目 次

当会・第8回総会開催
県公文書開示漏れ問題
警察のウラ金疑惑全国調査へ
県警・激励費名目公金支出
市・コピー用紙全国1高額
裁判情報
今後の予定

 

No.43

発行日2004 517


当会・第8回総会開催
地道なチェック活動、今年も

総会に出席して


 4月23日6時よりオンブズマンわかやまの第8回総会が持たれ、私はこの総会には第2回から参加しておりますが、今ここで改めて発足より今日までのオンブズマンわかやまの活動の足跡を振り返ってみれば、第1回の総会は発足しての最初の総会と言うこともあり特に参加者も多く、又講師として大阪の井上弁護士にご出席を頂き盛大に行われたと、聞いております。2回目からの総会には、私も実際に出席し、総会の様子を体験してきました。2回目の講師は名古屋の新海弁護士にお願いし、3回目には大阪の見張り番の松浦米子様に見張り番として行ってきた経験談をお話頂きました。総会に講師をお招きして講演を持ったのも、第3回総会までで、その後の総会では本来の会員による通常の総会で今日に至っております。

 また、総会への参加者も1回から2回、3回と進むにつれて最初の頃の華やかさから次第に落ち着いた雰囲気になってきたように思います。私も第4回の総会には講師の誰方もお呼びしないとの事務局の方針をお聞きした時、折角の総会なのだからやはりオンブズマン活動についての運動、知的経験者の方の講演を持つのが必要ではないかと思い事務局に対してその要望をいたしました。その時の回答は確か、「講演会は持たないより持つ方がいいのは分かっておるが、何分にも少ない会費での会の運営には講演会の費用負担は重荷であり、"オンブズマンわかやま"も発足してはや4年目を迎え一応軌道に乗ってきつつあるから、これからはなお一層、前向きの活動に努力すべきではなかろうか。」とのお話でした。だがその時の私にはオンブズマン活動を活発にするには総会等の行事を盛大に行い多くの会員の参加を図り一人でも多くの人にこの活動を知ってもらうことが大事であり、それが活動の活発化に繋がるとの思いがありましたから、ただ挨拶、報告だけの総会には疑問をもっておりました。

 だが、それから7年、日々のオンブズマン活動を眺め毎年の総会に出席し、私のこの考えが甘かったと認識しました。 オンブズマン活動は決して華やかなものではなく、地道な積み重ねを通じて得られる結果でありました。絶えまざる水面下での膨大な調査分析活動を抜きになし得ないことだったのです。華やかなそうに見える表面の現象は僅かな一部分にすぎなかったのです。

 今年の総会の阪本弁護士の挨拶の中に「この会も今年で8回目の総会を迎えられるようになり、発足当時は派手さが感じられたが、年々活動も地につき、運動そのものも落ち着いたものになってきた。今後皆様がたの弛まざる努力によりなお一層の成果を挙げるように致しましょう。」と言う言葉がありました。まさに、この8年間の地道な努力の積み上げが、カラ出張、コピー用紙水増し購入問題や、談合入札による不当工事契約、市会議員によるねぶた祭り観光旅費などに対する不正追及で勝利して、県や和歌山市における公金支出の監視活動として具体的な成果と結びついておるのです。

 今年も海南工事事務所長の贈賄事件に関係した不正な入札行為による和歌山県の損害、和歌山市職員の詐欺等に関係した和歌山市の損害、和歌山市のコピー用紙代金による損害、県警の捜査費による支出チェックなどの地道な活動に取り組むとの提案があり、確認されました。

  (阪谷 昇良記)

 

 

 

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県公文書開示漏れ問題
所在不明公文書を対象外扱いに!

恣意的運用明らか 情報隠しに匹敵

当会が昨年11月12日の情報公開請求に基づき開示されていた99年度発注にかかる設計委託業務の入札結果調書などの公文書に、いわゆる「開示漏れ」が当会の指摘で明らかになりました。

県は、「開示漏れ」の理由として、公文書の紛失だったと説明し、謝罪しました。

 当会が昨年11月に開示を受けていた県発注の設計委託業務の入札結果調書などの公文書中に本来開示されてあるべき文書が欠落していることがこの3月に分かり、証拠書類を提示して指摘していました。その際、県は、開示される対象公文書であったことを認めた上で、徹底した調査と原因の究明などを約束していました。偶然、証拠書類が別ルートで手に入ったから判明したものの、大概は闇の中です。本来、全部開示されているものと信じてそのように扱いすぎていくものです。仮に、信頼できないと考えても開示を受けた県民にはチェックのしようがないのです。このように恣意的な運用がないことが前提に成り立つ公開制度であることからすれば、仮に、悪意に基づかないものだったとしても、情報公開条例の根幹を揺るがす重要問題でした。

