2025年12月県議会 福祉環境委員会
 奥村規子委員の質問概要記録
   20251216
【共生社会推進部】  【福祉保健部】  【環境生活部

【共生社会推進部】
《質問》奥村規子 委員
 12月7日に行われた特設人権相談は、毎年実施していると思うが、今年度の相談件数と特徴的な相談があれば教えてほしい。

《答弁》 人権政策課長
 今年度の相談件数は5件であり、特徴的な相談はなかった。
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《質問》奥村規子 委員
 国連の子どもの権利条約を日本が批准して31年になる中で、和歌山県においても全国的にも痛ましい事故が起こっている。和歌山県もこどもまんなか社会に向けて、県民全体の運動にしていくことが必要だと感じている。そういった面で「こどもの権利条例」といったものを和歌山県でつくっていくことについてはどうか。

《答弁》 こども未来課長
 県では、令和7年3月に和歌山県こども計画を策定したところである。この計画に基づき、こども政策を進めていくことが重要だと考えているので、まずはこの計画を十分に広く県民に周知することが大切だと思っている。
 その上で「こどもの権利条例」の制定については、こどもの意見を第一に考え、何か必要であるかを慎重に検討しながら勉強していきたいと考えている。

《要望》奥村規子 委員
 計画というのは実際に実行に移していく元となるものであり、その大本になる条例に沿って進めることが、一本の筋の通った取組の実行につながると思っている。また、そのことにより国連でも謳われている世界的な取組にも近づいていく。和歌山県が子育て先進県になれるよう、条例の制定について、様々な分野からもぜひ意見を聞いた上で、早急に取り組んでもらいたい。
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《質問》奥村規子 委員
 学校での生活だけではなく、放課後児童クラブなど学校以外の生活の中でこどもが育まれ、健全な中で育っていくことが非常に大事だということで取り組まれている。2020年の予算特別委員会でも質問し、今定例会の一般質問の中でも触れたが、和歌山市の子ども会に関わる不正問題を告発する職員が、その後のいろいろな状況の中で自死するという事態が起きた。
 和歌山県も補助金を出しているので、不正に至った原因を解明したり、その後の改善などを全県で調査したり、きちんと監査したりしているのは知っているが、不正が起こった根本原因は何だと考えているのか。

《答弁》 こども未来課長
 地域子ども会活動支援交付金については、和歌山市が交付した額の2分の1を県の補助金として、県から市町村へ交付している間接補助金である。
 補助金等の交付事務については、関係法令や地方公共団体の規則等に基づいて厳正に執行されるべきものであり、不適正な処理が行われたことは決して許されるものではなく、厳しく対処してきたところである。
 不正が行われてからは、毎年順番に対象の市町村に立入検査を行ってきた。令和5年度からは、全部一巡したものを今度は二巡目ということで、補助金を交付した市町村に毎年検査に行っている。

《質問》奥村規子 委員
 以前に比べたら、立入検査が厳密になったと理解してよいか。

《答弁》 こども未来課長
 そのとおりである。

《質問》奥村規子 委員
 実際の執行は和歌山市でやっているわけだが、予算執行に当たって、当時は包括外部監査を受けるシステムになっている中で、監査報告書では子ども会の実態がないと指摘されていたにもかかわらず、このようなことになっている。
 立入検査により、実態がきちんとあって不正がなく、適正にされていると理解してよいか。

《答弁》 こども未来課長
 不正発覚以降立入検査を行ってきたが、返還を求めるような事例は一件も起こっていない。

《質問》奥村規子 委員
 立入検査というのは、子ども会以外の子ども団体に対しても行っているか。

《答弁》 こども未来課長
 立入検査は市町村に対して行っており、子ども会には行っていない。
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《質問》奥村規子 委員
 パートナーシップ制度について、和歌山県ではこれをさらに発展させて、ファミリーシップ制度にするという考えはないか。

《答弁》 多様な生き方支援課長
 現在のパートナーシップ宣誓制度で、パートナーシップの宣誓書に、家族(子)の名前を書くところがあり、今のところファミリーシップ制度は考えていない。

