和議第82号
戦没者等の遺族に対する処遇改善を求める意見書(案)
先の大戦が終結し、67年が過ぎ去った。祖国の安泰と愛する家族や故郷の平和を守るために尊い生命を捧げられ、今日の平和と繁栄を築かれた戦没者の方々に対し、心から追悼の意を表明するものである。
この大戦において、夫や子など最愛の家族を失った戦没者遺族の痛苦は計り知れぬものがあり、その悲しみは今日においても変わることはない。
政府においては、戦没者遺族を援護するための様々な施策を実施しているが、尊い一命を捧げた戦没者の遺族に対する公務扶助料等は、他の公的年金とは性格を異にするものであり、あくまでも国家補償の理念に基づき実施されるべきものであるとともに、最終償還を迎える戦没者等の遺族に対する特別給付金については、増額措置を講じた給付の継続が求められている。
また、未だ海外等に残されている未帰還戦没者の早期の遺骨収集、戦没者遺児による慰霊友好親善事業の充実、加えて、先の大戦の記憶が風化する中、我が国の将来を担う子供たちに、戦争の悲惨さと平和の尊さを伝える機会となるよう、戦没者慰霊追悼行事への児童・生徒の参列を推進するなど、国の責任としての援護施策の一層の充実が求められている。
よって、国においては、戦没者遺族に対する処遇の改善を図るため、次の措置を講じられるよう強く要望する。
記
1 公務扶助料、遺族年金等の改善
2 戦没者等の妻に対する特別給付金、身寄りのない戦没者の父母等に対する特別給付金の継続・増額
3 遺骨帰還事業等の拡充強化
4 戦没者遺児による慰霊友好親善事業の充実
5 全国戦没者追悼式への国費参列者の増員及び対象範囲の拡大と充実
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成24年 9月28日
和歌山県議会議長 山下 直也
(提 出 者)
大沢広太郎
長坂 隆司
雑賀 光夫
角田 秀樹
山下 大輔
(意見書提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
厚生労働大臣