和議第９０号
　　　紀伊半島一周高速道路及び｢有田〜南紀田辺間｣４車線化の早期実現を求める意見書（案）

　近畿自動車道紀勢線及び京奈和自動車道は、企業立地や観光振興、農林水産業の振興など県民の将来のチャンスを保障するものとして、さらに東海・東南海・南海地震など大規模災害に備え強靱な国土を形成するためにも、その早期整備は喫緊の課題となっている。
　特に、昨年の紀伊半島大水害において、紀南地方では、唯一の幹線道路である国道４２号が洪水や越波等により各所で通行止めとなり、迅速な救助・救援活動に支障を来すなど、改めて高速道路の必要性を痛感したところである。
　また、昨年５月に海南〜有田間の４車線化が完成し渋滞は解消されたが、暫定２車線区間のままである有田〜南紀田辺間は、全国でも有数の交通量による新たな渋滞が発生しており、加えて対面通行による重大事故の発生なども深刻な問題となっている。
　こうした中、平成２４年度には、「有田〜御坊間」４車線化の事業化が発表されるとともに、未事業化区間である「すさみ〜太地間」、「新宮〜大泊間」についても、計画段階評価の手続きが進められたが、その後、具体的な進展が見られていない。
　このため、国においては、平成２５年度の予算編成にあたって、紀伊半島一周高速道路や南紀田辺までの４車線化など、地方が真に必要とする道路整備を推進するための道路関係予算を全額確保したうえで、下記の事項に特段の措置を講じられるよう強く要望する。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　記

１　高速道路ミッシングリンクの早期解消
　・近畿自動車道紀勢線「すさみ〜太地間」及び「新宮〜大泊間」については、平成２５年度に新規事業化すること。
　・近畿自動車道紀勢線「田辺〜すさみ間」及び那智勝浦道路については、平成２７年国体開催までに供用すること。
　・京奈和自動車道については、平成２７年度国体開催までに供用すること。

２　近畿自動車道紀勢線｢有田〜南紀田辺間｣４車線化の早期実現
　・「有田〜御坊間（湯浅御坊道路）」については、事業評価など必要な手続きを速　やかに実施し、早期に事業着手すること。
　・「御坊〜南紀田辺間」については、早期に事業化すること。

３　真に必要な道路予算の確保
　・高速道路から生活道路まで、防災対策をはじめ地域が真に必要とする道路整備を　計画的かつ着実に推進するため道路関係予算は全額確保すること。

以上、地方自治法第９９条の規定により意見書を提出する。

　　平成２４年１２月２６日

　　　　　　　　　　様

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　和歌山県議会議長　山下　直也
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（提　出　者）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　建設委員会委員長　岸本　健

（意見書提出先）
　衆議院議長
　参議院議長
　内閣総理大臣
　財務大臣
　国土交通大臣