2020年12月県議会 福祉環境委員会
  楠本文郎副委員長の質問概要記録
   
                               
20201214
【環境生活部】【福祉保健部

【環境生活部】
《質問》楠本文郎 副委員長
 提案されている議案第146号の食品衛生法施行条例、HACCPの一部改正だが、こういう食品衛生法の改正は、事前のウォーミングアップ的な周知も必要と考えるが、その準備状況や今後の説明会の開催について示されたい。

《答弁》 食品・生活衛生課長
 今回の法改正については、令和3年6月1日の施行を目途に、これまで作業を進めてきた。引き続き食品衛生協会をはじめ、飲食業組合等の関係団体を通じて、法改正の趣旨並びにHACCPに沿った衛生管理を全ての事業者に周知するための取組を図っていく。

《意見》楠本文郎 副委員長
 県が関係団体等とチームワークを発揮し、連携しながらやっているということを垣間見ており、そういう所へは知らせておくことが大事だと考える。
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《質問》楠本文郎 副委員長
 9月議会の質疑・一般質問において、第5次の環境基本計画をつくるとの答弁をいただいた。いよいよ大詰めになっている段階かと思う。
 特に「脱炭素社会の実現に向けて」というところは一つの鍵だと思うが、その点についてはどうなっているのか。

《答弁》 環境生活総務課長
 現在、第5次環境基本計画の策定作業に取り組んでおり、その中で2050年にゼロカーボンを目指すという政府の方針を計画にどのように反映していくか、検討しているところである。

《質問》楠本文郎 副委員長
 ゼロカーボンという言葉が基本計画に盛り込まれるのか、盛り込まれないのか、そこがとても大事なところだと思う。
 環境省がその考えを打ち出すとともに、内閣総理大臣の発言もあり、和歌山県としても言っていく必要があるのではないか。
 環境省のデータによると、大きな都道府県が矢継ぎ早に、ゼロカーボン宣言を出しており、表明自治体人口が8457万人にも達している。和歌山県はどうしたのか、とならないのかと思っている。その点について、もう少し答弁をお願いしたい。
  

《答弁》 環境生活総務課長
 温室効果ガスの削減については、従来取り組んでおり、現行の環境基本計画の2020年度でマイナス9%という削減目標に対し、2017年度でマイナス14.8%を達成している。
 その点も踏まえ、第5次の環境基本計画の中で、どこまで削減目標を示していくのか、県民、事業者及び自治体が、どのように県内の温室効果ガスを削減していくのか、具体的な取組を盛り込んだ計画を策定していきたいと考えている。
 そして、その中で2050年カーボンニュートラル、ゼロカーボンにつながることについても書いていければと考えている。

《質問》楠本文郎 副委員長
 気候変動に対しては、1.5度までに気温上昇を抑えることを目標としているが、とにかく近年の風水害の激しさによって、災害が激変し、激増している。
 9月議会の質疑・一般質問においては、気候変動への適応についても盛り込んでいきたいという表明をされたと思うが、その点についてはどうなっているのか。

《答弁》 環境生活総務課長
 気候変動への適応については、防災や農林水産業に関する取組等、県庁内に照会しながら検討を進めており、第5次環境基本計画では新たに稿を起こして盛り込んでいく予定である。
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《質問》楠本文郎 副委員長
 今夏、御坊市にある大栄環境の産業廃棄物最終処分場の水処理施設を原因とする悪臭が発生した。大栄環境で対策を検討し、悪臭対策は完了しているが、まだ臭いが残っている。このことを委員会でも視察した公共関与の紀南版フェニックスの教訓にしないといけないと思っている。
 事前に汚水処理能力、貯水能力が計画段階から不安視されていた。7月の大量降雨後に調整槽が満杯になった後、8月は少雨高温になったことが、大栄環境の悪臭発生の原因になったと考えている。県にも報告があったと思うが、こういう解釈でよいか。

