80歳 泥だしきつい


   和歌山 台風12号被害

    共産党が救援活動

 「合併前なら
   役場が動いてくれた」







201197
 台風12号被害で日本共産党和歌山県議団、県委員会、南地区委員会は9月6日、被災した各地に調査団を派遣し、7日も調査・支援活動をおこないました。 (和歌山県・川崎正純)


 幹線道路、電気、電話などライフラインがいまだに復旧せず孤立状態に置かれている田辺市本宮町には正垣泰比古南地区委員長が山道・旧道を抜け、たどり着きました。3日分の「しんぶん赤旗」日刊紙を読者に手渡すとともに、「党町議だった倉矢守二さんが逃げ遅れ、屋根裏までのぼって九死に一生を得た」と安否を確認しました。
 被災者は「泥出しでくたくた。合併前なら役場がさっさと動いてくれたのに。80歳になると出すだけで精いっぱいだ」と疲れきった表情でした。
 正垣氏が本宮行政局に住民の声を伝えると「そういう声はいっぱいきている。対応を協議中だ」と答えました。
 町役場から行政局になった合併後、職員数は減り、旧田辺市など地元を知らない職員も多く配置され、災害地のセンター機能が果たせるのかと疑問の声があがっています。
 南地区委員会は7日、泥出しなどの住民要望に応え、久保浩二田辺市議ら7人を本宮にボランティア派遣しました。
 那智勝浦町、古座川町には雑賀光夫高田由一両県議、仲江孝丸串本町議、田中幸子那智勝浦町議らが調査入りしました。
 「橋が低くて危ないと県に言い続けてきたのに、その橋に流木が詰まり水がせき止められ、辺りの家々がどっぷり浸かった」(古座川町)、「水源が破壊された。給水車はあるが、運転手が足りない」(那智勝浦町)、「片付けの手が足りない」(両町)など多数の声が寄せられ、行政への要求や党の対応を協議しました。那智勝浦町へのボランティアセンター設置をめざしています。
 日高川筋の日高川町や田辺市龍神村は、松坂英樹県議、山本喜平日高川町議、榎本一平印南(いなみ)町議らが調査。
 東日本大震災で岩手県へボランティアに行った経験がある3議員は、日高川町川原河(かわらごう)地区の惨状に「陸前高田市を思い出した」と絶句。龍神村行政区では、孤立集落に職員が歩いて物資や医薬品を届けているとの説明を受け、固定・携帯電話が通じないなか、行政区前に設置された衛星通信の移動電話前に住民が並んでいる様子も見ました。
 松坂県議は「各行政に現地の詳しい様子を伝え、対策を求めるなど復旧に全力をあげます」とのべました。
 新宮市では、浸水家屋が千数百件にのぼり大量のボランティアが必要とされるなか、党市委員会に杉原弘規市議を先頭にボランティアセンターを設置することを決めました。

    県政情報・提案と見解
    和歌山県議団TOP


がれきでふさがった川原河の通り=9月6日、日高川町