南海トラフ防災名目 和歌山でも米軍参加 学校・空港など19ヵ所に
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 南海トラフ地震を想定した「防災」を名目に、陸上自衛隊中部方面隊(総監部・兵庫県伊丹市)が6月1日から11日にかけて和歌山県などで実施し米軍も参加する防災演習「南海レスキュー26」の概要が5月29日にわかりました。
 演習は昨年に続き2度目で、陸海空のすべての自衛隊と米軍が参加し、主要訓練地域は、太平洋沿岸の愛知、三重、和歌山、徳島、高知の各県です。
 和歌山県では、和歌山市立湊小学校での「生活支援」や、南紀白浜空港(白浜町)での「救難救助」、航空自衛隊串本分屯基地(串本町)での「米軍機による人命救助」など県内全域19ヵ所で実施されます。
 陸自中央方面隊総監部によると、6月4日の南紀白浜空港の演習では、田辺湾海上に潜水艦救援母艦「ちよだ」を配置。海上で「ちよだ」に収容した被災者を陸自UH1と米軍UH60の2機のヘリコプターで南紀白浜空港に搬送し、一時救護所の旧南紀白浜空港跡地に救急車で運ぶというもので、日米が一体となった演習が特徴です。

 住民説明なし 安全性に心配
 高田由一県議の話 「南海レスキューは、県内各地の運動公園や競技場なども使われますが、住民に詳しい中身が知らされていません。米軍ヘリも参加するので、安全性や生活環境に配慮した訓練かどうか心配されます。自衛隊はこれまでも、訓練で銃をもって街中を行進するなど、住民に不安をあたえています。もっと事前に住民に知らせ、理解が得られるようにすることが必要です」。

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