 県は、4月22日に調査結果を文書で当会に回答し、口頭で謝罪しました。

 調査結果は、当会が欠落を指摘していた公文書が有田振興局保管にかかるものでしたが、同振興局では、9件もの欠落を明らかにしました。その理由として、9件のうち4件は、「開示決定当時、開示対象文書を綴った委託設計書の所在が不明であったため、開示決定に含めなかった。」と説明します。これは、所在不明を理由に恣意的に対象外扱いにしたことを意味します。つまり、恣意的に省いていたことから、単なる不注意を意味する開示漏れと言えるものでなく、情報隠しに匹敵するものと非難に値するものでした。また、有田以外にも、那賀振興局で1件と西牟婁振興局で2件の開示漏れを明らかにしました。その後、不明だった文書すべての所在が判明したので開示すると伝えてきています。見つかったことは喜ばしいことですが、いかにも保管がズサンとの印象はぬぐえません。その後3月の別の請求分において5月に、那賀振興局で請求公文書が1件紛失していて開示できないと伝えられてきたから尚更です。

 県は、県土整備部内に「情報公開・文書管理適正化検討会議(仮称)」を設置して、文書紛失などの経緯を調べ、文書管理マニュアルなどを作成するとしています。

 恣意的な運用による情報隠しはもとより、不注意による開示漏れだったとしても本来あってはならいことです。本来あってはならないことが二度と起こらないよう適正な運用に関する職員の意識改革や適正な文書管理システムの構築が是非とも必要といえます。

この点、どのような改善がなされるか注視していきましょう。

 

 

 


警察のウラ金疑惑うけ全国調査へ

現職及びOB警察官のみなさん、良心に恥じることをなさっていませんでしたか ?
情報提供を呼びかけ、  支出チェックを行います

 全国的に、北海道警や福岡県警,高知県警などで裏金疑惑が出ていることから、各都道府県警の捜査費など(国費と県費)の支出チェックに取り組むことと、情報提供の呼びかけを行うことになりました。

 4月7日全国一斉に行われた支出チェックのための情報公開請求を当会も行いました。

 県警の捜査費などに関する資料の請求は、捜査1課・2課・鑑識課(全国統一)と新宮署、岩出警察署を対象にし、98年〜03年度(過去6年間)分の公開を求めました。

 その後、県警は、基本的な開示期限である4月22日に、県警が情報公開条例の実施機関となった後(01〜03年度)の資料について、開示期間を45日延長し、実施機関となる前(98〜03年度)の資料は非開示とし任意提供もしない決定をしてきました。延長はやむを得ないとしても非開示と任意提供しないことは許されません。単に、規定を形式的に解釈して当てはめただけであり極めて不誠実と非難に値します。条例の対象年前の分であっても、資料はあるはずです。ウラ金疑惑を払拭する意味からも、それらの資料について任意的にでも開示してきちんと説明すべきと言えます。隠そうとするところからは疑惑がますます濃厚と考えざるを得ません。

 なお、延長後の期限は6月6日となります。

 また、県警における不正な使途や疑惑のある支出に関する情報の提供を広く県民に呼びかけています。全国的には次のHPにおいて、当会では次の電話でも受け付けております。

 現職警察官のみなさん及び、退職警察官のみなさん、良心に恥じるようなことや県民を欺くようなことをなさっていませんでしたか。どんな情報でも受け付けます。

情報:HPアドレス http://www.ombudsman.jp/police/

    電話:073-433-2241(担当:畑中)まで

 

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和歌山県警・激励費名目公金支出
'02年度飲食代に約132万円

公金で飲食許されるのか

和歌山県警が2002年度に警察官の「捜査激励慰労費」名目の飲食代金として、合計約132万円を支出していたことがわかりました。

 捜査激励費は、捜査費のうち「激励費」と称して、事件の捜査に従事した警察官の励ましとねぎらいの目的で公費支出を認められているものです。単価的には、一人当たり3000円程度に抑えられているようですが、3000円程度と言っても公金です。公金で、警察官職員の飲み食い費に使途することが許されるのでしょうか。必要性についても甚だ疑問に感じます。みなさんいかが思われますか。

 しかも、宮城県の裏金疑惑で、裏金の工作に関与した警察官の証言によると、金額はいつも3000円の架空領収書の作成をさせられていたと伝えられています。飲食費が3000円に抑えられているとしてもいかにも怪しい数字です。加えて、飲食者の警察官のうち警部補以下の警察官の氏名が公表(開示)されず、真実かどうかの検証が県民にはできないようになっています。氏名非開示の警察官がかかる激励会に真実出席していたかも非常に疑わしいとも言えます。せめて出席者全員の氏名は明らかにすべきと考えますがいかがでしょうか。

 

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和歌山市・コピー用紙全国1高額
当会の指摘受け、半額に!

