2018年2月県議会 文教委員会
 雑賀光夫委員の質問概要記録
                                2018313

《質問》雑賀光夫 委員
 予算の関係から質問する。昨日の夕方、とある高等学校のPTA会長から電話があり、聞いたものをそのまま述べると、クラブ引率の旅費が足りないため、PTAから毎年100万円出している。3、4年前には、PTAに負担させず県から出すという通達がきて、その年だけは県から公費がついたが、その後年々削られてきており、現在はわずかになっている。近畿大会や練習試合などでお金がかかり、今年も130万円くらいかかるところをPTAから70万円出しているが予算が足りない。
 お金がないため、公務としての出張命令を出せずに、教員がプライベートの形で行くとなると、交通事故など起こったときに何の補償もない。これをなんとかしてほしい、とこういう電話が入ったがどうなっているのか。

《答弁》 給与福利課長
 委員ご指摘のとおり、平成24年度の9月補正において2980万円の増額が認められ、その後、平成29年度まで同額を確保している。また、平成30年度当初予算案においても同額を盛り込んだものをただいま審議していただいているところである。

《質問》雑賀光夫 委員
 3、4年前に増額した分について減らしていないので、当時と同じだけ学校へは予算が配当されているはずだということか。

《答弁》 給与福利課長
 その当時と変わらず予算措置をしているため、学校によってばらつきはあるが配当されている。

《質問》雑賀光夫 委員
 この電話をくれたのは熊野高校の関係の方であるが、同校の場合も減っていることはないか。

《答弁》 給与福利課長
 今、手元に各学校の個別の資料を持っていないため、正確にはわかりかねるが、各学校への旅費の予算の配当については、その年々で教員数の増減、あるいはクラス数の増減等を加味したものを各学校に配当している。熊野高校についても前年よりも例えば教員数が増えているのに減っているといったことはない。

《意見》雑賀光夫 委員
 了解した。それではまた、人数を含めて改めて話を聞きたい。
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《質問》雑賀光夫 委員
 本会議で、藤本議員が佐賀県のスチューデント・サポート・フェイス(S.S.F)の質問をした。その問題を人権・少子高齢化問題等対策特別委員会でも質問したかったが、答えを言いにくそうであったので要望にしておいた。
 アウトリーチという手法もさることながら、佐賀県では、行政と民間(NPO)の連携が大変よくできている。引きこもりや不登校の問題に関わった話で、前から気になっているのだが、不登校の問題を少し学校と教育委員会が抱え込んでしまってはいないかと思う。女性団体との交渉の時に、不登校の子どもの世話をする活動をする人が発言をした時、教育委員会に支援してほしいという話があった。教育委員会は人的支援の問題だと思ったのか、学校人事課が出てきて話をした。その女性は、話がかみ合わずに怒ってしまった。
 ひきこもり問題では、エルシテイオという組織があって、障害福祉課が担当している。ところが、学齢期の不登校の子どもや学校の保健室登校の子どももいるが、学校に行きたくなくて学校以外の施設に行く子どももいる。その一つに、レインボーハウスという施設がある。レインボーハウスに教育委員会からは財政的に何の支援もない。教育委員会は、レインボーハウスを無視しているかというとそうではなくて、不登校問題の有識者会議の時には、レインボーハウスの理事長に参加してもらって、いろいろと意見を聞いている。行政的にお金の問題、財政の観点でいうと、不登校の問題は、教育委員会と学校の中で取り組むと言い、学校の外で取り組んでいるレインボーハウスに対しては、教育委員会から何の支援もない。
 学齢期の不登校の問題は、学校だけで抱え込むという考え方があるから、こうなると前から思っていた。人権・少子高齢化問題等対策特別委員会の県外視察の際、佐賀県に行って、連携してNPOの谷口さんが中心になって取り組んでいるのを見ていると、自分でできないのならば、胸を開いて連携する、助けてもらうという考え方になってよいのではないかということを学んだ。各担当課だと難しいと思うが、教育長はどう思うか。

《答弁》 宮下教育長
 不登校の問題については、不登校等総合対策事業において、最重要課題として取り組んでいる。その中では、適応指導教室であったり、市町村教育委員会であったり、専門家など、一生懸命取り組んでいるところである。いろんな立場の人と情報交換や意見交換していくのは大切なことである。しかし、それですぐに財政的な支援をするということには、今の段階ではならない。ただし、佐賀県の取組については、話を聞かせてもらっているので、今後のありようなど、様々な課題を含んでいるので、勉強していきたい。

《要望》雑賀光夫 委員
 いろいろ検討してもらいたい。佐賀県に行った議員は、よかったとの共通の思いをもっている。
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《質問》雑賀光夫 委員
 働き方改革に関する問題で、他にも質問される委員がいるように聞いているので、一つだけ聞いておきたいのだが、和歌山県教職員組合が作成したパンフを私は持っているのだが、教育長は見ているか。

《答弁》 宮下教育長
 昨日、組合内部の検討資料ではないかと思われるものを見させていただいた。

《要望》雑賀光夫 委員
 いろいろ具体的な提言が載っているので、検討してもらいたい。私も一緒に考えたい。
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《質問》雑賀光夫 委員
 本会議で教育企画監の件でいろいろ議論したが、教育長が答弁され、教育企画監には発言の機会がなかった。本会議だから当然であるが、フェアでないように思うので、もし発言したいことがあれば言ってもらいたい。もう議論する気はないので、発言についてとやかくいうつもりはない。

《答弁》 牧野教育企画監
 特にない。

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議案に対する採決
議案第69号 和歌山県立学校等職員定数条例の一部を改正する条例
は、全会一致で原案可決


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