オスプレイ参加撤回を
和歌山県防災訓練
共産党県議団が要求
2013年12月24日
2014年10月に和歌山県が実施する防災訓練に、米海兵隊の新型輸送機MV22オスプレイの参加が発表された問題で、日本共産党和歌山県議団は12月24日、県にオスプレイ参加を撤回するよう申し入れました。
オスプレイ参加は、仁坂吉伸知事が防災訓練に自衛隊の協力を要請するなか、防衛省から沖縄に駐留するオスプレイ活用を打診され知事が歓迎を表明したものです。
党県議団は知事に対し以下の申し入れ文書を提出し、オスプレイ参加撤回を要求しました。
2013年12月24日
和歌山県知事
仁坂 吉伸 様
日本共産党和歌山県議会議員団
雑賀 光夫
松坂 英樹
奥村 規子
高田 由一
和歌山県防災訓練への米軍機オスプレイの参加撤回を求める申し入れ
2014年10月の和歌山県津波災害対応実践訓練に、在日米軍MV−22オスプレイが参加すると発表されました。オスプレイ活用の打診を受けた仁坂知事がこれを承諾し、「災害時にオスプレイの高い機動力、航続距離と空輸能力は大変評価されるべき」「他に比して安全性の低い航空機とは思っていない」など、オスプレイの参加を歓迎する見解を表明しています。
大規模な災害時には、人命を救助するためにあらゆる力を結集することは当然です。しかし、そのことと防災訓練にオスプレイが参加することは別の問題です。
オスプレイは開発段階から事故を繰り返し、安全性に対し強い懸念がしめされている機体であり、米本国やハワイでは住民の反対によるオスプレイの訓練中止などが相次いでいます。
仁坂知事は、オスプレイが米軍運用航空機の中で低い事故率であるという防衛省資料を添付していますが、これは防衛省が日本への配備にあたって米海兵隊の言い分を代弁してしめした資料であり、海兵隊のオスプレイ事故率は1.11ですが、同型の空軍オスプレイ(CV−22)の事故率は13.47と異常に高いことを含んでおらず、また重大事故を低く見積もるなどの問題点が指摘されている資料です。
安全性に強い懸念があるからこそ、沖縄では県・全市町村をあげて配備反対の運動が広がり、また訓練をおこなおうとする関係地域でも、大きな反対世論がおこっています。全国知事会も昨年7月に、関係自治体が安全性について大きな懸念を抱いている現状では配備、飛行訓練を受け入れることはできないとする緊急決議をあげ、今年11月にはオスプレイ飛行に関する防衛大臣への要請のなかで、「自治体や国民の不安が払拭されていない状況が続いている」ことを指摘しています。県内でもオスプレイの飛行訓練ルートにあたる、日高川町、印南町など5町議会で反対の意見書があげられています。
現時点で、防災を名目にオスプレイを訓練に参加させることは、沖縄のみならず全国にオスプレイの軍事訓練実施を拡大させる下地づくりにほかなりません。また、これまで以上に沖縄県民と日本国民に危険を押し付けることに、和歌山県が率先して加担することになるものです。
よって、防災訓練へのオスプレイ参加撤回を強く申し入れるものです。
以上
県政情報・提案と見解 日本共産党和歌山県議団