和議第97号
    近畿自動車道紀勢線の南紀田辺までの4車線化と紀伊半島一周の早期実現及び
              京奈和自動車道の整備促進を求める意見書(案)

 紀伊半島を一周する近畿自動車道紀勢線の整備は、企業立地や観光振興、農林水産業の振興など県民の将来のチャンスを保障するため、また、一昨年の紀伊半島大水害で痛感したように、大規模災害に備えた強靱な国土を形成する上でも不可欠かつ急務である。また、南紀田辺までの暫定2車線区間においては、全国有数の交通量による慢性的な渋滞、対面通行による重大事故が多発しており、この解消も急務となっている。
 さらに、京奈和自動車道についても、関西都市圏を拡大し、本県のみならず低迷する関西経済の活性化に資する道路として、早期の全線供用が待望されている。
 こうした中、昨年末に発足した現政権は、国土強靱化のために必要な社会資本整備を推進するとされ、今後、本県の高速道路整備が推進されるものと大いに期待しているところである。
 さる2月23日には、「高速道路をはじめ県内道路網の整備促進を求める和歌山県民総決起大会」が開催され、千人を超える出席者により道路整備の推進を強く求める決議がなされたところであり、和歌山県議会としても、これを県民の総意として真摯に受け止めるものである。
 こうしたことを踏まえ、国においては、下記の事項に特段の措置を講じられるよう強く要望する。

                             記

1 平成21年度補正予算で事業化され、事業着手が見合わされたままの近畿自動車道紀勢線「御坊〜南紀田辺間」の予算を速やかに復活させ、「有田〜御坊間」とあわせ早期に4車線化を実現すること。

2 南海トラフの巨大地震など大規模災害に備えた紀伊半島一周高速道路の実現に向け、事業中区間である「田辺〜すさみ間」、那智勝浦道路の平成27年国体開催までの供用に向けた整備推進はもとより、未事業化区間である「すさみ〜太地間」及び「新宮〜大泊間」を平成25年度に新規事業化すること。

3 関西都市圏を拡大させ、関西経済圏の活性化を図るため、関西大環状道路を形成する京奈和自動車道の県内全線を平成27年国体開催までに確実に供用すること。

4 高速道路から生活道路まで、防災対策をはじめ地域が真に必要とする道路整備を計画的かつ着実に推進するために必要な道路関係予算の所要額を確保すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成25年3月15日

          様
                                        和歌山県議会議長 山下 直也
                                                    (提 出 者)
                                                建設委員会委員長
                                                      岸本 健

(意見書提出先)
 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 財務大臣
 国土交通大臣
 内閣官房長官
 内閣府特命担当大臣(防災)