奥村県議と
民青和歌山県委員会
青年の雇用について、知事に要望
2008年9月30日
和歌山県知事 仁坂 吉伸 様
青年の雇用についての要望書
日本民主青年同盟和歌山県委員会
委員長 中井 文美
日本民主青年同盟では、昨年来、青年労働者の仕事の実態を聞く「お仕事アンケート」にとりくんできました。アンケート結果(152人分、平均年齢25.8歳)では、年収200万円以下の青年が49%占めています。「実家暮らしだからやっていける」「結婚して子育てなんて考えられない」などの声も寄せられ、また、残業代では43%で「全額はでない」結果となっています。「残業は月30時間だが残業代は24時間分しかでない」「労働時間は1日10時間半で、手取りは15万。社員が社員を評価してボーナスが決まる」などの声が寄せられました。介護職では年収150〜200万、残業代出ない、夜勤手当て少ない、などの厳しい実態が多く、市の民間委託の仕事をしている青年は、「委託前は14、5人でやっていた仕事を、正社員4人、パート合わせて15人でやっているが、パートの人は入れ替わりが激しい。時給は750円」と答えています。まともに生活でき、人間らしく働ける職場がない…このことがアンケートで明らかになりました。
2002年の調査で青年の失業率が県内で12.3%、8人に1人というひどい実態が明らかになりましたが、青年の雇用状況の深刻さは続いており、2人に1人は非正規雇用、不安定で低賃金の派遣労働の急増、介護や福祉職の低賃金と労働条件の悪化などが大きな社会問題になっています。
こうしたことから、私たちは、今回のアンケートで寄せられた青年の声を生かし、国に対して雇用対策や派遣労働の規制強化などを求めていきたいと考えていますが、県行政におかれましても、青年の雇用拡大、労働条件の改善、また県経済を支える中小企業支援策など、下記の点にとりくんでいただけるよう、要望します。
記
1.県の青年の雇用・労働について、以下の点で実態を教えてください。
○ 正規、非正規、派遣労働の割合
○ 年収、労働時間
○ 誘致企業の雇用状況、地元の正規雇用、補助金額、
○ 「きのくに人材サポート」で県が紹介している企業の募集状況
○ 緑の雇用事業の事業額、定着している人数、事業終了後の働き方や離職率、離職理由
2.企業誘致だけでなく、中小企業の雇用創出の支援策として、青年の正規雇用に対し、補助
や減税などの支援策を設けてください。
3.紀南地方は特に雇用状況が悪く、若者が県外に出ていく。農林漁業の振興、福祉分野での
雇用拡大など、雇用拡大対策にとりくんでください。
4.自治体での非正規雇用を減らし、正規雇用の拡大を進めてください。保育の現場では人手
が足らないのに非正規の募集しかだせない現実があります。保育への公費負担を引き上げ
てください。
5.介護・福祉の分野では近年若い人が多く就職するが、重労働・長時間労働の割に薄給で、
未来に希望をもてず、辞めていく人が多くなっています。労働条件の悪化が利用者へのサ
ービスの低下(人間扱いしないなど)につながっています。高齢者が増えていく和歌山県
で重要な課題であり、人件費を引き上げ、待遇改善の緊急対策をおこなってください。
以上