串本
地元同意ない燃料施設
   会社も実体不明 国に補助金停止を要請
                                                   2009年2月6日
   和歌山県串本町のバイオディーゼル燃料プラントが、実体のはっきりしない会社「エコ・ステージ」(宮本喜芳社長、資本金1,000万円)によって操業され、住民の合意がないまま経済産業省の「新エネルギー等事業者支援対策事業」の補助金交付するのは不当だとして、同町の中谷武・古田区長らが6日、国会内で二階俊博経済産業相と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の村田成二理事長に、補助金交付の停止などを要請しました。
   要請には、串本町の五十川憲二環境衛生課長ら行政担当者と日本共産党の仲江孝丸串本町議らも参加。日本共産党の吉井英勝衆院議員も同席しました。
   仲江議員は、危険物を取り扱うにもかかわらず、製造プラント装置の住所を本社所在地としながら会社阻織とは関係ない個人宅と「共用」で「本社には社員がいない」という無責任体制となっていると指摘。中谷区長らは、室外に設置した装置から油の浮いた水が漏れ出すのが目撃されたり、製造過程でできるグリセリンの入ったドラム缶の野積みが繰り返されたりしているなど、住民が不安と不信感を募らせていると実情を訴えました。
   NEDOの須賀正和エネルギー対策推進部長は、同社が2007年の補助金の申請前の06年に社名を変更しており、同燃料製造実績のない会社だったと説明。経済産業省の渡辺昇治・新エネルギー対策課長は「補助金のほとんどはまだ交付していない。審査が十分でないかもしれない」と表明し、事実を調べると答えました。


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