和議第69号
       紀の川沿川の内水等浸水被害の軽減を求める意見書(案)

 紀の川については、国が平成24年に策定した河川整備計画に基づく狭窄部対策や流下断面を確保するための浚渫等の維持管理に取り組まれ、また、国、県、市町においても排水ポンプ車を配備するなど、様々な手段を用いた内水被害の軽減に努めている。
 しかしながら、本年10月の台風第21号では、紀の川本川の水位が長時間にわたり高い状態が継続する中、かつらぎ雨量観測所(和歌山県かつらぎ町)で観測史上最大となる日雨量219mmを記録するなど、近年、類を見ない大雨であったことから、内水の排除が困難となり、紀の川沿川地域において800棟を超える家屋浸水が発生している。
 また、近年、激甚化傾向にある台風や集中豪雨により本県でも、浸水被害が多発している。
 よって、国におかれては、内水を含む浸水被害の軽減対策が緊急的に講じられるよう、今年度の補正予算や平成30年度の予算編成にあたり、以下の事項を強く要望する。

                          記

1 紀の川本川における浸水対策等の推進
(1)紀の川水系河川整備計画に位置づけられた狭窄部対策や河道掘削などの河川整備の加速化を図ること
(2)紀の川本川の洪水の安全な流下に支障となっている箇所について堆積土砂の撤去や樹木の伐採を早急に図ること
(3)内水の排水対策への支援を図ること

2 紀の川支川(県管理河川)における河川整備の推進
(1)事業の前倒しや、再度の氾濫防止対策における予算を確保すること

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成29年12月19日
           様
                                和歌山県議会議長 尾 﨑 太 郎
                                              (提 出 者)
                                建設委員会委員長 岩 田 弘 彦
(意見書提出先)
 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 財務大臣
 国土交通大臣
 内閣官房長官
 内閣府特命担当大臣(防災)
 国土強靭化担当大臣