《要望》奥村規子 委員
 今のパートナーシップ制度で十分という考えだが、パートナーシップ制度を発展させてほしい思いがあるので、ファミリーシップ制度もぜひ検討、研究してもらいたい。
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《質問》奥村規子  委員
 新総合計画の中にもあるが、男女の賃金格差について、男性を100とした場合、女性は75という状況で、まだまだ格差がある。格差解消に向けて、県では事業者に啓蒙啓発ということになると思うが、今年度何か前進したことがあれば教えてほしい。

《答弁》 多様な生き方支援課長
 今年の6月の委員会でも答えたが、現在、賃金格差を是正するための具体的な方策というものはない。しかしながら、わかやまジェンダー平等プロジェクトの参加企業団体に対し、様々な取組事例の紹介や優れた取組を行う企業を表彰することにより、女性の管理職登用や就労環境の改善を図っており、賃金格差の解消につなげていきたいと考えている。

《質問》奥村規子 委員
 成果については、これからということか。

《答弁》 多様な生き方支援課長
 地道に努力を続けていくしかないと思っている。

《要望》奥村規子委員
 ぜひよろしくお願いする。


【福祉保健部】
《質問》奥村規子 委員
 議案148号のこころの医療センターの補正予算では、職員の給与改定により給与を引き上げるということで、歓迎すべきことである。医療機関の経営が非常に厳しい中、また精神科医療の診療報酬は他よりも評価が低いが、給与改定に伴う経営への影響についてどう考えるか。

《答弁》 医務課長
 今回のこころの医療センターの補正予算は、人事委員会勧告に基づく人件費の増額であるが、精神科医療は不採算部門であるので、どうしても経営にとっては厳しいものと認識している。
 今回の増額については、県立病院の場合は、一般会計からの繰入れが認められているので、一般会計からの繰入れで対応していきたいと考えている。
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《質問》奥村規子 委員
 医療機関というのは、地域で安心して安全に住み続けられるためには、なくてはならないものと認識してもらっているのは分かっている。一方で、今定例会の一般質問に対する答弁では、11の市町村立病院のうち10病院が赤字ということであった。他の産業と比べても、医療・介護・福祉関係は、非常に厳しい給与格差がある。医療機関の経営困難な状況に対し、県として今後、国の補正予算も含めてどのような支援を行うのか。

《答弁》 医務課長
 病院の今後の経営について、人件費や物価上昇については今回の国の補正予算でも対応しているが、基本的には公定価格であり診療報酬で対応すべきものと認識している。
 物価は随時上がっているが、診療報酬は2年に1回であるので、どうしてもタイミングがずれるのは仕方がないが、県として全国知事会を通して、国に対し診療報酬改定について要望しているところである。

《質問》奥村規子 委員
 国からの支援だけでは解決できないし、どの程度のものなのかまだ分からない状況で、県独自で支援していくことは考えているか。

《答弁》 医務課長
 公立病院について、市町村が運営する病院に対して県から支援するということは考えていないが、こころの医療センターは県立なので、一般会計から支援していく。
 また、本来は診療報酬で対応すべきものであるが、先日の一般質問においては、例えば市町村立病院で、一部事務組合をつくる場合は、今後県からの支援を検討していくと知事から答弁をしている。直接的な経営支援ではなく、市町村の体制、医療体制をバックアップするためのものであれば、支援できるのではないかと考えている。
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《質問》奥村規子 委員
 診療報酬が上がれば窓口負担も連動して増え、県民の皆さんの負担も増えていく。そのような中で、医療を受けられない状況になると健康が守れなくなったり、非常に重症の人が増えたりと、悪循環になっていくことが難しい問題である。
 新総合計画の中で、2040年に目指す姿として「自主的な健康行動」という言葉があったが、どのような意味合いか。

《答弁》 健康推進課長
 新総合計画の中で、自主的な健康行動の定着、県民一人ひとりのヘルスリテラシーの向上と記載している。
 ヘルスリテラシーは、健康に関する知識を持ち、それを活用する力であり、県民自身がヘルスリテラシーを向上させ、健康づくりに取り組むことによって健康寿命を延ばしていく、という意味で「自主的な健康行動」という言葉を使っている。

