和議第75号
  近畿自動車道紀勢線ミッシングリンクの早期解消及び4車線化の早期実現を求める意見書(案)

 近畿自動車道紀勢線は、企業立地や観光振興、農林水産業の振興など県民の将来のチャンスを保障するものとして、さらに東海・東南海・南海地震など大規模災害への備えとしても、その早期整備は喫緊の課題となっている。
 昨年の紀伊半島大水害において、紀南地方では、唯一の幹線道路である国道42号が洪水や越波等により各所で通行止めとなり、迅速な救助・救援活動に支障がでるなど、改めて高速道路の必要性を痛感したところである。
 また、昨年5月に海南〜有田間の4車線化が完成し渋滞は解消されたが、暫定2車線区間のままである有田〜南紀田辺間は、全国でも有数の交通量による新たな渋滞が発生しており、加えて対面通行による重大事故の発生なども深刻な問題となっている。
 こうした中、国においては、「有田〜御坊間」4車線化を事業化することを発表して頂き、また未事業化区間である「すさみ〜太地間」及び「新宮〜大泊間」についても、本年6月から計画段階評価に着手され、8月には、地方小委員会においてルート帯やIC配置などの対応方針(案)が了承されるなどの手続きが進められ、事業化に向けた県民の期待の高まっているところである。
 このため、国においては、紀伊半島一周高速道路及び南紀田辺までの4車線化の早期実現のため、下記の事項に特段の措置を講じられるよう強く要望する。
                             記

1 近畿自動車道紀勢線ミッシングリンクの早期解消
 ・「すさみ〜太地間」及び「新宮〜大泊間」については、平成25年度に新規事業化すること。
 ・「田辺〜すさみ間」及び那智勝浦道路については、平成27年国体開催までに供用すること。

2 近畿自動車道紀勢線「有田〜南紀田辺間」4車線化の早期実現
 ・「有田〜御坊間(湯浅御坊道路)」については、事業評価など必要な手続きを速やかに実施し、早期に事業着手すること。
 ・「御坊〜南紀田辺間」については、早期に事業化すること。

3 地域が真に必要とする道路整備を推進するための予算確保
 ・高速道路から生活道路まで、防災対策をはじめ地域が真に必要とする道路整備を計画的かつ着実に推進するため道路関係予算は所要の額を確保すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成24年 9月28日

                                           和歌山県議会議長 山下 直也
                                                      (提 出 者)
                                             建設委員会委員長 岸本 健
(意見書提出先)
 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 財務大臣
 国土交通大臣