那智勝浦支部

全集落で軒並み宣伝へ

2008年11月18日

世界遺産に登録された紀伊山地の霊場や、日本有数のマグロ水揚げ量を誇る勝浦漁港を抱える和歌山県那智勝浦町。この町の日本共産党支部は、「かつてやったことのない取り組みで党の元気な姿を見せよう」と、今まで活動が弱かった地域を含むすべての集落を対象に街頭宣伝と対話を進めています。                           (細川豊史)

「自民あかん」次々対話

   「自民はガタガタやで。今度はお前んとこが伸びるで」―。ゲートボールをしていた70代の男性は、後期高齢者医療制度の廃止を求める署名に応じて、こう言いました。「保険料は年金から天引きやて。今までは扶養家族なら払わんでよかったのに」と、訪れるところどこでも同制度への怒りの声が返ってきます。党支部は、田中幸子町議を先頭に「初めからこの制度に反対してきた共産党を伸ばして廃止に」と訴えています。
   保守の強い同町は、自民党の二階俊博経済産業相の地盤。和歌山3区に日本共産党は小選挙区候補を立てていません。
   ほとんど党の活動が及んでいない山あいの集落で宣伝・対話することについて支部では「そんなところに入って大丈夫かな」と心配する声もありましたが、どこでも住民が手を振り返し、農作業の手を休めて訴えに聞き入ってくれました。
   住民の間には自民党政治への怒りと「政治を変えたい」という思いが渦巻いています。製造業を営む50代の女性は、「燃料、材料費は上がるし、価格には転嫁できんし。小泉構造改革以来、私たちの生活はわやになった。自民党はもうアカン」と憤ります。
   田中町議は、長年自民党を応援してきた高齢の男性と対話しました。男性は、「山村も漁村も、保守政治が長く続いて少しもいいことはなかった。今度は二階が逆立ちしても応援せん。知り合いもみんなそう言っている」と話します。
   大きなサービス低下をもたらした郵政民営化や、高齢者いじめの後期高齢者医療制度、代々受け継ぐ山の木を売っても幕らしていけない木材価格の下落。男性は「みんな政治が悪い。だから変えたらええんやよ」と言い、「親の代から1度も張らせたことがない」共産党のボスターを張らせてくれました。
   減反で荒れた農地の持ち主の60代の男性に、田中町議は「これだけ大きな田畑なのに草が生えてもったいないですね」と声をかけました。「農業では暮らせんから息子には継がせられなかった」とつぶやく男性。価格保障を充実させ、家族経営を応援する党の農業再生プランを説明すると、男性は「そうしてくれたらええ」と言い、比例で党支持を約束してくれました。
   「減反させて農業をだめにして自給率を下げて。こんなのアカン」と怒る50代の女性も、再生プランの話にうなずき共感を示しました。


     全有権者に姿見せる   1000 の得票目標目指す


   党支部は9月26日から宣伝、対話を始め、これまで171カ所で街頭宣伝し、625人と対話。入党者を一人迎え、後援会員を65人増やしました。
   同支部の津本芳光さん(60歳)は、「内心は、どんな反応があるかと構えました。でも入ってみたら、住民のみなさんは党を受け入れてくれました」と語ります。
   支部のメンバーは、9月の京郡市南区市議補選で党が住民の要求実現と結んで支持を広げて定数1で勝利した経験に感動し、「京都では後期高齢者医療制度廃止の署名を持って有権者を仲間だと思って対話した。今度こそ、うちも全有権者を相手に党の姿を見せよう」と話し合いました。
   同支部副支部長(選対事務局長)の山田大さん(72歳)は、「今後、宣伝・対話活動は有権者の多い市街地に入っていきます。対話数を早く得票目標の1000に乗せ、さらに伸ばしていきたい」と話しています。



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