《質問》奥村規子 委員
 言い換えれば、自分で自分の健康を守るという意味合いか。

《答弁》 健康推進課長
 健康づくりにおいては、禁煙や過度な飲酒の防止といった自分自身の生活習慣改善が重要であり、各自で健康づくりに関する知識を持ち、それを活用してほしいと考えている。

《質問》奥村規子 委員
 自主的な健康活動も考えられるが、現在、健康でない人や、病気で非常に苦しんでいる人がいる中で、新総合計画でそう謳われているということに対し、県民の方がどんなふうに受け止められるのか非常に心配なところがある。
 いつでもどこでも誰でもが、医療にかかりやすいことが重要で、国民健康保険などもそのためにある。病院や医療機関の運営が大変になっていたり、出産できるところがなかったりという中、安心して安全に住めるためには、医療の充実が大前提であるので、新総合計画において、ぜひ県の役割として大きく打ち出してほしい。2040年に向けた医療提供体制の構築をどのように考えているか。

《答弁》 医務課長
 新総合計画では2040年に目指す姿として、年齢世代に関わらず県内のどこに住んでいても、安心して質の高い医療を受けることができるということを目標に掲げている。地域に必要な医療体制の確保ということでは、今のままの形で維持するのは難しいので、医療機関の再編・統合を含む効率的な資源配分や、デジタル技術を活用しながら、地域の医療体制を効果的、効率的に維持したいと考えている。

《質問》奥村規子 委員
 そのためには、県民の皆さんのご意見をしっかりとお聞きすることが、将来を考えていく上でも大切なことだと思う。次の地域医療構想において、住民の意見がどのように反映される仕組みになっているか。

《答弁》 医務課長
 今の地域医療構想は、医療圏ごとの調整会議において、病院、医師会、保健所などが協議を行っている。
 次の地域医療構想については、具体的にどういう形にするのかは国から示されていないが、これまでと同様に各医療圈で協議の場を設けると聞いている。協議の場への参加者はこれから検討していくことになるが、できるだけ現場の意見を反映するような形で進めていきたいと考えている。

《要望》奥村規子 委員
 ぜひよろしくお願いする。


【環境生活部】
《質問》奥村規子 委員
 新総合計画に「自然と共生する和歌山県を目指して」と掲げられているが、脱炭素に向けた2040年目標と、現在進めている対策が前進しているか教えてほしい。

《答弁》 脱炭素政策課長
 2040年に向けてということだが、2050年カーボンニュートラルを目指して、総合計画案に2040年時点には73%と記載している。新総合計画の66、67ページに取組内容の詳細を記載しており、再生可能エネルギーの導入や県民意識の高揚などに取り組んでいこうとしている。

《要望》奥村規子 委員
 再生可能エネルギー100%を目指し、その実現に向けて県が様々な努力しているのは知っている。県民に向けて、再生可能エネルギーを100%にしていくことを、しっかりアナウンスしてもらいたい。新総合計画を県民に理解してもらう機会にもなるし、そのためには全県民運動をやっていかないといけない。
 和田武氏の著書「気候危機打開と社会変革」では、今の再生可能エネルギーと、再生不能エネルギーとの比較を表にして書かれている。石炭、石油、天然ガス、そして原子力も含めてのエネルギーなのか、再生可能エネルギーにはどのような良い点があるのかも含めて、しっかりと県民に周知してもらいたいと強く思う。
 単にエネルギーという側面だけでなく、社会的にも地域資源として雇用が増えたという話もたくさん聞く。市民、自治体、生協、地域企業等、地域が主体になって進めていく中で多数の雇用を生みだすと思うので、取組をいっそう進めてもらいたい。
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《質問》奥村規子 委員
 再生可能エネルギーである太陽光発電などが普及していくことを期待しているが、大型の太陽光発電・風力発電には反対の声を聞くことが多い。
 県としてはどのように再生可能エネルギーを普及していくのか。