《答弁》 循環型社会推進課長
 
県も悪臭については報告を受けており、大栄環境から屋根付きの活性炭の入った悪臭の恒久対策実施の報告を聞いている。


《質問》楠本文郎 副委員長

 大栄環境の当初の調整槽は、8,000トンであったが、審議会委員の指摘もあり、7,000トンを追加された経緯がある。680ミリメートルの降雨が20日以上続けば、当初の8,000トンではためられなかったので、7,000トンにためることになり、処理されずたまったままになったのが、最大の教訓ではないかと思っている。
 御坊リサイクルセンターの200立方メートルの水処理能力では、1万5,000立方メートル程度の貯水能力が必要ということが、はっきりしたという認識でよいか。

《答弁》 循環型社会推進課長
 当初8,000立方メートノレの貯水槽一つだったが、台風第23号の影響を勘案して余裕のある処理施設を設置し、それに加え第2貯水槽を設置した。念のため、余裕を持って造っていたことは、よかったと考えている。

《質問》楠本文郎 副委員長
 念のためと言うが、異常気象が当たり前の時代になっている。
 遮水シートが破れたり、汚染水を漏らしてはいけない。その点、紀南版フェニックスの汚染水処理は大丈夫か。

《答弁》 循環型社会推進課長
 紀南版フェニックスについては、最終の水処理施設と調整槽の工事段階である。調整槽については、平成23年のデータを基に浸出水が最大量どれくらい出るか、それに必要な調整槽の量と処理能力がどれくらい必要かを検討し、設計している。
 平成23年度の施設所在地の三四六地区の降雨量が年間最大2,977ミリメートルの計算となっており、その雨量を基に浸出水の収支計算を行い、浸出水の処理能力、調整槽の能力を設計している。水処理施設は1日当たり110立方メートル、調整槽は3つあり、計1万4,300立方メートルとなっており、今までのデータに照らして十分余裕があると考えている。

《要望》楠本文郎 副委員長
 降雨量の設定は難しいが、この教訓を紀南版フェニックスに生かしてもらいたい。

《質問》楠本文郎 副委員長
 施設の上流と下流の水質検査結果は問題なかったと考えているか。

《答弁》 循環型社会推進課長
 水質については、事業者において毎月自主的に測定しており、県においても独自に毎月水質検査を実施している。その結果、排出水、上下流の地下水とも特に異常は認められず、問題はないと考えている。

《質問》楠本文郎 副委員長
 このことを踏まえ、紀南版フェニックスの検査体制はどうなっているか。

《答弁》 循環型社会推進課長
 紀南版フェニックスにおいても、事業者において毎月自主的に水質検査することになっている。上下流の井戸の水質について適正かどうか、県においても監視していくことになると考えている。

《要望》楠本文郎 副委員長
 毎月検査は当然の前提で、上流下流の比較は必要なので実施を要望する。

《質問》楠本文郎 副委員長

 当初、事業者は非飛散性のアスベストは立札を立て、手で下ろして管理すると言っていたが、現状は異なることを県は知っているのか。

《答弁》 循環型社会推進課長
 非飛散性アスベストの処理については、廃棄物の処理及び清掃に関する法律上、立札等で埋立位置を明示しなければならないという基準はないが、埋立てを行う場合には、一定の場所で行うこと、また埋立量や埋立場所等を記録して保存することになっており、大栄環境は座標軸管理という手法で埋立場所と量を法令に基づいてきちんと管理している。

《質問》楠本文郎 副委員長
 規制は厳しいが、循環型社会推進課は、埋め立てた非飛散性アスベストの状況を目視、現認しているか。

《答弁》 循環型社会推進課長
 毎月の水質検査以外にも毎年一度は立ち入りし、どういうところに、どれくらいの量が埋め立てられているかを現場確認し、管理状況を監視している。

《質問》楠本文郎 副委員長
 紀南版フェニックスにおいても、同様に非飛散性アスベストの監視を行うのか。

《答弁》 循環型社会推進課長
 紀南版フェニックスについても非飛散性アスベストの受入れを行う。最大径が200センチメートル以下で梱包されているものと規定されており、埋立方法等、詳細は検討中と聞いている。

