和議第116号
国民皆保険制度の堅持に関する意見書(案)
我が国では、少子高齢化と人口減少が同時進行する中で、地域社会を支えてきたコミュニティの衰退が懸念されており、リーマンショック以降、長引く経済状況の低迷なども相まって、介護や子育て、年金など、それぞれの地域で安心して暮らせる社会生活基盤の再構築が課題となっている。
こうした中、持続可能な社会保障制度の確立に向け、社会保障と税の一体改革の取組が進められており、消費税率の段階的引上げ等により安定財源を確保するとともに、平成25年8月6日には、社会保障制度改革国民会議報告書が総理に提出された。
政府は、平成25年3月15日に環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交渉への参加を表明したが、中でも外国資本を含む営利企業の参入によって医療が自由経済市場にさらされることになれば、公的保険の対象範囲の縮小や所得による医療格差が懸念されるなど、我が国が世界に誇る国民皆保険制度が崩壊することにつながりかねない。
ついては、国におかれては、いつでも、どこでも、だれでも安心して医療を受けることができる国民皆保険制度を恒久的に堅持するとともに、国民皆保険の崩壊につながりかねない混合診療の全面解禁や医療の営利産業化につながる政策等を行わないよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成25年9月27日
様
和歌山県議会議長 山田 正彦
(提 出 者)
冨安 民浩
長坂 隆司
雑賀 光夫
角田 秀樹
(意見書提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣
総務大臣
厚生労働大臣
経済産業大臣
内閣官房長官