《答弁》 環境管理課長
 再生可能エネルギーの普及については、風力発電に関しては環境影響評価法、環境影響評価条例が適用されるので、その中で適切に知事意見を述べて地域環境に応じた風力発電を確保する。
 太陽光発電に関しては、和歌山県太陽光発電事業の実施に関する条例を適切に運用することで、地域環境と調和した太陽光発電を確保していくということを進めている。
 今後もそれらを進めていくということを考えている。

《質問》奥村規子 委員
 そのような取組を進めていく中で「賛成である」「取り組んでほしい」という声と合わせて、個々の事業については「反対だ」という声と「分からない」という声も聞く。
 昨日12月15日に意見書の締切りがあったコスモパーク加太での太陽光発電所建設計画についても「反対」の声も「分からない」との声も聞く。
 その意見を述べられる方は、和歌山県に住んでいる方や県外の方などいろんな方がいると思うが、住んでいる場所がどこかは関係ないのか。

《答弁》 環境管理課長
 県太陽光条例では、条文として、自治会等その他の当該太陽光発電事業に関し利害関係を有する者は意見書を提出することができると規定している。

《質問》奥村規子 委員
 利害関係者ということでいえば、加太に住んでいる人でないといけないということではないのか。

《答弁》 環境管理課長
 自治会等その他ということで、基本的にはこの事業の周辺に住んでいる、または事業区域を含む自治会ということを想定している。意見書に記載しているどのような利害関係を有するかについて、個別に判断する運用にしている。

《質問》奥村規子 委員
 コスモパーク加太は県の土地である。
 他の事業計画では民間の土地などいろいろな形があるが、今回の計画は県の土地で計画されていることである。
 この土地の利用計画については、最初は研究機関、住宅地や公園などかあり、加太の住民からも希望を持たれていたが、バブルがはじけて大変な負債を抱えてしまった状況で、一転して不安なものになっている。環境や景観、どのようなまちになっていくのかといった不安の声をいろいろと聞いているが、条例の審査において、これらの意見を表明できる機会が大切だと思う。
 前回の委員会でも発言したが、事業者には地元の人たちに寄り添った説明会をしっかりと実施してもらいたい。今回の事業では説明会が2回しか実施されていないが、県としては十分な説明がされたと考えているのか。

《答弁》 環境管理課長
 委員指摘の太陽光発電事業は現在審査中の案件で、その手続きがどうなっているか、その可否について現状では答えられないが、条例手続きの中身に関わらず、事業者に対しては、周辺の方と仲よくやってくださいというお願いをしている。

《質問》奥村規子 委員
 お願いではなく、住民の立場に立って指導してもらいたい。
 事業計画地には調整池があるが、老朽化しているのではないかとの意見もある。県として実際に現地を見て確認するのか。

《答弁》 環境管理課長
 県太陽光条例では、造成などの開発関係の認定基準は森林法や盛土規制法の許認可に委ねられている。森林法であれば森林整備課、盛土規制法であれば和歌山市で適切に審査されるものと考えている。

《質問》奥村規子 委員
 この事業においても、県としては住民の意見について、意見書の中で聴くということだが、どのように住民の意見を取り入れていくのか。

《答弁》 環境管理課長
 県太陽光条例の手続きでは、提出された意見を整理して事業者に見解を求める。提出された意見とその見解、和歌山市長の意見も踏まえ、認定基準に照らして認定できるかどうかを判断する。

《要望》奥村規子 委員
 ぜひよろしくお願いする。


議案に対する採決
議案第146号 令和7年度和歌山県一般会計補正予算
議案第148号 令和7年度和歌山県立こころの医療センター事業会計補正予算
議案第158号 就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律施
          行条例の一部を改正する条例

議案第170号 和歌山県視聴覚障害者情報提供施設(和歌山県点字図書館)の指定管理者の
          指定について

議案第171号 和歌山県視聴覚障害者情報提供施設(和歌山県聴覚障害者情報センター)の指
          定管理者の指定について

議案第177号 令和7年度和歌山県一般会計補正予算
は全会一致で原案可決

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