2024年2月和歌山県議会
2月補正予算に対する質疑 奥村規子
録画中継(2:00~)
2024年2月27日
《質疑》奥村規子
県議
議案第18号について、質疑をさせていただきます。
議案第18号「令和5年度和歌山県一般会計補正予算」の、1人1台端末等を活用した「心の健康観察推進事業」は、児童生徒のいじめや不登校、自殺等の早期支援・未然防止を図るため、児童生徒の心や体調の変化を把握できる「心の健康観察」アプリを導入するものです。
国連児童基金「ユニセフ」の調査で、日本の子どもの精神的な幸福度が先進国38か国中、37位と報告されています。また、法務省人権擁護局の「子どもの人権ミニレター」は2021年度に1万1,194件で「いじめの把握に努めるようになった事案もあった」と報告されています。
今回のアプリの導入について、教育現場ではどのように説明されているのでしょうか。
また、児童生徒からのSOSがあれば、どのようなフォロー体制を考えられているのでしょうか。教育長におたずねいたします。
《答弁》
宮﨑教育長
教育現場への説明についてお答えいたします。
教員がクラスの児童生徒を観察し、状況把握に努めておりますが、教員に対面で心情を伝えることが苦手な児童生徒もいます。1人1台端末に導入するアプリを活用することによって、児童生徒のいつもと違う心情や体調の変化をキャッチすることが可能になり、より適切な支援につなげることができると考えています。
このようなことについて、市町村教育委員会を対象に説明を行い、本事業を希望する市町村とともに学校現場において試行的に実施することを呼びかけてまいります。また、県立中学校にも今後説明を行ってまいります。
生徒からのSOSを発見した際のフォロー体制についてでございますが、児童生徒からのSOSをキャッチした教員は、子どもの心情や背景に配慮しながら、スクールカウンセラ-はもとより外部機関とも連携し、チーム学校として組織的な対応に努めることで、深刻な状況を防ぐことにつながると期待しています。
《再質疑》奥村規子
県議
いま、現場の教員のみなさんは大変多忙だという状況が社会問題化しています。一方で、子どもたちのいのちが危うい状況になっていることから、アプリで心の健康観察に取り組むということです。一助としては効果もあると、教育長もおっしゃられたと思います。
新型コロナウイルス感染症への不安などを理由に、学校を長期欠席している児童生徒へのオンライン授業の実施など、教育におけるICTの活用自体を否定するものではありません。しかし「心の健康観察」事業は、子どもたちの心の状態をICTで記録・集約することになり、プライバシーの問題もあり、個人情報の流出も懸念されることを指摘しておきます。
教師が子どもたちにゆとりをもって接することができる体制であってこそ、アプリなどの効果を発揮できるものと考えます。
ご答弁でおっしゃられた「組織的な対応」という点について、もう一度ご説明をお願いいたします。
《再答弁》
宮﨑教育長
組織的な対応というのは、学校が全体でチームとして対応していくということでございます。
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