和議第22号
北朝鮮による日本人拉致問題の完全解決を求める意見書(案)
北朝鮮による核実験と人工衛星の打ち上げと称する弾道ミサイルの発射が平成28年2月7日に強行され、我が国を含む国際社会に対する北朝鮮の脅威は一段と高まった。北朝鮮による拉致問題が全く進展しない中での度重なる暴挙は、北東アジア地域と国際社会の平和を著しく損なう挑発行為であり、断じて容認することはできない。
政府は今回、新たな制裁措置として、再入国禁止の対象を核・ミサイル技術者に拡大したほか、全ての北朝鮮籍船舶の入港禁止などの日本独自の制裁措置を決定したところ、北朝鮮は、ストックホルム合意に基づく日本人拉致被害者及び特定失踪者らに関する再調査の全面的な中止と特別調査委員会の解体を表明した。
これまでも北朝鮮は調査報告を全く実行してこなかったが、今こそ政府はあらゆる方策を講じて拉致被害者全員の帰国を実現させなければならない。また、日本独自の制裁措置を具体的な成果につなげるよう、厳しい態度を持って実行に移さなければならない。
よって国会及び政府は、北朝鮮との対話の窓口を堅持しつつ、関係各国との緊密な連携及び国連を中心とする多国間の協議等を踏まえながら、対話と圧力、行動対行動の原則を貫き、さらなる強い制裁を含むあらゆる手段を講じて日本人拉致問題の完全解決のために全力を尽くして取り組まれるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成28年3月17日
様
和歌山県議会議長 前芝 雅嗣
(提 出 者)
新島 雄
長坂 隆司
松坂 英樹
多田 純一
(意見書提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
外務大臣
拉致問題担当大臣