事業法に基づく供給計画によると、運転開始時期が毎年繰り延べられている状態が続いている。
 県民生活に対する安心や企業の円滑な経済活動のためには、電力の安定供給が極めて重要であることは論を俟たないところである。併せて和歌山火力発電所の建設は本県経済の活性化や雇用の改善に大きく寄与すると思われる。
 よって、本議会は県民生活の安全と環境保全を最優先に、改めて西防波堤沖埋め立て地へのLNG火力発電所の建設を速やかに促進するよう決議する。

  平成24年3月16日

                                                和歌山県議会議長

                                                    (提 出 者)
                                                     中村 裕一
                                                     長坂 隆司
                                                     角田 秀樹
                                                     山下 大輔