《質問》楠本文郎 副委員長
 しばしば地元が知らないうちに処理品目が増えることはよくあるが、大栄環境は8品目が10品目に増えた。増えた種類のうちの一つが汚泥で、それがすごい臭いがするので、地域では驚いた。非飛散性アスベストは別に規制があり、それを順守することが大切である。また、品目追加の際には、地元にもお知らせをすることが、トラブルを大きくしないことにもなる。
 これに関連して、紀南版フェニックスの受入品目はどうなっているか。

《答弁》 循環型社会推進課長
 紀南版フェニックスの受入れについては、現在のところ計10種類となっている。

《要望》楠本文郎 副委員長
 先行して設置された県内の1番目が大栄環境で、2番目に紀南版フェニックスがある。それから大栄環境では2期日の計画があるということなので、この後の在り方を一つずつ検証していくことを求める。
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議案に対する採決
議案第146号 食品衛生法施行条例の一部を改正する条例
議案第154号 和歌山県NPOサポートセンターの指定管理者の指定について
は全会一致で原案可決


【福祉保健部】
《質問》楠本文郎 副委員長
 事前に配布された資料の9ページに示されている第1波、第2波、第3波の状況について、分析をしていただきたい。

《答弁》 野尻技監
 第1波は、中国の武漢株である。
 第2波は、おそらくヨーロッパに行かれた方のヨーロッパ株が入ってきている。
 第3波は、ヨーロッパ株も引き続き入ってきていると思うが、全体のウイルスの遺伝子の状況については、今はまだ把握できない状況である。
 ただし、第3波については、RNAウイルスが大変変異をしやすいウイルスと言われており、何らかの形で変異をしているのではないかと考えている。
 もう一つは、周りの環境である。コロナは元来も風邪症候群のウイルスで、冬場に流行りやすい、ということは、例えば閉鎖になりやすい、あるいは空気が乾燥しやすい環境などで伝播しやすくなっている。
 また、今回のコロナウイルスについては、唾液からウイルスが出ているということがあるので、そういった意味でも、飲食等を介して広がる。
 さらに厄介なのは、我々が治験を調べたところ、発症の3日前からウイルスが出ていることが分かっている。つまり無症状の人から、感染が拡大する、こういうことで大変厄介なウイルスである。

《質問》楠本文郎 副委員長
 今のようなコメントは、どんどん発出されているのか。

《答弁》 野尻技監
 連日行っている記者会見で、質問等の機会を捉えて発出している。
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《質問》楠本文郎 副委員長
 今のコメントを最大限頭に入れながら、以下の質問をしたい。
 一つは、PCRの検査体制が行政としてかなり整備されてきたと同時に、有料でPCR検査をする医療機関が出てきた。県内では、地域別でどれほどあるのか。

《答弁》 健康推進課長
 自由診療で行うPCRの検査については、県への届出が義務づけられていない状況であるため、県が把握している部分について回答すると、和歌山市内で3か所、岩出保健所管内で1か所、御坊保健所管内で1か所となっている。

《質問》楠本文郎 副委員長
 質疑・一般質問で繰り返し福祉保健部長が答弁をされているように、和歌山方式については評価をし、理解をしているつもりであるが、同時に、有料でも構わないから検査をしたい方々が非常に増えている事情がある。
 例えば先日、東京の方から、会社の仕事の関係で出張前にPCR検査を受けて、陰性であることを確詔しないと出張できないと聞いた。
 これは当然ながら、和歌山県においては検査対象者とはならないため有料となるが、自由診療ということであれば、それぞれの医療機関でもって、しっかり宣伝してよいと解釈していいのか、確認をしておきたい。

《答弁》 健康推進課長
 県の環境衛生研究所や、市の検査機関で検査は行っている。
 それ以外では、中核的な病院に対して、PCR検査装置を設置し、院内検査に取り組んでいただいている。その院内検査を行う際、各病院が手一杯の状況であれば、自由診療は控えいただきたいが、余力がある中では、患者の方からの要望があれば、活用していただいても結構かと考えている。

