和議第20号
    軽減税率の円滑な導入に向け事業者支援の強化などを求める意見書(案)

 政府においては、平成29年4月、消費税10%への引き上げと同時に、軽減税率制度の導入を決定し、既に国会において関係法律案の審議が開始されているところである。
 我が国において初めての複数税率の導入となるものであり、流通段階の川上から川下に至る多くの事業者の事務負担をできるだけ軽減し、円滑な導入を進めることが極めて重要である。
 また、インボイス制度の導入までの間は現行の請求書保存方式の維持などの経過措置も講じられているところであるが、事業者の十分な理解を得るため相談体制の整備など事業者に対するサポート体制を整備することが急務と考える。
 ついては、政府において平成27年度予備費や補正予算を活用の上、下記の事項に早急に取り組むよう強く要請する。

                             記

1 中小・小規模事業者等に対して複数税率に対応するレジの導入支援を行うこととされているが、必要な財源を確保の上、補助を希望するすべての事業者に対して実施すること。

2 電子的受発注システムを導入している事業者のシステム改修等についても適切な補助を行うとともに、費用が高額となる場合は低利融資など必要な支援を行うこと。

3 地域の中小企業団体等の協力を得て、中小・小規模事業者等の理解を深めるため講習会の開催や相談窓口の設置など積極的な取り組みを行うこと。
 この場合、巡回指導や専門家の派遣などアウトリーチによるサポート体制を構築すること。

  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成28年3月17日
           様
                                      和歌山県議会議長 前芝 雅嗣
                                                  (提 出 者)
                                                   新島  雄
                                                   山本 茂博
                                                   長坂 隆司
                                                   多田 純一
(意見書提出先)
 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 財務大臣
 経済産業大臣