和議第107号
                  風しん予防対策に関する意見書(案)

 我が国では、本年6月中旬までの風しん患者数が1万人を上回り、平成20年の全数把握疾患に変更されてから最大の流行となっている。
 現在も、首都圏と近畿地方を中心に風しんの流行が続いており、和歌山県では、6ヶ月間で風しんの患者数が昨年1年間の約18倍になっており、今後、更なる流行の拡大が懸念される。
 免疫が不十分な妊婦が感染することにより、生まれてくる子どもに先天性風しん症候群の発生が危惧されることから、妊婦とその子どもを風しんから守り、子育てを支援するため、和歌山県・市町村では、緊急対策として予防接種の支援に取り組んでいる。
 また、今回の流行は、過去に定期予防接種の機会のなかった世代を含む20歳代から40歳代の男性が中心となっており、これらの年齢層に対する対策が重要である。
 今後、繰り返す流行を防ぐために、予防接種法による定期予防接種とすることで幅広い年齢層にワクチン接種を行い、社会全体で流行の拡大を防ぐことができる体制の整備が必要である。
 よって、国においては、風しんの急激な感染拡大に対応し、下記の事項について速やかに必要な措置を講じるよう強く要望する。

                             記

1 風しんの流行を防止するため、国民への的確な情報提供を行うとともに、国の責任においてワクチン接種の機会がなかった世代を含む年齢層への風しんに対する定期予防接種等の対策を実施すること。

2 先天性風しん症候群の発生防止を目的として地方公共団体が行う緊急対策に対し、事後的な財政措置を講じること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成25年6月28日

          様
                                          和歌山県議会議長 山田 正彦
                                                      (提 出 者)
                                                       冨安 民浩
                                                       長坂 隆司
                                                       雑賀 光夫
                                                       角田 秀樹

(意見書提出先)
 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 財務大臣
 厚生労働大臣
 内閣官房長官