《質問》楠本文郎 副委員長
 各医療機関で、どれだけ手が回るかということが基準であり、最優先は行政検査に置かなければならならない、ということでよいか。

《答弁》 健康推進課長
 そうである。

《質問》楠本文郎 副委員長
 この前から話題、問題になっている11月19日付の厚生労働省の通達の件である。
 クラスターの多発で高齢者施設への検査の徹底ということで、発熱した人を優先的にPCR検査してよいという通達が出たが、県においてはそのように考えていないと本会議での答弁があった。
 11月19日付の事務連絡の(2)に、「自費検査を実施した場合の補助」という項目に関して、まだ答弁されていないと思うが、自費で検査を実施した場合には、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援事業介護分に関するQ&A等において示しているとおり、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金によって、費用の補助の対象になると通達されている。
 これについて、県では、どのように考えるか。

《答弁》 介護サービス指導室長
 11月19日付の(2)の「自費検査を実施した場合の補助」に書かれているとおり、高齢者施設等が自費検査を実施した場合、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金の補助の対象になり、事業所から問合わせがあれば、そう回答している。
 現在、問合せは複数あるが、支払実績はまだない状況である。

《質問》楠本文郎 副委員長
 和歌山県でも、高齢者施設や障害者施設において、サービスを受ける側の親や家族等から、先生やケースワーカーを検査してくださいという要望を受け、自費で検査をしようとした場合、緊急包括支援事業対象は、介護と障害者サービスと考えていいのか。

《答弁》 障害福祉課長
 委員ご指摘のとおり、障害者施設で希望があれば、補助の対象となる。
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《質問》楠本文郎 副委員長
 財政支援の強化の問題について、実態としてよく分からないと聞くこともある。
 ある新聞では、包括支援交付金事業について、国の予算があるにもかかわらず、現場には届いておらず、支援を受けられないこともあるようである。
 例えば和歌山県の場合、今回、空床補償の単価が5万2,000円から7万1,000円に引き上げられることにより、医療機関はこれでやっと安心できるという声を聞いた。
 そこで、例えば条例や予算が議決されたら、現場にすぐに届けられているのか伺いたい。

《答弁》 健康推進課長
 今ご指摘のあった空床確保の部分の支払いについて、県では9月末に、4月から9月末までの半年分について、既に概算払いを行っている。また、4月から12月分の単価改正などの12月末までの部分について、現在支払い手続を行っており、1月中旬には、医療機関へ支払われる予定である。

《質問》楠本文郎 副委員長
 介護現場への支援状況はどうか。

《答弁》 介護サービス指導室長
 介護の部分では、緊急包括支援事業の中で、主な部分として、不足や高騰している衛生材料、あるいは感染拡大防止や3密を防ぐための対策への財政負担が厳しいという声も聞いており、いわゆる、かかり増し経費ということで支援を行っている。

《質問》楠本文郎副委員長
 緊急包括支援事業補助について、学童保育(放課後児童クラブ)にも支給されるということだが、県内の支給状況についてはどうか。

《答弁》 子ども未来課長
 放課後児童クラブについても、マスク、アルコール等の備品を買った場合、または新型コロナウイルス感染症対策のかかり増し経費について、1か所50万円を上限に補助するということになっている。
 放課後児童クラブは、実施主体が市町村であるため、市町村に対する補助金ということになり、実際にかかった経費について、年度末に県から精算払いとして交付することとなっている。既に、各市町村に対しては、どれぐらいの経費がかかるかを調査しており、その全額について県から国に交付申請をしている。
 国から全額の交付決定があり次第、県から市町村に対して、所要額全額を交付するように進めているところである。通常であれば、補助金は、交付決定した後に執行したものだけが対象となるが、今回のこの対策については、今年の4月以降、交付決定を受ける前からの分が対象になるので、全額を交付するという前提で、直ちに必要なものは買っていただくよう、市町村で取組を進めていただいているという状況である。

《質問》楠本文郎 副委員長
 システムの違いが分かった。
 次に、学校が休業になった際、学童保育(放課後児童クラブ)が児童を一手に引き受け、その負担の割増し分を支給するということだったが、届いていないという声もある。これも、年度末までに全部が支給されるのか。

