和議第77号
「教育費無償化」の前進をもとめる意見書(案)
2010年度から「公立高校授業料不徴収および私立高校等就学支援金制度(高校無償化)」が始まった。これは、教育の機会均等を保障するものとして国民から大いに歓迎された。
しかし、文部科学省の調査によれば、保護者が年間負担する学校教育費は、公立高校で23.7万円、私立高校で68.5万円(「平成22年子どもの学習費調査」)となっている。長引く不況のもと、国民の平均所得が低下し続ける中で、教育費の負担は依然大きなものになっている。
「高校無償化」法の附帯決議には、「3年後(2013年度)に『見直し』をおこなう」とあり、一部には、所得制限導入など、その理念を損なう「見直し」を検討すべきだという声が出ているが、教育の機会均等を国の責任で保障するという本来の趣旨に沿った、制度拡充こそ求められている。
よって、国会及び政府に対し、次の事項を実現するよう強く要望する。
1 国は、「高校無償化」の維持・拡充をすすめること。
2 国は、高校生・大学生に対する「給付制奨学金」制度をつくること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成24年 9月28日
和歌山県議会議長 山下 直也
(提 出 者)
長坂 隆司
雑賀 光夫
松坂 英樹
角田 秀樹
(意見書提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