和議第144号
              参議院選挙制度改革に対する意見書(案)

 参議院選挙制度協議会において、いわゆる「一票の格差」に対する司法判断も踏まえた参議院議員通常選挙の選挙区で都道府県の一部を合区とする「参議院選挙制度の見直しについて(参議院選挙制度協議会座長案)」(以下、「見直し案」という。)が示され、検討されている。
 参議院選挙制度改革において、「一票の格差」は、問題の本質ではなく、今求められているのは、我が国の二院制のあり方を改めて十分に議論することにあり、その中で参議院の役割を明確にする視点が欠落している。
 すなわち「一票の格差」の是正・縮小も課題であるが、それにこだわるあまり、数合わせに終始し、地方の声を遠ざけるような改革に陥ってはならない。
 制度を考えるうえでの大事な視点は、地域の代表を選出するエリアとしては、歴史的・地理的に、さらに国民の率直な気持ちとしても、都道府県を単位とすることが最も適切であると考える。
 ついては、参議院選挙制度改革にあたり、特に、以下の事項について強く要望する。

                            記

1 各都道府県単位に議員を選出する制度を堅持すること。
2 合区やブロック単位化などを決して行わないこと。
3 1及び2の事項を念頭において、二院制のあり方や参議院の果たすべき役割を十分に認識したうえで、必要な見直しを行うこと。

  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成26年6月27日
           様
                                       和歌山県議会議長 坂本 登
                                                  (提 出 者)
                                                   谷   洋一
                                                   服部   一
                                                   長坂 隆司
                                                   角田 秀樹
(意見書提出先)
 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 総務大臣
 内閣官房長官