![]() |
★★★目 次 ★★★ 石泉閣事業住民訴訟の和地裁判決
|
|
No.55 発行日2006年 5月15日 |
||
石泉閣事業住民訴訟の和地裁判決 若女将の利益を目的に公私を混同 去る3月24日、当会が01年10月5日に訴訟に訴えて追及してきた石泉閣事業費損害賠償請求住民訴訟の判決が和歌山地裁でありました。判決は、旅田卓宗前市長の不法行為を認め、賃料や改造費等を損害として約2億5500円を和歌山市に支払うよう命じました。当会の大きな勝利です。
判決は、石泉閣事業について、旅田前市長が、市の政策遂行に名を借りて、専ら個人的な情誼関係にある若女将らの利益を図る目的で、トップダウン方式により強引に押し進めたものと断じました。若女将との個人的な情誼関係については、若女将と平成11年1月頃知り合い、次第に親密になり、平成12年4月ころには肉体関係を持つなどのいわゆる愛人関係になり、同年5月ころには既に、視察名目で公費で行った海外旅行に同人を同行させるなどしたほか、度々同人のマンションを訪れ、食事代という名目で毎月一定の金員を手渡しており、石泉閣建物賃貸借契約後も2度にわたって公費旅行に同人を同行させていたとしました。その上、契約締結過程も不合理であり140万円の賃料額も不合理としました。また、建物賃借契約当初は、若女将の母親が同建物に継続して居住することを許容し、建物内の飲食コーナーで若女将に働いてもらうなどという条件を提示していたなどとして、市長の立場を利用して公私を混同、石泉閣若女将の利益を図る目的をもって行ったものであるとして、約2億5500万円の支払を命じました。 元助役に対しても、訴えていましたが、証拠が不充分として棄却されました。 この判決に対し、旅田前市長は控訴したので、引き続き大阪高裁で審理が継続します。なお、元助役に対する請求は控訴せず終結としました。 住民訴訟原告への慰謝料請求訴訟 住民訴訟を牽制する訴訟は不当と訴えた元助役に計60万円の支払命令 不当訴訟として和歌山市の小橋義實元助役から石泉閣事業費損害賠償請求住民訴訟の当会のメンバー4名に対し、慰謝料630万円の支払請求してきた訴訟の判決が石泉閣訴訟の判決とともにあり、元助役の訴えを棄却するとともに、住民訴訟を牽制する訴訟は不当と元助役に約計60万円の支払いを命じました。元助役は、判決金をすでに支払い、裁判は終結しました。
判決は、石泉閣訴訟の原告らが、元助役が石泉閣賃貸借契約の稟議に助役が加わっていたことから同契約の当否に法的な責任があると考えたことや,助役の注意義務に反すると考えたことあるいは、石泉閣事業の不自然な経過に接していたことからその疑念をはらすため調査を行うことを要求されると考えたことさらには、石泉閣若おかみと旅田前市長とが相当深い情誼関係(愛人関係)にあったことを窺い知ることができたと推測したことに特段不合理なことではないとしました。その上、オンブズマンらの住民訴訟には、私的な利益を目的にしたということもなく、元助役に対して私恨を抱いているような事情もないことなどから、石泉閣住民訴訟で元助役を相手に提起したことに不合理はないとして、石泉閣住民訴訟を不当とした元助役の請求を棄却しました。 反対に、住民訴訟の原告の当会メンバー4名が、元助役が提起した裁判を不当として慰謝料等の請求をしていた裁判の判決は、元助役が、敢えて石泉閣住民訴訟を牽制する動機に基づいて裁判を提起したとして、住民訴訟の原告である4名の当会メンバーに対し計60万円の支払を命じました。すでに、元助役は、60万円を支払、訴訟は終結しました。住民訴訟を敵視する裁判に勝利したことも大きな成果でした。
県警への監視活動強化と仙波さんへの支援を確認 当会の第10回総会を4月15日に開催しました。当日午後1時すぎ開会した総会は、代表あいさつの後、10周年特別企画としての講演会を行い、次いで、この1年間の活動報告等を報告し、方針案、役員を提案・採決して、引き続き奮闘する決意を固め4時30分ころ閉会しました。 仙波さんらを迎えて行った10周年特別企画の講演後の総会は、石泉閣住民訴訟において旅田卓宗前市長に対し約2億5500万円を和歌山市に支払うよう命じる判決を勝ち取ったことや、不当訴訟などと言いがかりをつけて住民訴訟を敵視するあ裁判に勝利したことさらには、ラスベガス視察旅費約163万円を旅田前市長に対し和歌山市に支払うよう命じる判決が確定し勝利したことなどを挙げて、この1年間の成果を強調しました。 そして、今後、継続中の住民訴訟に勝利をめざすことや、監視活動を強化すること、とりわけ、裏金の不正問題が未解明である和歌山県警の監視活動を強化するとともに仙波さんの闘いを支援していくことを確認しました。