《答弁》 子ども未来課長
 市町村でかかった費用については、上限が50万円なので、上限を超えた分は対象にはならないが、上限の範囲内で県に交付申請されたものについては、国の全額の交付決定を受けた後になるが、県としても全額を交付決定して、年度末に支給させていただくという前提で今、事務を進めているという状況である。
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《質問》楠本文郎 副委員長
 国民健康保険について、医療費はどのような状況か。
 受診控えもある一方、感染症の関係で増えているのではという心配もあり、どうおさえられているかを示してほしい。

《答弁》 国民健康保険課長
 本年度の医療費の動向については、正直なところ、非常に予測が難しく、見込みを立てるのに非常に苦慮している状況である。
 医療費の動向については、動向を説明することで医療費の予測が難しいということの説明にもなるかと思う。
 現在、確定している数字が、3月診療分から9月診療分までとなっており、新型コロナウイルス感染症の第3波が発生している11月以降の部分については、まだ把握できていないため、その点を踏まえていただきたいが、対前年度では令和元年度は1.1%の増加であったが、今年度は、平均で約5%の減少となっている。難しいのは、その減少幅も一定しておらず、5月診療分では12.9%と大幅な減少となったが、6月診療分になると約2.4%の減少まで持ち直して、さらに、7月、8月になると、また6%前後の減少にまで落ち込んで、9月になると1%程度の減少になるなど、振れ幅が大きく、非常に不安定な動きをしている。
 1人当たりの医療費についても、対前年度では、昨年度は5.4%の増加だったが、今年度は2.1%の減少となっている。
 被保険者数も例年4%程度減少していくが、今年度については3%弱の減少ということで、雇用情勢によって影響が出ているのではないかと感じている。
 また、今年は診療報酬の改定があったが、例年であれば、診療報酬の改定があった場合、ある程度医療費への影響額というものが推計できるのだが、今年については、受診控えの関係もあり、その影響額も確詔できない状況となっている。
 今後の見通しについては、第3波が第2波に比較して非常に多く、それがどの程度、診療報酬に影響してくるのか不明確で、先ほど技監から説明があった季節性インフルエンザについても、例年冬期になると爆発的に増えて医療費が増加するのだが、これも先ほどの話にあったように、今ではゼロということで予測がつかない。
 国からも来年度の納付金の算定について係数が示されるのだが、国も前年度の係数を横置しており、予測しづらい状況となっている。
 ただし、この医療費の見込みをきちんと立てていかないと、診療報酬の予算などにも、そごが生じるといけないので、医療費の推移を注視しながら、見込みを慎重に検討していきたいと考えている。
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《質問》楠本文郎 副委員長
 生活福祉資金の緊急小口資金事業、総合支援資金事業が、そろそろ期限で償還が近づいてくる状況であるが、期限の打切りはどうなるのか。
 償還には1年の猶予があるが、当初は、次年度が非課税であれば返還なしと示されていたが、その後の状況はどうなっているか。
 償還の際、民生委員にお願いをするというのは、貸付けを行う際の経過から考えても難しいのではないか。
 以上3点の答弁をお願いする。

《答弁》 福祉保健総務課長
 12月8日時点で厚生労働省から文書が発出されており、緊急小口資金事業、総合支援資金事業のいずれも令和2年の12月末までの受付期間が、令和3年の3月末日まで延長されることが決定されている。
 2点目の償還の関係については、委員ご指摘のように、当初は所得の減少が続き、住民税非課税世帯を免除することとなっていたが、現時点で国から詳細な具体的な基準は示されていない。引き続き情報収集に努めたいと考えている。
 3点目の民生委員については、従来の貸付けは民生委員に相談の上、資金計画等を立てて貸し付けていたが、今のようなコロナ禍での緊急小口資金事業、総合支援資金事業の貸付けが始まった本年の3月の25日からは、迅速に貸付けを行うため、民生委員への相談体制が省略された。したがって、現時点での国からの通知によると、民生委員に償還に行ってもらうことはない。
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議案に対する採決
議案第133号 令和2年度和歌山県一般会計補正予算
議案第134号 令和2年度和歌山県立こころの医療センター事業会計補正予算
議案第163号 公立大学法人和歌山県立医科大学定款の一部変更について
は全会一致で原案可決


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