和議第168号
           米の需給・価格安定対策及び需要拡大を求める意見書(案)

 米政策等の見直しによる農政の転換を迎える中、平成26年産米を取り巻く環境は、25年産米の持ち越し在庫の発生や米の需要減少などを要因とした主食用米の需給緩和により、米価の下落が危惧される。先に発表のあった全国の26年産米の概算金は各銘柄とも大幅に引き下げられており、今後も需給が改善されず価格低迷が続けば、再生産に必要な採算ラインを割ることも懸念され、農業経営への影響は避けられない。
 政府においては、米の需給と価格の安定及び需要拡大対策に取り組まれるよう強く望むとともに、担い手の経営安定や、国民への食料の安定供給、農業が担っている多面的機能の維持や地域活性化を図る上で必要な対策として、以下の事項について適切な措置を講じられるよう強く要望する。

                              記

 1 収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)及びナラシ移行のための円滑化対策については、26年産の発動に備え十分な予算を確保するとともに、交付金を早期に支払うよう措置すること。

 2 需要に応じた生産に取り組む稲作農家が、将来にわたって持続的かつ安定的な経営が出来るよう、収入保険制度の早期創設、制度資金の拡充など、万全なセーフティネットを構築すること。

 3 飼料用米の生産拡大を図るために、「水田活用の直接支払交付金」などの必要な予算を確保すること。

 4 米の需給改善のため、主食用米の消費拡大や米粉用米などの非主食用米の利用拡大を図るとともに、本格的な輸出促進対策を講じること。

  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成26年12月18日
           様
                                                和歌山県議会議長 坂本 登
                                                          (提 出 者)
                                                           谷  洋一
                                                           長坂 隆司
                                                           雑賀 光夫
                                                           角田 秀樹
(意見書提出先)
 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 農林水産大臣