2026年6月和歌山県議会
議案に対する反対討論
 奥村規子
 録画中継2140~)
2026626

 日本共産党のわたくし奥村規子より、議案第76号及び議案第80号に対する反対討論を行います。
 まず、議案第76号は「一般会計補正予算」です。
 アメリカとイスラエルによるイラン攻撃を発端にしたホルムズ海峡封鎖が、中小企業や個人事業主、農林水産業、医療機関、介護施設などに大きな打撃を与えており、その影響はかつてのオイルショックやコロナ禍をしのぐ勢いです。
 全国商工団体連合会が4月に行った調査では「ホルムズ海峡封鎖等による影響がある」と答えた事業者が6割近くあり、「今後ありそう」という回答を合わせると9割以上になります。内容については「仕入・資材の高騰」が約8割、「仕入・資材の調達が困難」が5割近く、「利益の減少」が4割超えなどとなっています。また中東情勢以前から、2025年の県内の倒産・休廃業件数は過去10年間で3番目となっています。自助努力では事業を維持できないのが現状です。
 医療・介護分野では、国からの「医療・介護等支援パッケージ」が昨年度から繰り越して行われていますが、それだけでは人件費や資材の高騰に追い付かず、経営が大変苦しいと聞いています。
 県民生活では、数年来の異常円安による物価高騰が進んできたところに、ホルムズ海峡封鎖の影響でさらに物価高騰が加速化し、節約生活を長期化させています。
 今回の補正予算では「中小企業成長促進」に10億円を計上していますが、生産性向上への設備投資などへの支援であり、現在の事業を継続することさえ困難な方々に行き渡るものとはなっていません。さらに、医療や介護、農林水産、県民生活ともに十分な支援ではありせん。
 今の状況を緊急事態ととらえ、他の自治体で現在行われている「小規模事業者等支援補助金」や、コロナ禍で行われた「飲食・宿泊・サービス業等支援金」「持続化給付金」「休業支援金」「生活福祉資金特例」など、同様の緊急対策を行うことが自治体の責任です。今回の補正予算はそれらの支援策があまりにも不十分であると指摘しておきます。緊急支援を行うための財源確保を国に要望するとともに、県独自の支援を行うよう強く求めます。
 続きまして、議案第80号「県税条例の一部を改正する条例」には、2027年1月から「こどもNISA」を始めるための措置が含まれています。
 2014年に導入された「NISA」のモデルとなった、イギリスの個人貯蓄制度「ISA(アイサ)」は預金利子も非課税の対象であり、その利用割合は65%が預金型です。それに対し、日本の「NISA」は株式投資だけに限定したゆがんだ制度となっています。その後、「NISA」は拡大されてゆき、2016年には「ジュニアNISA」が創設されました。私ども日本共産党は、未成年者に税制優遇してまで投資を進める必要はなく、実態は富裕層を対象にした投資家優遇税制であるとして反対してきました。
 今回、2023年に廃止された「ジュニアNISA」に替わって始められるのが、0歳から17歳までを対象とした「こどもNISA」です。さらに「ジュニアNISA」では18歳まで払い出しができませんでしたが、「こどもNISA」では親権者の申し出で12歳から払い出しが可能となります。本来、こどものための資金が必要であれば、投資による失敗は許されず、元本保証が期待される学資保険や預貯金を中心に備えるべきです。
 こどもの将来を口実に、貯蓄から投資へ誘導する政府の政策に反対する立場から、県の条例改正にも賛成できません。
 以上で反対討論を終わります。


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