従前の高額購入の原因と責任ウヤムヤか

和歌山市が全国でもっとも高額でコピー用紙を購入していた問題で、同市は、初の指名競争入札を実施。その結果、約半額以下の価格に減額されました。年間約1800万円の減額といいます。

3月9日に行った全国情報公開度ランキングに関連して、コピー用紙の単価に関する全国比較が行われた結果、和歌山市がA4サイズ1箱(2500枚入)の価格が3300円(消費税抜き、以下同じ)という全国でもっとも高額であることがわかりました。

 逆に、もっとも安いところが福島県の944円で、その価格差は約3倍もありました。また、1470円という決して安いとは言えない和歌山県の価格比でも2倍の開きがありました。 和歌山市はとんでもない高額な購入をしていたのです。その価格差も県に1470円で納入している同じ業者から和歌山市では、同種のコピー紙を3200円で納入させていたというおまけ付きで、納入業者にボロ儲けさせていたことは歴然でした。

 購入に際し、民間のカタログをみたり、和歌山県や他の自治体に問い合わせるだけで、いとも簡単に、コピー用紙購入価格を知り得たのですから、これは明らかにコピー用紙購入価格を常識的な価格にする職務を怠ったり、公金の支出につき、最小の経費に抑える義務を怠っていたと言えましたので、ランキングの公表とともにその旨批判しました。

 当会の批判を受けて和歌山市は、3月31日、今年度のコピー用紙単価契約に際し、予定価格を下げたと推測される上、初めて指名競争入札を実施(それまでは見積合わせの随意契約)。その結果、A4サイズで1480円となりました。従来の半額を下回っています。その他のサイズでも従来の約半額となり、コピー用紙購入にかかる削減効果額は約1800万円になるとの見通しが伝えられています。また、指名競争入札を実施したことについて市は、「もう少し早く実施すればよかった。」などと述べています。 このようなことは職務を怠ることなく実施すれば当然のことでしょう。むしろ、価格が何故に高額のまま当会が指摘するまで推移されてきたのかその原因と、従前の高額購入における公金ムダ遣い分の是正策はどうするのかについての説明があってしかるべきと考えますが、いかがでしょうか。この点、未だに何の説明もありません。ウヤムヤにさせないために、その後もコピー用紙の購入に関する調査を続行しています。分析にはコンピュータ入力など大変な作業が持っています。みなさんお手伝いをお願いします。

 

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【 会費納入のお願い 】

新年度になり,すでに会費のご請求をさせていただいておりますが,未だ未納の方は,ご送金をお願いします。会費は一口2500円です。
ご送金は、下記銀行口座か郵便口座にご送金ください。

領収証は,送金書控えをもって代えさえていただきます。別途必要な方はご連絡をお願いします。

《ご送金先》

   きのくに信用金庫本店
    普通預金  bO419585
    名義 市民オンブズマンわかやま
      事務局長 畑中正好( じむきょくちょう  はたなかまさよし)

   郵便局
      加入者名 市民オンブズマンわかやま
    口座番号 00990−7−11007

 

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市職員海外(ラスベガス)派遣研修費返還請求訴訟

 旅田元市長に対する尋問の日程が決まりました。5月28日午後1時30分から,和歌山地方裁判所第2号法廷において行われます。大阪高裁の裁判官が出張してきます。是非みなさん傍聴に来て下さい。

石泉閣借り上げ費用返還訴訟

 この間3月25日と5月14日に行われました。双方の主張がほぼ出尽くしたところまで来ました。5月から裁判官が交替し新しい構成に変わりました。膨大なこれまで提出された書類に目を通すなど裁判官も準備が必要ということで,次回も弁論準備手続きとなりました。次回は,7月9日午後1時30分からと決まりました。

グリーンピア南紀損害賠償請求訴訟

 第3回の期日が5月18日に予定されています。このニュースが届くころには,その期日を経過していることでしょう。相手方の主張がほぼ整った形になり,次回から当方の反論と主張で弁論になると思われます。

 

 

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5月14日 PM16:00〜
   石泉閣事業費損害賠償請求訴訟

5月17日  PM4:00〜
   ニュース発送作業日

5月18日 AM10:00〜
   グリーンピア南紀損害賠償請求訴訟

5月26日 PM7:00〜
  第1回全員会議

5月28日  PM1:30〜
   ラスベガス損害賠償請求控訴事件
   (和地裁第2号法廷において)

6月15日
   住基ネット事務局会議

6月25日 PM2:30〜
  住基ネット差し止め訴訟

7月9日  PM1:30〜
  石泉閣事業費損害賠償請求訴訟

 

 

 

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