和議第110号
近畿自動車道紀勢線の紀伊半島一周と南紀田辺までの4車線化の早期実現
及び京奈和自動車道の整備促進を求める意見書(案)
紀伊半島を一周する近畿自動車道紀勢線や関西大環状道路を形成する京奈和自動車道は、企業立地や観光振興、農林水産業の発展など県民の将来のチャンスを保障するものとして、さらに南海トラフの巨大地震などの大規模災害に備えた国土強靱化の観点からも不可欠であり、早期整備は喫緊の課題となっている。
一昨年の紀伊半島大水害においては、紀南地方唯一の幹線道路である国道42号が、洪水や越波等により各所で通行止めとなり、迅速な救助・救援活動に支障をきたすなど、改めて紀伊半島一周高速道路の必要性を痛感したところである。
さらに、2車線区間である「有田〜南紀田辺間」は、全国でも有数の交通量による慢性的な渋滞や、8月と9月に立て続けに起きた正面衝突による死傷事故など対面交通による重大事故の発生が深刻な問題となっている。
今年度、新宮紀宝道路の新規事業化、及び「すさみ〜太地間」、「新宮〜大泊間」の実施環境整備として現地調査等の推進、湯浅御坊道路4車線化の新規事業化が決定された。
国においては、紀伊半島一周高速道路の早期実現や京奈和自動車道の平成27年国体開催までの全線供用、南紀田辺までの4車線化の早期完成のため、下記の事項に特段の措置を講じられるよう強く要望する。
記
1 紀伊半島一周高速道路の実現に向け、事業中区間である「田辺〜すさみ間」、那智勝浦道路の平成27年国体開催までの供用や新宮紀宝道路の整備推進はもとより、未事業化区間である「すさみ〜太地間」及び「新宮〜大泊間」を平成26年度に新規事業化すること。
2 慢性的な渋滞の解消や対面交通による重大事故の防止、さらには大規模災害発生時の防災機能の強化のため、「有田〜南紀田辺間」の4車線化の早期完成を図ること。
3 関西都市圏を拡大し、関西経済圏の活性化を図るため、関西大環状道路を形成する京奈和自動車道の県内全線を平成27年国体開催までに確実に供用すること。
4 災害に強い広域道路ネットワークの形成をはじめ、道路構造物の老朽化対策や通学路の交通安全対策など、高速道路から生活道路まで地域が真に必要とする道路整備を計画的かつ着実に推進するため、道路関係予算の所要額を確保すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成25年9月27日
様
和歌山県議会議長 山田 正彦
(提 出 者)
建設委員会委員長 森 礼子
(意見書提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣
国土交通大臣
内閣官房長官
内閣府特命担当大臣(防災)