仙波さんらの話に驚愕 愛媛県警の現職警察官で裏金問題を告発した仙波敏郎さんらを迎えて行った創立10周年特別企画の講演会は、約60人の参加がありました。 仙波さんは、「旅費や捜査協力者謝礼金などが裏金に変えられ、幹部が横領、詐取してきた」、「捜査協力者は実際にはほとんど存在せず、警察官・職員が架空の協力者の代わりに領収書(いわゆるニセ領収書)を書かされてきた」、「ニセ領収書を書かないものは昇進できない仕組み(情報漏れ防止)になっている」、「仙波さんが勤務していた鉄警隊(JRに乗車し車内での犯罪防止にあたる)では、列車警乗手当てが架空の実績に基づき国から詐取され、隊員には支給しないで裏金にされた疑いが濃厚」、「他には超勤手当をキックバックさせて裏金にすることもあった」と言います。そして、「自ら不正な事をしていては、今以上に捜査能力が落ちていく。裏金問題は単に金の問題ではなく、警察官の士気の低下・不祥事続発の根本原因。それが問題だ。」と、強調しました。 しかし、旅費は、書類操作で簡単に裏金になり、かつ一部関係者しかその内情を知らないため実態解明が手つかずのままになっているとも。 また、仙波さんは、愛媛県警で最近、暴露ウイルスによる情報漏洩があったとして、漏洩に関連する資料を持参。それによると、情報提供者に謝礼を支払ったという記述があるが、実際には謝礼を受け取った人がいないことがわかった、この事件を重視し対応を検討中であり、新たな闘いになるだろうと言います。 最後に、内部告発に際し、告発記者会見の予定がマスコミから漏れ、県警の最高幹部らが告発前夜に私(仙波さん)を力尽くで拉致し、告発を妨害しようとしたことが明らかになった。告発後は、その日に、所持している拳銃を没収(その後返還)され、4日後に異動内示、1週間後に新設で、何も仕事のない通信司令室企画主任への異動発令があり、現在もその状況下にあって陰に陽に嫌がらせをうけ、隙あらば失脚させようと狙われているが、退職の最後までがんばると決意を語りました。 仙波さんに頭が下がる思い 暖 流子 仙波さんは、早朝より愛媛から何時間も車を運転して来たという、その疲れも感じさせず、力強く内部告発の経過、現状を熱く語る姿に、私のような凡人には到底まねの出来ない彼の信念の強さ、正義に対する情熱の深さを感じさせられました。 愛媛県警の裏金問題については、新聞やテレビ等で伝えられていたのである程度知っているつもりでしたが、実際に内部告発をしたご本人が語る話には、その実情、背景が具体的で真実の重みがありました。それだけに仙波氏の口から語られる一語一句に引き込まれました。彼の話し方が特に面白いと言うのではなかったが誰もが聞き入ったのではなかろうか、と思う。 特に驚いたのは愛媛県警の場合、県警職員の全員が裏金作成用の偽領収書を月、月何枚かを書かなければならない常態にあったという。その中で、偽領収書を今までに一度も書かなかった職員は仙波氏と他1名のたった二人とのことです。他の一名の職員がなぜ書かなかったかその理由は聞けなかったですが、仙波氏は警察官の誇りとして順法精神を貫いてきたというのです。 それ故、所内における彼に対する上司、同僚の差別いじめは相当厳しく仲間達は彼にその様なことを続ければ昇進はおろか、他の閑職の部門に左遷させられるから、皆と同じように嘘の領収書も書き、裏金作りに協力することの方がどんなに有利で又楽であるかと、幾度か忠告をうけたとのことですが、自分の信念を曲げることなくあえて苦難の道を選び、署内では彼に話しかける人も少なく今も孤高の人として頑張り続けているというのです。私も嘗て民間企業に勤務していましたから、民間の職場でも皆の反対を押し切り一つの正義を貫いていくことは、その内容は大したことでなくても如何に大変で上司からどのような圧力がかかるかは、知っているだけにまして、鉄壁の警察組織の中でその組織がグルになって行っている裏金作りの悪に挑戦して行くことはどれだけ想像を絶するいじめ・中傷があったかを容易に思いめぐらすことが出来ます。壇上で仙波氏は、今日この会場に多分和歌山県警の公安の誰かが来ているでしょう。私は何処で講演してもその所轄の公安が傍聴にきているから、多分今日も来ているはずです、と話しておりましたが、実際警察内部の彼を見る目はそれほど厳しいのです。 現今コンプライアンス精神の欠如は建築関係、公共工事入札等で種々問題を起こし大きな社会問題になっているとき、一番順法精神の模範にならなければならない警察関係者に於いてこの様な非合法的手段で裏金を作り、それを自分達の特に幹部職員の私的な用途に使われているとの現状を聞き、唖然としたのは私だけではないと思います。自分個のことばかりを考える人々の多い現代社会に於いて自分を犠牲にしてまで、順法精神を貫いていこうとしておる仙波さんに頭の下がる思いです。今後ますますのご健闘を期待いたします。
グリーンピア南紀損害賠償請求訴訟 控訴審の判決が4月28日にありました。 石泉閣借り上げ費用返還訴訟 3月 24日にあった判決は,旅田卓宗前市長に約2億5500万円の支払いを命じました。 また,小橋元助役から起こされていた裁判でも勝利しました。本紙1,2ページで詳しく述べていますのでそちらをご一読ください
![]()
5月15日 PM4:00〜 5月24日 PM6:00〜 6月13日 AM10:40〜
ご送金は、下記銀行口座か,先に郵送しております郵便口座にご送金ください。 領収書の発行を省かせていただきますので,ご送金された控えをご保管下さい。なお,必要な方はお手数かけますがご連絡下さい 《ご送金先》 ☆ きのくに信用金庫本店 普通預金 bO419585 ☆ 郵便局 加入者名 市民オンブズマンわかやま
|
||
![]() |