災害時米軍支援「極めて不確実」
  共産党和歌山県議団が、参加前提訓練改善を申し入れ

 
  知事室長に申し入れる県議団(左)
                                                         2014530
 日本共産党和歌山県議団は5月30日、米軍も参加する自衛隊による防災演習「南海レスキュー26」について、県に申し入れました。
 県議団は、「在日米軍の災害時における支援活動は極めて不確実。米軍参加を前提とした訓練は、かえって実際の災害にあたっての対応に問題を生じかねない。また新型輸送機オスプレイの県防災訓練への参加などももちこまれ、訓練拡大への地ならしにもつながる」と、米軍参加に反対としています。
 演習が、県内の学校や公園などを使い実施されるにもかかわらず、全体像を県民に知らせず、自治体への通知も電子メールという状況を示し、「災害時の対応は県や市町村が設置する災害対策本部の指揮下に統一的に行われることが前提。自治体への事前説明や住民への理解・協力を求めないままの実施で、自衛隊の独善的な対応は残念」と批判し、県が訓練内容の全容を把握し積極的に住民に公表することや、安全性の確保・生活環境への影響について県としてチェックし問題点があれば自衛隊に改善を要望するよう求めました。

  


                                      【申し入れ文書】

和歌山県知事 仁坂 吉伸様
                                                          日本共産党和歌山県議団
                                                                団長 雑賀 光夫
        自衛隊統合防災訓練・南海レスキュー26について、
                  訓練内容の全容を公表し、必要な対策をとることを求める申し入れ

 6月に、南海トラフ地震発生時における対処能力の維持・向上、自治体との連絡調整などを図る目的をもって、自衛隊統合防災訓練、南海レスキュー26が実施され、県内各地で米軍も参加し訓練が実施されることが発表されています。

 私たちは自衛隊の防災訓練に反対するものではありませんが、在日米軍が参加することには反対します。なぜなら在日米軍の災害時における支援活動は極めて不確実であり、米軍参加を前提とした訓練は、かえって実際の災害にあたっての対応に問題を生じさせかねません。また、新型輸送機オスプレイの参加などももちこまれ、訓練拡大への地ならしにもつながります。
 そもそも災害時の対応は各県や市町村が設置する災害対策本部の指揮下に統一的に行われることが大前提です。今回の訓練は関係自治体への事前説明や住民への理解、協力を求めないまま実施するもので、自衛隊による独善的な対応になっていることは残念であり、今後の改善が求められます。
 とくに今回の訓練は県内各地で学校や運動公園などをつかって実施されるにもかかわらず、その詳しい中身、全体像が県民に知らされていません。自衛隊は直前に自治体にメールを送って通知している状況です。
 よって以下の点についてただちに取り組むことを求めます。

1、県は訓練内容の全容を把握し、積極的に住民に公表すること。
2、安全性の確保や生活環境への影響について、県としてチェックし、問題点があれば自衛隊に改善の要望をおこなうこと。

                                                                 以 上


    県政情報・提案と見解    日本共産党和歌山県議団