和議第74号
                   栄養教諭配置促進にかかる決議(案)

 栄養教諭制度は、食生活を取り巻く社会環境の変化、食生活の多様化が進む中、子どもたちの食生活の乱れが深刻化したことから、学校における食育を推進し、次代を担う子どもたちが望ましい食習慣を身につけることができるよう、学校教育活動全体で指導の充実に取り組むにあたり、その中核的な役割を担う職として平成17年度に創設された。
 平成17年7月には国民の食育の推進に関する取組を総合的かつ計画的に推進するため、「食育基本法」が施行され、その中で、学校における食育の推進が基本施策として定められるとともに、学校に食育の指導にふさわしい職員の配置を行うことが求められている。
 また、同法に基づき策定された、国の「食育推進基本計画」においては、栄養教諭が学校における指導体制の要として、食育を推進していく上で不可欠な教員であり、全都道府県における早期の配置が必要であると示されるとともに、栄養教諭免許状を取得した学校栄養職員の栄養教諭への移行を促進することが掲げられている。
 県においては、平成19年4月に3名の栄養教諭の配置が行われ、それ以降、平成24年4月時点で合計20名の栄養教諭が配置され、食育の推進に積極的に取り組むことで、子どもたちの健康に大きく貢献しているところである。
 しかしながら、全国的な配置状況と比較すると、その配置数は十分とはいえない状況であり、早急な配置促進が求められるところである。
 和歌山県議会としては、学校における食育推進を図り、子どもたちの健康を守るため、学校栄養職員から栄養教諭への円滑な移行に向けた取組を進めるなど、栄養教諭配置の一層の促進が図られることを期するものである。

以上、決議する。
  平成24年6月29日
                                                      和歌山県議会
                                                       (提 出 者)
                                                        大沢広太郎
                                                        長坂 隆司
                                                        雑賀 光夫
                                                        角田 秀樹
                                                        山下 大輔